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242.暗殺者の襲撃

部屋で執務をこなしていたところ、突如竜巻の様な現象が部屋で発生し?

242.暗殺者の襲撃


ある日、いつもの様に24階の国家元首居住エリアの執務室で仕事をしていたところ、

突然窓ガラスが割れ、うなりを立てて大きな風音と、

風が執務室の本棚やソファー等を破壊する状態に巻き込まれた。

はじめ何が何だかわからなかったが、防弾機能のある重い机の下にとっさに隠れる。


慌てて、衛兵が執務室内に入ってくる。

同時に悲鳴が上がり、机と床の隙間から、衛兵3名が次々と倒れるのが見えた。


この後、5名の衛兵が部屋に入ってくるが、同じく悲鳴の後、次々と倒れていく。


部屋の扉の方を見ると、後続の衛兵が部屋に入ろうとしていたが、

強い風と部屋の家具が次々と壊れていく音が続き、壊れた家具の破片が、

強い風によって部屋の中で竜巻状態となり、到底部屋の外に出れる状態ではない。


この様な状態が5分ほど続き、やっと収まったころ、

机と床の隙間から、手振りでドアを少し開けてこちらの様子をうかがう衛兵長が部屋から出る様合図をし、

慌てて私は部屋から脱出を試みる。


床には、壊れた家具や倒れて血まみれになり動かない衛兵がおり、

それらを避ける様に部屋の外に向かう。


机のところから部屋のドアのところまで10mくらいで、数秒であるが、

この時間、非常に長く感じられた。


やっとの思いで部屋の外に出た私は、そのまま倒れこんで、動くことができなかった。


「何が起こったんだ?」


私が部屋から出ると、衛兵が中の様子を確認しに行く。

もう竜巻の様な風は収まった様だ。


20分ほどして、ディアンヌが私の部屋の入口までやってきた。


ディアンヌ「衛兵長から、国王の部屋で突如竜巻が発生しているのだが、

モンスターの襲来ではなく、様子がおかしい。魔法の類ではないか?との連絡を受け、

慌ててきました。」


とのこと。


ディアンヌ「いったい何が起こったか、思い出せることは少し話すことはできますか?」


「よく覚えていないが、突然窓ガラスが割れ、竜巻の様な強い風が家具を壊していったんだ。

これはこの間のワイバーンの襲撃とも違う。モンスターは見なかった。

あと、あの竜巻の時、机の下に隠れたのだが、何か呼吸がしづらい、息苦しさを感じた。」

と、説明をする。


ディアンヌはめちゃくちゃになった私の部屋の様子と倒れている衛兵の状況を観察し、

ディアンヌ「真空波の魔法かもしれない…」

と一言。


「真空波?」


ディアンヌ「国王、見てください。まず衛兵の傷ですが、剣や刃物に対する鎖帷子の装備ですが、

これが切り裂かれ、いくつもこの様な大きな裂傷があり、そこから多量に血液が出血しています。

部屋の家具の破片があたっただけでは、これだけの裂傷にはなりません。

また、木製の本棚など、何かに切り刻まれた跡があります。

これだけ厚い本も見事に切り裂かれています。


あとは、国王の息苦しい感じという点で、執務室に大きな気の変動が発生したことを意味します。

気の変動系の魔法として、やはり国王の執務室めがけて、

真空波の魔法を遠隔詠唱したとしか考えられません!」


彼女にしては強い口調で話す。

彼女の視線の先には、表面の木彫りの彫刻がことごとく破壊され、

内部の防弾の金属プレートがむき出しになった机がある。


結局のところ、部屋に入って、私を救助しようとした衛兵5人は、

大きな裂傷からの大量出血によって亡くなった。


非情に心苦しいとともに、今頃になって恐怖が込み上げてきた。


ディアンヌ「もし、外部から詠唱し、これだけの威力を持つ魔法を唱えられるものは、

この世界でごく一部です。いつまた狙われるかもしれないので、居室を建物の窓際でなく、

窓のない、ビルの内側に移動をしてください。」


私も彼女に同感だ。

ちょうど会議室がビル内部で、窓に面していないので、

こちらに一時居室を映すこととする。

と、同時に、ビルの管理レベルを最上級のAレベルにする様、衛兵長に指示を出した。


ディアンヌ「それと国王、重要なことは、これだけの魔法の威力を遠隔で正確に狙えるもの、

ということで、サヴァリアント、ヴィンセント イルン北方教会司祭長と少し、

話をしませんか?」


サヴァリアントはLCIAの局長で、こういった情報を持っているということはわかる。

でもなぜ、ヴィンセント?


ディアンヌ「北方教会というものは、国を越えた情報収集機関でもあります。

国外で何か動きがある場合、彼は非常にそれらの情報に詳しい立場にあります。」


イマイチ納得しきれない部分はあるが、

とにかく周りでこのような精度よく遠隔で魔法の詠唱ができる人物と、

それにまつわる事件の情報を仕入れることにしよう。


それと、しばらくむやみに外に出歩くことは避けた方がいいな。


作者のうしねこです。

国王の様な重要人物を襲撃するということは、銃弾だけでなく、

魔法で襲撃を行うこともあるというのが、国王は想像つかなかった様です。

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