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274.ラッセルハイム視察5‗地底湖と観光?

一同は旧坑道を探検中にあるものを見つけるのだが…。

274.ラッセルハイム視察5‗地底湖と観光?


休憩を取り、国王一行は再び旧坑道を進む。

しばらくしたところで、行動が崩れ、道が半分ふさがっているところが出てきた。


シュミット「何とか進めるかどうか?」

と言いながら、崩れたところをほふく前進で進みながら、崩れた先の空間を覗こうとする。


シュミット「マーシャル、ライトを取ってくれ。」


マーシャルはライトをシュミットに渡す。

シュミットは隙間の先をライトで照らして様子をうかがう。


シュミット「これはなんとか行けるか?泥をかき出し、穴を広げた方がいいな。」


マーシャルが折り畳みスコップを出そうとしたところ、ミネアに手で静止をされる。


ミネア「こういう魔法がある。シュミット、どいてくれ。」


シュミット「ん?分かった。」


シュミットはバックし、半分崩れかけた坑道を抜ける。


ミネア「風の聖霊よ、ローリングドリル。」


ミネアが杖を回しながら呪文を唱えると、ゴーという音がし、白い霧?の形が現れる。

それがやがて直径1mほどの大きさの円錐形を形成し、渦を巻きながら崩れかかった坑道を進み、

崩れた土砂を押し固めながら、穴を広げていく。


「大丈夫なのか?」


ミネア「このドリルが通過するとき、周りの崩れた土砂を押し固めながら進むので、大丈夫だ。」

と話す。


ドリルが10mぐらい進んだところで、ミネアは杖を回すのをやめる。

すると白い霧のドリルはなくなり、崩れた穴は1mくらいに広がった。


ミネア「さあ、進むのじゃ。」


一同はかがみながら、ドリルの通過した穴を進んでいく。


崩落しかかっていた通路の先も所々崩落していて、その度にミネアが魔法を使い穴を広げ、強化しながら進んでいく。


やがて通路は緩い斜坑になり、一同はその斜坑を降りていく。

降りれば降りるほど、温かくなっていく。

やがて10分くらい降りたところで先が見えないくらいの広い空間に出た。

空間には霧が立ち込めており、温かい。それになんか臭い。

ライトを掲げるながら進ん営くと、うっすらと先の方に砂浜と地底湖が現れる。


「まさか?!」


と思い、手を入れてみる。温かい。このにおいはやはり硫黄でこれは温泉だ。


「今日はここで1泊しよう。」


みんなに提案する。


各々、荷物を下ろし、食事の準備を始めた。

持ち込んだかんずめを取り出す。

かんずめはトラウトキングサーモンやミドルシュリンプ、マッドクラブの魚介系のものが多い。


携帯コンロを出そうとすると、またミネアに止められた。


ミネア「まず地底湖の砂浜に、水が湧き出るほど掘り、その穴に缶を入れるんじゃ。」


おっしゃるとおりにする。

そして、ミネアが杖を軽く上下に振りながら、魔法を詠唱する。

ミネア「ファイアストーム」


30㎝ぐらいの火柱が缶を入れた水たまりの上にでき、5分ほど加熱したところで、


ミネア「もういいじゃろ。」


ミネアは杖を振るのをやめると火柱が消える。


ミネア「暑いから気を付けて取り出すんじゃ。」


シュミット 「ちょっと待て、俺が盾で缶を取り出す。」


シュミットは熱湯状態になった湖の水に盾で、沈んだ缶を取り出す。

缶を取り出したのち、気を付けながら、各位温めた缶を取り出し夕食をとる。


食後、温泉の地底湖に皆が入ろうとしたとき、事故が起こった。


まず初めに地底湖の波が大きくなっていき、やがて水しぶきがする。

ミネアがライトニング魔法で水しぶきのする方向を照らし出すと、

何か赤黒い頭と吸盤付きの足が見えた。


村長「ギャー」

村長は真っ先に逃げ出す。


ミネア「あれはデカンオクトパスじゃな。足が10本あるオクトパスじゃ。」


冷静にミネアが解説する。

水面から4メータ位足が出ており、10m近くの大きさの赤黒いタコだ。


デカンオクトパスは人の歩く倍の速度でこちらに向かってくる。


ミネア「あやつは雷系に弱いはずじゃ。」


そういうとミネアは杖を三角に降り、ライトニングボルトを詠唱する。

すると、タコの頭上で稲光が発生し、デカンオクトパスに直撃する。


ミネア「5発くらい食らわせておけば大丈夫じゃろ。」


連続してライトニングボルトをデカンオクトパスの頭上にくらわす。

やがてデカンオクトパスは動かなくなり、赤黒い色が鮮やかな赤色に変わっていく。


ミネア「倒したぞ、もう大丈夫じゃ。」

と、言いかけた時、また湖面の波が大きくなり、デカンオクトパスが今度は2匹現れる。


最初にやっつけたデカンオクトパスを共食い?しようとしているようだ。


ルード「今度は儂も参戦する。」


ミネア「わかった、ルード殿。わしは左のデカンオクトパスの相手をしよう。」


二人の魔導士がデカンオクトパスにライトニングボルトをくらわす。

倒そうとしている間にまた湖面から他のデカンオクトパスが現れる。


ルード「きりがないな。」


2人がデカンオクトパスを相手してくれている時に私国王は脳内検索で周辺の地理を調べた。

すると、降りてきた斜坑の右側に通路があることが分かる。


「みんな、2人が今戦っているデカンオクトパスを倒したら、あちらにある通路に急いで逃げるんだ。」


「「「わかりました。」」」


各自返事する。


倒した3匹のデカンオクトパスを他のデカンオクトパスが食べている内に、みんな荷物をまとめ、一目散に通路のある方向に向かう。

通路は人ひとりが、かがまずに通れるほどの高さだったが、1mほどのところがあり、かがみながら進む。


村長「何とか逃げられましたね。あの大きさの通路だったら、デカンオクトパスは通れないか。」


ミネア「大丈夫だと思うぞ。しかし、あの地底湖とデカンオクトパスは記憶にない。いや覚えておらん。」


村長「温泉地底湖をわが村の観光にと考えたが、ありゃダメだな。何匹デカンオクトパスいるのだか?」


その時、国王の頭の中は霧が晴れるような感覚に襲われた。

そして、ある言葉が思い浮かんできた。


エネミーリサーチ?


周辺の地図に赤い点が浮かんでいる。赤い点は、そう、先程の地底湖だ。


赤い点は7つ、地底のの中に投影されていた。

しかし、脳内の地底湖の地図は一部で、すべて見ることができない。


「少なくとも、7匹くらいはいるんじゃないか?」


村長「なぜわかるんですか?」


「なんとなくです。」


一同はしばらく通路を進んだ先に小さな地底の広場となる空間を見つけ、

そこで一夜を過ごすこととした。

1時間半ごとに1人、ブラックゲートのメンバーが交代で警備をすることになった。


寝袋を各々出す。


もちろん、私国王も、新しく得たエネミーリサーチの能力を使い、

周辺に赤い点が存在しないことを確認している。


今の時点では、だれにも自分がこのような能力を得たことをいう訳にはいかなかった。

作者のうしねこです。

この温泉地底湖は少々危険で、村の観光資源にはならない様です。

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