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227.フクセンブルク公国訪問4‗帰国とドラゴン対策チーム

やっとの思いで王城に戻った国王だが…。

227.フクセンブルク公国訪問4‗帰国とドラゴン対策チーム


やっとの思いで王城に戻った国王は、門番に疑われるというトラブルはあったものの、

今現在、急遽立ち上がったドラゴン対策チームの一室の会議席にいる。


デルフィン国王は対策本部長を務め、被害状況を集めている。

その様な中、クリストフ王子がやってくる。


クリストフ「国王、せっかく我が国に来ていただいたのに、この様なことになり、何といえばいいのか。」


「いや、この国のせいではない。ドラゴンも自然災害だと思っている。」


クリストフ「今時点、被害者は200名以上出ているそうです。

幸い空港は無事で、先程貴国に電話で帰国用の飛行機を1日早め、今日の夜に回送させるそうです。」


「分かった。」


クリストフ「実はドラゴンの被害は年半ぶりで、この国、特に王都にとってドラゴンの襲撃は頻繁にあるのです。

ドラゴンの繁殖地がここから西に350kmのところのナザレ山脈にあり、そこから飛んで来るんです。

ドラゴンを倒す威力はありませんが、追い払うための弓矢砲と我が国の魔法歩兵隊のドラゴン対策部隊があり、

数年に一度あるこの被害を極力小さくするために訓練を行っているのです。」


「ドラゴンは倒せないのか?」


クリストフ「ドラゴンの皮膚は厚く、どのような攻撃も受け付けないのです。

それにあのドラゴンブレスで返り討ちに会います。」


その様な話をしているとデルフィン国王がやってくる。


デルフィン「最終的に死者は500人を超えそうだ。

ローレント国王には申し訳ないことをした。

グリーンドラゴンは最弱なドラゴンなのだが、

それでもこのような被害が出てしまった。」


話を聞くとブラック←ゴールド←レッド←ホワイト←ブルー←グリーンの順に強さが上がるらしい。


デルフィン「もし強力な武器で倒すことができれば、

いや、ドラゴンが王都に近づいてくることが事前に分かれば、

このような被害を最小限にとどめることができるのだが。」


まず、ドラゴン撃退の方策として爆撃機の持つ機銃砲で攻撃する方法があるが、

航空機の制空性能はドラゴンに引けを取らないと思うが、

機銃径が小さく、攻撃にはならないだろう。

機銃径を上げると、発砲時の反動で不安定になる場合もある。

飛行していて、機銃掃射した時にその反動に耐えられる安定性の改良も必要だな。


「デルフィン国王、今我が国にある爆撃機を改造し、機銃砲を改良し威力を上げ、

操縦安定性能を上げれば、ドラゴンの暑い皮膚を貫き、倒すことが可能かもしれません。

あと、航空機用に開発した無線レーダーを改良すれば、

ドラゴンの位置を遠距離から見定め、王都に到達する前に先行攻撃をできるかもしれません。

それには、ドラゴンの生態に詳しい人とこの航空機操縦訓練をし、

ドラゴンが飛来した時にスクランブルで飛び立ち、攻撃できる操縦士が必要なのですが。」


デルフィン「ドラゴンに詳しい者というと、ヘッセンかな?

現役時代、何度もパーティーでナザレ山脈に赴き、ドラゴンを狩っていたらしい。

それと操縦士だが、我が国の親衛隊の副隊長、レイチェルが適任だな。その理由はあとでわかる。」


その様な会話があった後、すぐにこの2名に連絡が行ったらしく、

2時間ほどで、荷物をまとめ、まずレイチェルがドラゴン対策室にやってきた。


見た目は20代後半の女性で、いかにもな比較的軽装なピンク色の鎧を着ている。

レイチェル「国王、初めまして。公国親衛隊の副隊長を務めます、レイチェルと申します。

本日国王の帰国する飛行機に乗せていただき、貴国に向かおうと思います。」


軍人なので礼儀正しい印象は受けるが…。


話を聞くと、今度できる公国空軍の軍隊長に着任する予定らしい。


レイチェル「隊長たるもの、自ら見本となる航空機を操縦できなければならないと思いまして、

このような話があり、すぐに志願しました。」


それから1時間して、ヘッセンもやってきた。


ヘッセン「突然の話だったので、ギルドの引継ぎを1時間ぐらいですまし、やってきました。」

とのこと。


それから1時間後、迎えの航空機がフィンデル空港に到着したとのことで、

SPとレイチェル、ヘッセンで王城をあとにする。


王城の門のところで、デルフィン国王、クリストフ王子、キャロン王女に別れの挨拶をする。


「短い間でこのようなトラブルがあった中で、歓待してもらい申し訳ない。」


デルフィン国王「もっとゆっくりとしてもらいたかったのだが、本当に申し訳ない。」

クリストフ王子「国王、気になさらないでください。すぐに復興して見せますよ。」

キャロン王女「対ドラゴン対策支援の件、感謝します。お気をつけて。」


短いあいさつの後、車で空港まで向かう。

ドラゴンの襲撃を受けた中、一機の航空機が駐機場で待機している。


ホファー「国王、無事で何よりです。」

オスマン「安全な飛行をお約束します。」


リール国政府として私を心配してくれ、ホファーとオスマンが迎えに来てくれた。


ドラゴン対策のため、この飛行機が発着する時だけ、滑走路に魔道灯を灯火するらしい。


SPとレイチェル、ヘッセンが乗り込み、飛行機は滑走路に向かう。

軽いあいさつの後、着席し、

魔導灯の灯火する中、プロペラ機はゆっくりと離陸していく。


飛行機の窓から王都フィンデルを見るが、外は暗く、よく見えなかった。


レイチェル、ヘッセンの2人は初めて飛行機に乗るのと、

長く暮らした王都をしばらくは慣れるということで、しばらく窓の外を眺めていた。


飛行機は、フィンデルからイルンの空路1000㎞弱を3時間弱かけて飛行する。

イルン空港には夜遅く、11時前に到着した。

作者のうしねこです。

ドラゴンを王都に近づくことを事前に検知し、討伐できることを対策と考えた国王は、

国に戻ったら、対策兵器の研究と開発を行う決意の様です。

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