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370. 遥か空の上へ

370. 遥か空の上へ


マルティニー城、地下8階の研究施設にたどり着いた4人は、

転送機の前にあるコンソールらしき機械の前にいた。


ユリア「これは、宇宙船への転送機ですね。」


オリビエ「宇宙船は爆破されたと聞いていますが。」


ユリアはコンソールを操作して、転送先の宇宙船について調べてみる。


ユリア「これは、別の船ですね。宇宙船爆破後、ここの通信装置を使って、

別の宇宙船を呼び出したというところでしょうか。

宇宙船への通信記録が、あの爆破された日の2週間後となっています。」


ガントン「…わからないことばかりで、質問をしたいのじゃが。」


ユリア「ちょっと待ってください。」


ユリアはそう言うと、コンソールを操作し始めた。


ユリア「まずは、この研究室へのドアをロックします。

警備が駆けつけられたら、たまりませんからね。

宇宙船からの転送座標も部屋の外にずらしておきます。

まずは安全を確保しないと。」


リディ「ところで、この睡眠薬、どのくらい持つんだい。」


ユリア「大体4時間ほどです。」


ガントン「では時間は十分あるな。説明を…。」


ユリア「すみません、少し待ってください。

ここのコンソールで、宇宙船に何人の人員が乗船しているのか調べ、

ここの転送機を使い、宇宙船まで行きましょう。

それから説明します。」


ガントン「うむ、わかった。」


ユリアはコンソールを操作し、今この惑星の軌道上にいる宇宙船について調べ始めた。


ユリア「乗船名簿を引き出すのに成功しました。

乗員はおよそ30名くらいですね。船の乗員は80名乗りの艦ですね。」


オリビエ「じゃあ、50名ほどの乗組員が、今この私たちの世界にいるということ?」


ユリアは引き続きコンソールを操作し調べていたが、


ユリア「いや、今この惑星、…世界に降りてきているのは、転送記録を見ると、2名ですね。

今艦に乗船しているのはすべて人間ですね。」


リディ「人間?」


ユリア「実は、この惑星と言う世界以外にも、人間は住んでいて、

その人間が宇宙船を操作して、この惑星まで来た様です。」


ユリアはコンソールをたたきながら、1つの考えがひらめいた。


ユリア「ここのコンソールで、船の換気システムを制御できるようにしましょう。

1時間くらいでできるでしょう。そのうえで、館内の気圧を減圧して、乗組員を気絶させる。

そして、乗組員を捕獲し、イルンの警備施設に収容、この方法で行きましょう。

ロカルノは小型の転送ポットを持っていると思われるので、

宇宙船に向けて転送波を検出したら、物体…人体化を一時停止し、

解析するモードに入る様、宇宙船の転送機のプログラムを、ここのコンソールで作り、

宇宙船に転送後、書き換えましょう。」


ガントン「???」


ガントン「もう、訳が分からぬ!」


リディ「大丈夫、私もよ。」


ユリア「じゃあ実行します。」


ユリアはそう言い、コンソールを操作し、宇宙船のプログラム制御の移管処理と、

プログラムの作成を始めた。


1時間半後、


ユリア「準備ができました。まずは宇宙船に移動しましょう。転送機の上に移動してください。」


ユリアはコンソールの転送プログラム実行タイマーを起動した後、

全員を転送機の上へ促す。


全員が転送機の上に乗って5秒後あたりで、

一同の視界から城の地下研究所の風景が消え、

宇宙船の狭い転送所の風景が現れた。


ユリア「成功ですね。」


リディ「ここが宇宙船?」


ユリア「そうです。」


ガントン「そこに変な服を着た人が倒れておるのじゃが。」


ユリア「艦の換気システムを操作し、気絶させましたから。

人間は気圧が低下すると、気絶するのです。

この艦の乗員がすべて人間の様でしたから、この方法にしました。」


オリビエ「死んでいるんじゃ…ないですよね。」


ユリア「大丈夫です。」


ユリアは転送所のコンソールで艦内地図を確認した。


ユリア「では、この艦の操舵室に行きましょう。」


そういうと、ユリアは部屋のドアの操作パネルをいじり、

部屋の外に出ていった。


オリビエ、リディ、ガントンの3人は、ユリアの後について行く。

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