215.北部防衛計画18‗仕掛けられた戦いの後処理
王城を占拠した後の暫定政府と選挙について、ギエフ民国タチアナ女王と、デルフィン、フクセンブルク公国国王2名と話し合う。
215.北部防衛計画18‗仕掛けられた戦いの後処理
爆撃機が翌朝引き返してきた後も、
国王の指示で、北砦、北谷部砦から王都ペルミへ続く街道を進軍してくる軍隊の爆撃を行う作戦は続いている。
一般市民が住む町は爆撃を避けてという条件である。
北砦から王都ペルミまでは600㎞ほど、北谷部砦から王都ペルミまでは850㎞、
爆撃機の往復には十分な距離である。
爆撃の後、戦車軍が進軍していく。
サヴァリアントからは街道沿いの軍事基地と駐屯軍人数の情報は把握している。
こういった軍事基地も爆撃の対象となる。
意外なことは街道途中の町に戦車軍が立ち寄った際、王国軍との交戦はあるのだが、
王国軍を駆逐すると、一般市民はわが軍を歓待までとはいかずとも、
好意的に受け入れる姿が見られたとの報告が入っている。
サヴァリアント曰く、この王国の軍事費は国の財政に対し20%を越えていて、
税金が高く、経済も停滞し、言論統制も引かれており、不満のはけ口がなく、
そのような中にわが軍が進軍して来たとのことで、
この様な市民の対応になるのではないか?とのこと。
このような状態なので、北砦と北谷部砦の両拠点から戦車軍が王都ペルミ近郊に達するのに、
1週間ほどで到達することができた。
私国王はその報告を受け、エレル軍事本部で、ギエフ民国タチアナ女王と、
デルフィン、フクセンブルク公国国王を交え、今後の王国に対し電話会議を開くことになった。
まず、私が戦況についての報告を行う。
両名とも短期間で、こちらの戦死者がほぼいないことに驚いた。
その上で私の王国に対する対応の考えを述べた。
「わが軍が王都ペルミの王城を占拠した後、ギエフ民国、フクセンブルク公国と合同で連合暫定政府を立ち上げ、
この王国の治安や体制が落ち着くまでの役目を担う。その後、この国の国民が選挙を行い、自分たちの代表を決める。
代表が決まったら、暫定政府は解体し、選挙で選ばれたメンバーが政府を立ち上げ、国の運営を引き継ぐ。」
フクセンブルク公国「選挙?」
「選挙というのは、町の住民数によって、国を運営するメンバーの人数を決め、そのメンバーに対し、
誰がよいか、投票で選ぶ制度となっており、王国全土から集まった国を運営する選ばれたメンバーが、
法律や政策などを決める制度のことを言う。」
デルフィン「最終的に王国民が国を運営するものを決めるのか?」
「そうだ。」
タチアナ「ところでそれまでの臨時政府のメンバーですが、それぞれ、何名くらい出しますか?」
「それぞれの国で50人くらい、実務に優れる役人を選定し、チームを組めばよいと思う。」
タチアナ「分かりましたわ。」
その後も、暫定政府と、選挙の段取りについて、説明を行った。
作者のうしねこです。
王城を占拠したとして、その後のシナリオをどうするか、
国王は前世いた国のことを参考にした様です。




