196. 爆撃機の開発
隣国ホスナブルック王国の情勢がさらに不安定になり、リール国政府一同の面々は急遽爆撃機の製造をすることにした。
196. 爆撃機の開発
ホスナブルック王国の情勢不安により、軍備増強をしなければならない状況になっていて、
爆撃機の開発をすることになった。
いつもの会議室。メンバーはアリドラ、シモーネ、サヴァリアント。
今現在前世にあったDC-3を参考にした航空機を作ることができ、旅客輸送用に使用し始めた段階だが、
いざ爆弾を積むとなるとペイロードが12トン弱と少ない。あと、航続距離も伸ばしたい。
そこで、DC-6を参考にした機体を爆撃機にしようと思う。
脳内検索でDC-6の設計図と仕様を調べる。
ペイロードは44トンで、航続距離は7000㎞と4000㎞以上長くなっている。
速度は400㎞/h。
エンジンはプロペラ4機。
航空機の仕様をメンバーに説明する。
シモーネ「さらに大きな航空機ですか。しかもエンジンが4基ある。
オスマンがいたら、この航空機の旅客機モデルもぜひ作ってくださいと言いそうね。」
「機体はリアハッチを設け、爆撃する弾の積み込みと、飛行中にレバーを引くと、
弾を落とす機構を設置する。」
「弾は爆撃地点を燃やすナパーム弾というものと、通常の火薬が装填された弾を用意する。
ナパーム弾は植物性油脂から抽出された、パルミチン酸アルミニウム塩と、
乳化剤のナフテン酸アルミニウム塩を、以前作成した時限爆弾を応用した時限発火装置を使い設計する。」
いつもの黒板に書き、説明する。
この弾は、着弾点を1000度以上の高温で焼き払う。
それと、火薬充填弾はC4火薬の応用で、材料は同じものを使う。
弾を放出するとき、タイマーを設定してから落とす。
さて、ナパーム団は1弾90㎏、火薬充填弾は80㎏なので、
500発ぐらいは搭載できる。」
アリドラ「400㎞/hで移動できて、7000㎞飛べ、500発の弾丸。すごいですね。」
「シモーネ、早速施策に取り掛かってくれないか?」
シモーネ「分かりました。」
「それと航空機の製造は、イルン空港脇に航空機製造所『エアイルンインダストリー』という組織と製造所を立ち上げ、
ここで、旅客機と軍用機の製造を行う。
今回開発する航空機はLC-2とする。」
実は前世の航空機でいう
DC-3 : LC-1
DC-6 : LC-6
の位置づけ。
「弾丸の製造は同じくイルン空港脇の軍用機装備製造所で製造する。
製造能力は
LC-1を月4機、LC-2を月2機体制にする。」
シモーネ「分かりました。」
「とにかくいつ我が領土やギエフ民国、フクセンブルク公国に攻め込んできてもおかしくない状況だ。
製造を急ぐ。」
国王のこの号令で、爆撃機の製造を急ぐこととなった。
作者のうしねこです。
ここ数か月でホスナブルック王国の軍事増大化が進み、情勢が不安定になっていることに対し、国王はとても警戒している様子です。




