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306.違う星と時間をつなぐスーパー転送機

国王が転生した世界、そこは…

306.違う星と時間をつなぐスーパー転送機


階段を降り、長い廊下を5分ほど歩いたところで通路が分岐し、分岐した一つの通路の先にドアが見える。

そのドアをゆっくり開き、隙間から除いたが中が暗くてよくわからない。


アリドラ「このライトを使ってください。」


そのライトを使って暗闇の部屋の中を照らすと、

「機械室?」


前世のサーバの様な機械が複数のラックに収まっており、

置かれたコンソールの先にガラス越しに何か先ほど見たような円形の台座?がある。

台座というよりは、機械が組み込まれた台座で複数のケーブルがつながっている。


コンソールの脇に円形の台座がある部屋へはいれるドアがある。


(それにしても、この部屋はなんか前世の世界の放送局とスタジオの様だな。

異世界にいるとは思えない技術でできたものばかりだ。

先程の台座も前世の海外映画で出てくる様な転送機のようだ。

このコンソールは転送機を操る装置かな?)


アリドラが、円形の台座がある部屋につながるドアを開き、

何かそのまま動かないでいる。


「アリドラ、どうした?何かあったのか?」


アリドラ「国王、死体が…」


死体?

私もアリドラの元に行き、ドアの先の部屋にある死体を確認していた。


死体は…新しいが、独特の死臭を強く漂わせている。

死体は4つ。

この部屋の温度は20度くらいなので、この4人は1週間ぐらい前に亡くなった様であり、

つい最近亡くなったことに驚く。


死因は、4人のうち2人は胸が黒く円形に焦げており、もう2人は頭が黒く焦げて、誰だかわからない。

さすがの私も気持ち悪くなって戻しそうになる。


アリドラ「国王、私、あの2人、知っています。

ウォーレン男爵と、いや、元男爵とクライトン元男爵です。」


死体の衣装はこの前世の近代的な装置の部屋には似つかわしくない、

中世の衣装を着けている。


アリドラ「あの2人はクリスブルク元侯爵派の貴族で、国の新しい体制、

特に貴族制の廃止に反対をしていた派閥の貴族です。

後の2人は顔がわからないので何とも言えませんが…。」


ディアンヌ「なぜ、この2人がここにいたかということね、問題は。」


シュミット「いや、それ以前にここの階層のここの機械は何なんだ?」


そりゃそうだ。

地球でいう中世の人間が、複数のサーバやモニタを見たら、ショックと混乱を受けるだろう。


「何者かが開発した、としか今は言えん。」


コンソールのコンピュータは、上の階にあったような前世の1990年代のコンピュータではなく、

どう見ても2020年代のコンピュータだ。


画面も液晶の様なフラットでカラフルなものになり、

OS?も、Wind〇wsでもMa〇OSでもない、Linuxベースの様な入力画面である。

ただ画面は英語、である。


コンソールを見ると、

やはり、あの円形の台座は転送機だったか?


設定画面には恒星が出ており、なんとSolar System(太陽系)の設定がある。

設定を選ぶと、なんと「Earth」の設定がある。


なんとさらに驚いたことに時間も設定できる。

このスーパー転送機は今いる惑星の外の恒星系に移動でき、しかも時間も選ぶことができる。


ここの惑星の位置と地球歴の時間も知ることができた。

ここの惑星はDracurus Continental of Demonia, Irun、Sep, 27, 2771


惑星ドラクルス、デモニア大陸、イルン市、2771年9月27日!

地球からの距離は72億3200光年


私が亡くなって750年後の72億3200光年離れた位置に転生したということか!


5分位、さすがに頭が真っ白になっていた。


だがしかし、1つここで気づいたことがある。

何らかのエラーが発生していて、この転送機は動かない様だ。


エラー番号が出ており、「Fatal error No: ED1284A4B21」

というエラーが出ている。


そのほかいろいろ調べてみると、

過去の転送ログが残っており、ちょうど1週間前に質量78Kgのもの、84Kgのもの、72Kgのものと、8342Kgのものを転送した記録がある。


その後、このエラーは発生した様である。


「ここで謎が少し解けた。まずは、この部屋の装置は、別の恒星系…いや、遠い大陸にいけて、

なおかつ未来や過去に行ける転送機であると思う。


今まで私たちが見たものは、この転送機を使って、別の大陸の未来から転送されてきたものだと思う。


そして、ちょうど1週間前にこの転送機を使った記録が残っていて、3人の人間の重さのものと、

100人以上の人間の重さのものを転送した記録が残っていた。


ただ今は一時的に壊れていて使えない。」


アリドラ「もともと7人の人間が、ここの未来の装置を転送していて、

仲間割れを起こし、3人の人間がここの4人の元貴族を殺して、重いものと一緒に別の大陸のどこかの時間に移動したが、この機械が故障して戻れない?ということですか?」


「今は断言できないが、そういう場合もあると思う。」


アリドラ「貴族制の廃止を反対していたあの2人が殺されたということは、この一連の流れは、今の国を転覆し、

元の貴族制社会に戻すためのレジスタンス活動をこの装置でしていた、ということだと思うのですが。」


まだ結論を出すのは早いが、アリドラの見立て、ほぼあっていると思う。

あとは裏付けとこの機械をどうするか?だ。


そして、この機械が今の世界に持ち込まれた時、どのように持ち込まれたか?


謎はまだたくさん残っている。

作者のうしねこです。

国王が転生した世界、そこは未来の別の惑星だった。

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