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254.ドラゴンステーキ

いつもの3人、幻の食材を食べる。

254.ドラゴンステーキ


ある日の夜、クリスチーネとディアンヌとリアは、クリスチーネの部屋に集まり、

キッチンの一角になるテーブルのところで何か料理についての話をしていた。

テーブルの上には、白い布をかぶせられた食材?がある。


クリスチーネ「国王がちょっと信じられない肉を持ってきたのよ。なんだと思う?」


ディアンヌ「?何かしら?」


リア「クリスチーネが慌てて呼ぶぐらいだから、相当変わった食材だと思うわ。

ケチだから、そんなに高級なものではないと思うけれど。」


クリスチーネ「ケチ、は余計ね。そんなこと言うと料理、食べさせないわよ。」


リア「ごめんって。なんだろう?ヒントを頂戴。魚?」


クリスチーネ「いや、魚ではないわ。」


リア「ということは、お肉系かな?」


クリスチーネ「まあね。肉…だけれども…。」


ディアンヌ「歯切れが悪いわね。なんか布越しに魔力を感じるわね、その食材。

こんな食材、初めてだわ。」


クリスチーネ「実は、レッドドラゴンの肉が入ったの。」


ディアンヌ「レッドドラゴンって、あの、あのブルーウイングスが倒したレッドドラゴン!?」


クリスチーネ「そうなの。」


ディアンヌ「それっておいしいの?お肉、固くないの?」


クリスチーネ「何言ってるの、ディアンヌ。ドラゴンの肉って言ったら、伝説の超高級食材よ。」


リア「どんな味なの?」


クリスチーネ「昔からあるレシピ本によると、赤身の肉に適度に脂がのり、

食べたものの口の中でその油が徐々に溶け、口の中でとろけていくの。

ただ焼いただけでは、脂分は完全に解けないらしいわよ。

その油は重くなく、とても風味のいい油で、うまみのバランスはこの世の物とは思えない物なんだって。

調理法はステーキね。

味付けは塩だけで食べるのがいいみたい。」


そういってクリスチーネがレッドドラゴンにかぶさっていた布をとる。

そこには赤身に適度に脂の差しが入った肉がある。

筋はなさそうだが、一見牛肉の様に見える。


クリスチーネ「じゃあ、肉を切って焼くわよ。」


クリスチーネは肉を切り分けていく。

厚さは3㎝くらいあり、300gはゆうに超える大きさだ。


肉を切り分けた後、ドラゴンの脂身で温めたフライパンに油を塗っていく。


クリスチーネ「油はやっぱりその肉の脂身ね。風味が違うわ。

レッドドラゴンとなれば、なおさらだわ。リア、ディアンヌ、焼き具合はどうする?」


リア「レア!」


ディアンヌ「では、ミディアムで。」


クリスチーネ「私はレアだわ。」


クリスチーネは順々に肉を焼いていく。

5から8分くらいで肉が焼きあがる。

30分もかからないうちに3人分の肉が焼け、

更に盛り付けていく。


クリスチーネ「できたわよ。」


テーブルに座る3人の前には分厚いドラゴンステーキがある。

3人は1切れ、ナイフで切り分ける。


リア「ではいただきます。」


ディアンヌ&クリスチーネ「いただきます。」


ディアンヌ&クリスチーネ&リア「?!!!ナニコレー。」


3人ともしばらく固まり、

口の中に広がる、ドラゴンの肉と油の風味を堪能する。


リア「極上の、何と言ったら…わからない。でも、こんなおいしい肉、食べたことない。」


ディアンヌ「そうね、どの肉とも違う。でも、この様なもの、食べていいのかしら。

他の肉が食べられなくなるわ。」


クリスチーネ「そうね。あっ、そうだ。

今後、ブルーウイングスで、定期的にドラゴンを倒すって聞いたけれど。本当?」


リア「本当よ。倒したドラゴンの肉、市場に流通させるんだって。国王が行っていたわ。」


クリスチーネ「冒険者ギルド…じゃなかった、冒険者ギルド食品に国から卸すのよね。」


リア「そういう話は聞いているけれども、まだ正式な通知が来ていないのよ。」


クリスチーネ「超高級品なので、めったにしか食べられない食材だと思うけれど、

定期的には、食べられるのかな?」


ディアンヌ「だといいわね。」


300gを越えるステーキはその後あっという間に、3人の胃袋に消えていった。

作者のうしねこです。

今後のドラゴンの定期的な討伐によって、3人はドラゴンステーキを今後も食べられるようになる?

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