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231.バブルの到来

景気が最近よくなりすぎて、国の物価が上がりすぎてしまった…

231.バブルの到来


ここ最近イルン鉄道網や公共施設の建設ラッシュ、ホスナブルック王国の軍事的衝突、

郊外都市のインフラ建設ラッシュ、ギエフ民国やフクセンブルク公国同盟国などのインフラや製品輸出ラッシュ、

航空機やテレビなどの新しい技術と製品の登場など、ここリール国の経済を刺激するイベントが目白押しで、

営団の完全民営化し、民間からの投資を容易にできるようにしたことがトリガになり、

リール国の経済はバブルになっている。


営団組織を株式会社化した初日の平均株価が18050リールだったのが、ここ2か月で上昇し続け、

今や35440リールとなっている。


イルンの地価も上がり、中央市場前の最も高い地価がたった2か月で2200万リールから6850万リールと跳ね上がっている。

住宅も高くなり、さらに郊外の新興住宅地建設が進み、電車の混雑がひどくなっている。


リールのそのほかの地方都市の人口が減っていないので、移民による流入が住宅建設に拍車をかけていると言える。


まずヒシーニを呼んで、国の主要土木工事計画を聞く。


「ヒシーニ、今建設中のイルン環状線と北方線、いつ全線開業するんだ?」


ヒシーニ「今24時間突貫工事で建設していますので、6か月以内には両線開業します。」


「あと、イルン地下鉄南北線と南の山岳国ボルン帝国の南砦まで行く鉄道計画はどうなった?」


ヒシーニ「南北線は着工済で、南方鉄道は測量が完了したところです。ただ、建設費が高騰しています。」


「オスマンからバスでは人を過去びきれなくて、頻繁に積み残しが起きていると聞いているのだが。」


ヒシーニ「分かっています。大量に輸送が可能な鉄道建設は急いでいます。」


「あとだ、西方、北方、南方高速道路の建設も併せてやらなければならない。

そうだ、ディアンヌに相談して、土木工事に土の魔導士を導入できないか、相談してくれ。

私からも話しておく。できるだけ工期を縮めるんだ。」


ヒシーニ「分かりました。それとですが、イルン西公園からモンリュソンまでは来月開業します。


そのほか空港ですが、来月モンリュソン空港開業と、プロブディフ空港の滑走路延長工事が完了します。

あと、航空機の生産計画ですが、今月はLC-1が32機、LC-6が28機完成予定です。」


次にトーステン財政大臣を呼ぶ。


トーステン「ただいま参りました。」


「分かっていると思うが、ここ最近景気が良くなりすぎて、住宅不足やインフラの建設が間に合わなくなっている。

この間営団組織を完全民営化し株式会社化したが、一般市民の投資マネーが市場にあふれ、

それがさらなる消費需要を押し上げている。公定歩合を0.5%上げて、4.5%にしよう。」


トーステン「分かりました。各銀行に通達します。」


「あとだ、今のインフラ建設の勢いは止めたくない。

公定歩合を上げる以外は特に経済状況を制限する様な政策はしばらく出さないつもりだ。」


トーステン「消費物資の供給力は落とさずに、一般市民に高騰価格にならずに一般に流通させるためですね。

了解しました。」


「あとだ、物価の状態については気を配ってくれ。

極度なインフレやデフレになりそうだったらすぐ連絡する様に。」


トーステン「1か月ごとに主要生産物の価格を調査する様にします。」


トーステンと話をした後、ホファー外政大臣とハーヴェ内政大臣を執務室に呼ぶ。


「ホファー、ハーヴェ、今現在、この国はバブルという、

経済がよくなりすぎて、物価が高くなりすぎる現象が発生している。

ヒシーニやトーステンに対し、このバブルに対する管理体制とインフラ対策について話したのだが、

周辺国との関税もできる限りで調整をしなければならない。

今現在国内の物資消費過剰で物資の値段が上がっているので、

輸出関税を上げられるところは上げて、国外への物資の流出を制限するんだ。

もちろん交渉して相手先の合意を得てからだ。

あと、鉄道や航空機などの特定輸出物資は、輸出関税引き上げの対象外とする。」


ホファー「分かりました。各国と交渉を始めます。」


ハーヴェ「景気が良くなりすぎても、国の運営としてはデメリットも出てくるのですね。

景気が良くなりすぎない様に管理することも必要ということなんて、思ってもみませんでした。」


前世で、私はバブルを経験したが、あの時は若手の市議会議員でもいろいろな誘いは断たなかったな。


国王は前世の昔のことを思い浮かべていた。

作者のうしねこです。経済が良くなりすぎることは決して良いことだけではないと感じる、

リール国各大臣の面々でした。

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