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29.路面電車の試作車両と電話機

<新規技術>

扇風機、閉塞、塗装技術、自動券売機、電話、スピーカ、マイク、交換機

29.路面電車の試作車両と電話機


工事中の製鉄工所前駅から製鉄工所へ引き込み線の工事が開始された。

製鉄工所では、路面電車先頭車2両の試作が進められていて、台車の部分はほぼ完成、

車体も骨組みに外鋼板がボルトで止められていた。


車内は運転台と配管の取り付けが行われていて、化粧板と座席はこれからであった。


これに合わせ、+ねじも開発、製造された。


車両であるが1両3扉車とし、ドアはモータをコントロールするリレーとスイッチで制御。


車内灯もリレーで制御する。


運転席では、抵抗ブレーキ・力行・方向制御レバー回路、車内灯のスイッチ回路、

暖房と扇風機のスイッチ回路、左右それぞれのドアスイッチと全ての扉がしまったかどうかのランプ回路、

雷の魔石と架線電源・OFFの切り替えスイッチである。

あとは、架線電圧計、電流計。

路面電車については、レールに連動して、信号機がついており、ある区間に複数の電車が入れないような機構を採用した(閉塞)。

2編成が同じレールに接触すると、後からそのレールに接触した電車がブレーキをかけるシステムである。


閉塞警告ランプとこのブレーキをON/OFFにできるスイッチも今取り付け中。


車両と車両をつなぐジャンパ線は、パンタグラフのある車両からない車両へのモータ電力、抵抗ブレーキ、

ギアの制御系統、ドア作動と信号系、室内灯系、前後運転席の伝達系、機械ブレーキのワイヤなどである。


今、取付工事が行われている。


電車内の化粧板、ロングシート、網棚が組み立てられている車両の脇に置かれている。

化粧板はマホガニーの化粧板。ロングシートは緑のモケットである。


車体の色であるが、モンスターから抽出される錆止め塗料を塗って、その上に

赤の塗料と白の塗料が(いずれも鉱石系塗料)が入手しやすかったので、

これを採用した。


路面電車開業に合わせ、駅の設備である、以下のものも現在製造中。


まずは券売機であるが、距離制運賃を採用する。各駅で運賃表を見て、

コインを入れ、ボタンを押すと、切符が出てくる。


銅貨と鉄貨コインのサイズを穴と重さを使い識別し、あっていれば、

切符が収納されているところのスイッチが入り、

切符が出てくる原始的なものである。

切符はあらかじめセットされた細長い紙に、新聞紙の輪転機の原理で、

切符の絵柄と値段がすられたロールにインクがつけられ、

回転、切断する仕組みとする。


ゆくゆく改良したい。


あとは入札鋏である。

駅ごとに切れ込みの違う入札鋏を用意する。


ここで、オスマン交通営団長が、製鉄工所にやってくる。


この路面電車の運用は交通営団に行ってもらう。

交通営団の本部も車庫前駅に移動となる。


団員を増やし、ただいま訓練中とのこと。


「国王からの通達により、駅務員、保線管理員、運転員、車両保守要員、事務要員を訓練中です。」


開業まで短い時間であるが、訓練を急いでもらう。


「制服ですが、こちらを準備しました。」


オスマンが袋に入れられた制服を出す。

濃紺の上着とズボン、帽子である。


私の昔いた日本も、自動改札や自動運転、ホーム柵等取り入れられていたが、

今は、人海戦術で対応しよう。


この路面電車だけでなく、離れたところから連絡を取り合うとき、

電話が必要だな。


「シモーネ、ところで、「電話」というものを開発したい。

路面電車の運行だけでなく、いろいろなところで使える。」


日本では糸電話といったものがあったが。


音というものは音波ではあるが、その波をスピーカとマイクを使って、

電圧に変換すし、遠距離とやり取りをするシステムである。


複数の電話と、特定の回線をつなぐ場合、途中の交換手に言って、

回線をつないでもらう方式が昔あったようだが、

リレーで交換機を作れないか?


その旨をシモーネに話した上で、スピーカとマイクの原理を説明する。


「電圧から音に変換する物をスピーカといい、コイルによって磁石を動かし、

磁石に連動させた振動板が動く。電圧の電位によって振動する力が変わるため、

結果、電気を音に変換することができる。」


「マイクはその逆で、音波によって振動板を振動させ、磁石が動くことにより、

電気の信号に変える。」


誰かが電話で呼びかけているときは、スピーカの前の電気信号をキャッチして、

ベルが鳴る回路を設置する。


主に音声信号を電気信号で、電圧が変動することにより伝えるが、

電話が複数になった場合、どこの電話に伝えたいのか、ダイヤルで、

特定の電圧パターンを送るようにする。

このパターンにより、どこの回線につなげればよいのか、

リレーの交換機で処理できるようにする。


「路面電車内のアナウンスにこのスピーカ、使えませんか?」

シモーヌが言う。


その通りである。路面電車の仕様追加。


オスマンに、路面電車の運転管理室に、各列車からの電話を設置する旨、話をする。


電話の試作と電話局の設立はシモーヌにお願いした。

作者のうしねこです。


まもなく、路面電車開業です。

あと、電話ができれば、便利になりますね。今のデジタル時代以前のアナログ式ですが。

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