339. ユリア達、冒険者ギルドに転籍届けを出す
339. ユリア達、冒険者ギルドに転籍届けを出す
2人はガトメンというボルン帝国の街で、協力者のオルナンドと会う事が出来、ボルン帝国の状況について話を聞く事になった。
オルナンドは小声で話す。
オルナンド「この国の状況だが、ギド皇帝が亡くなり、第2皇子のクロードが後を継いだが、実質は主宰ロカルノの操り人形となっていたのは知っていると思うが、つい最近、主宰ロカルノがいなくなり、後ろ盾を失ったクロード皇子が政を続けているのが、表向きじゃ。」
オリビエ「表向き?」
オルナンド「実は第1皇子のシオンと皇女アロナじゃが、主宰ロカルノに城を追われて逃げる際、追手からアロナ皇女をかばい、シオン皇子は毒矢に撃たれて亡くなってしまったのが事実じゃ。
この撃たれた場所がライヒエ川に掛かる橋の上で、撃たれた後、川に落ち、追手が遺体を探したが見つからず、というのが事実じゃ。
その後アロナ皇女は、レジスタンスに合流する事が出来、今はそのレジスタンスのメンバーとしておる。もちろん、名前は変えておるが。」
ユリア「レジスタンス?」
オルナンド「ああ、後ろ盾を失ってからクロードはさらに悪政を続けており、税金は今や1年前の3倍、親衛隊を使い粛清、政敵の処刑、プロパガンダなど色々と...じゃ。」
オリビエ「まあ、レジスタンスが勢いづくのもわかるわね。」
オルナンドは周りを気にしながら、
オルナンド「そうだ、オリビエは演奏会が好きだったな。後で冒険者ギルドに行った後、ゆっくりと楽しんだらどうじゃ?」
と言い、2名分の演奏会チケットを渡された。
チケットの裏には、演奏会を行う会場の地図が描かれている。
オリビエはは何か悟ったらしく、
オリビエ「喜んで受け取るわ。」
とだけ返す。
2人はオルナンドと別れ、酒場を出た後、この街の冒険者ギルドに向かう。
オリビエがギルドの場所を知っているらしく、5分ほど歩き、到着する。
ギルドはこの街では高い4階建ての建物で、区画の角地にあった。
早速ギルドのドアを開き、中に入ると、冒険者が部屋の左側にある、待合スペースにたむろしていて、大声で話をしている。右側には討伐モンスターの受け取りカウンターがあり、正面には、冒険者の登録などを行う事務カウンターが5つある。
今現在、4つにカウンターは埋まり、中年の男性事務員が暇そうにしているカウンターだけが空いている。
ユリア「あそこで転籍届けを出すんですか?」
オリビエ「そうね。あそこしか空いていないから。」
2人は男性事務員のいるカウンターに向かう。
オリビエ「あのー、転籍届を出したいのですが?」
男性事務員「2人?」
オリビエ「そうです。」
男性事務員「お宅らはパーティ?」
オリビエ「そうですが。」
男性事務員「じゃ、これに書いて。」
男性事務員は羊皮紙のパーティ転籍届けを出す。
オリビエ「私が書くわ。」
オリビエは転籍届けを書き始めるが、ユリアはこの男性事務員がオリビエの胸をずうっと見ている事に気づく。
ユリア「オリビエに知らせるべきか?」
ユリアは少し考える。そして、
ユリア「オリビエ、胸のフックが外れているわよ。」
オリビエ「え?」
オリビエが胸のフックを確認する。
オリビエ「何ともないわよ。」
ユリアは男性事務員を軽く指差す。オリビエは気づいた様で、リュックからコートを出して着る。
男性事務員はユリアを睨みつける。
ユリア『私はどうせ胸が小さいですよ。』
オリビエはユリアの3倍ほどの胸...がある。
男性事務員はブスっとした表情で転籍届けを受け取り、2人は冒険者ギルドの外に出る。
ユリア「あの転籍届け、キチンと処理されるかしら。」
オリビエ「大丈夫よ。あの事務員の後ろで、ここの副ギルド長が睨みつけていたから。」
ユリア「あの女性が副ギルド長?」
オリビエ「そうよ。シシリーさん。」
ユリア「知っているんですか?」
オリビエ「まあ、ちょっとした縁があるわね。」
そういうと、2人はオルナンドから貰った演奏会の会場に向かった。




