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195. ある冒険者の最近の様子

モンリュソンでの長期クエストを終え、イルンに帰るある冒険者グループの様子です。

195. ある冒険者の最近の様子


シュミット、マーシャル、アーサー、ルードはモンリュソンでの硫黄採掘場での依頼を終え、

開業したばかりの西方線特急列車でイルンへ帰途についていた。


マーシャル「最近驚くことばかりで。いろいろなものが登場し、国が急激に発展して、ついていけないわ。」


ルード「わしもじゃ。この列車の終点駅、魔法大学校も、いや錬金魔法大学校か、

もともと10年前までは魔道ギルドだったが、最近名前がころころ変わり分かりづらいな、

ついていけんわい。元魔道ギルド所属で先輩魔導士に必死になってついて行っていたころが懐かしい。」


シュミット「それいつの話?」


ルード「もう50年以上前の話じゃ。広い敷地に魔道ギルドの館が立っていて、ここにギルドがあったんじゃ。

それが今は、高い塔が連なって建ち、魔導ギルドは組織が変わり、おまけに鉄道というものが登場し、駅ができる。

信じられんわい。」


アーサー「でもきれいで規模の大きい魔法用具市場は、ありがたいわ。」


ルード「同感じゃ。」


アーサー「銀行という組織ができて、高額な魔道具を見つけても、ここでお金をおろして、

すぐに購入することができる。便利だわ。」


シュミット「俺は肉体派で魔力がないので、関係ないところだがな。」


ここで、車掌が「チャイをどうぞ。」と言って、紅茶にジャムを入れたお茶とクッキーを持ってきてくれる。

少し儲かったので、1等車のコンパートメントに乗ったので、このようなサービスが付く。


一同はジャム入りの紅茶を少し飲み、話を続ける。


マーシャル「でも魔力のない人でも使える魔道具が売っているじゃない。雷の魔石を使った電化製品だっけ?

この電化製品を扱った店がいくつかイルン西魔法パレス内にできたじゃない。

だから魔力の無い戦士系の人も買い物を楽しめるじゃない。」


シュミット「確かに。でも便利になったなあ。」


ルード「今の国王、化け物じゃな。国全体をよくもこう短期間で発展させ、想像もしない建物や、製品を続々と出す。

イルンの町も急激に人口が増えている。でもあの高い高層住宅という建物で、町の人口密度が高くなる。」


アーサー「あのエレベータとエスカレータという装置、すごいわ。楽だわ。だからあんな高い建物でも人が生活できる。」


ルード「あれも国王の発明品だってな。これも電力というもので動く。信じられん。

あと最近、沢山に人が空を誰でも飛べる乗り物を作ったとか。

それも、雷の魔石から生み出す電力で。

火の魔石や水の魔石、風の魔石などある中、これだけ雷の魔石が一般的になり広がり、

おまけに魔導士じゃなくても『充電』できる装置を作り出し、国王は神じゃな。」


シュミット、マーシャル、アーサー「私もそう思う。国王は神だ。」


マーシャル「ところで、クッキーとお茶だけでは足りないと思い、モンリュソン駅で特急に乗る前にお弁当というものを買ったわ。」


シュミット「ありがたい。」


アーサー「サンドイッチとサラダ、カレーとケチャップソースをかけたソーセージ入りのお弁当か。」


ルード「少し昔は干し肉に乾燥したパンだけ持って歩いて、移動していたのに。あの頃が懐かしい。」


アーサー「あの頃に戻りたい?」


ルード「誰が戻るといったのじゃ。一度このような快適な旅を経験すると、元に戻れんわい。」


マーシャル「でも早いわねえ。この電車。何日も歩いて行っていたモンリュソンが、ほんの数時間で移動できるとは。」


シュミット「重い鎧や盾を持って歩いていたのが、電車で簡単に移動できる。体がなまるな。」


アーサー「ところで、イルン西魔法パレス駅に着いたら、魔法用具市場に寄りたいんだけれどいいかしら?

足りなくなった回復ポーションをを作る材料と、麻痺回復薬の材料が欲しくって。

1時間ぐらいだから。待ってて。」


ルード「わしも魔力を回復するポーションを買いたい。」


マーシャル「分かったから。じゃ、お好み食堂街の喫茶『ブルークラーケン』で待ち合わせね。」


アーサー&ルード「分かった。」

作者のうしねこです。

イルン西魔法パレスが開業して、ますます便利になったイルンの町とある冒険者の様子です。

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