168. ギエフ民国の訪問8_天然ガス?
無事、海岸で天然ガス?を採取できた国王。
168. ギエフ民国の訪問8_天然ガス?
バスは町の南門から出て、10分くらい走ると港に着く。
そこを右に曲がり、港から出ると砂浜の海岸が続く。
漁師の住宅と思われる岩壁の小さな家がぽつぽつあり、
家が途切れたところの海岸が、天然ガス?が湧き出るところだった。
バスから降り、砂浜の海岸から海に入ると、なるほど、
ぷくぷくと泡が出ている。
まずはガラス瓶で泡を採取し、砂浜のところで、ガラス瓶の口に火を近づけると、
『ポンッ』と音が出て、一瞬青い炎が出る。
みんな総出でガスを集める。
海水が30cm位のところで、ガラス瓶に初め海水を入れ、ガラス瓶の口で泡を集める。
そのままだとガスの泡が集めづらいので、じょうごをひっくり返し、ガラス瓶の口にあてがい、
ガスの泡を集める。
1本5分から10分位かかる。
150本のガラス瓶にガスを採取するのに4時間以上かかった。
もし、これが天然ガスだったら、将来ここにガス田を作るとして、ガスの地層まで掘削でパイプを通し、それを採取し、地上に出てきたところで、
水や油などが混じっているので、分離させるセパレータという設備でガスを分離する。
分離した水は地中のガスを採取して低下した圧力を補うため、地中に戻す。ポンプが必要だな。
分離した油は燃料として使う。
分離したガスを脱湿したのち、硫黄や二酸化炭素等の不純物を取り除く。
ということで、このガスがメタン、ブタン、エタン、プロパン等のほかに、
どういうものがどのくらい含有しているか?がポイントになる。
ここで精製したガスを氷系の魔石を使い、-164度以下にし液体化させ、LNGとして船と鉄道を使い運ぶ。
このLNGは火力発電の燃料として使い、雷の魔石の充電等に使用する。
先ほどの港の隣にLNGを専用船で運ぶ施設が必要だな。
とにかく、ここにガス田と、精製施設工場、冷却工場、そして、LNG運搬港の建設が必要となる。
アリシアにその旨話をする。
アリシア「…高度な技術ですね。これら油田と工場、新たな港の建設。我が国として、その研究が必要ですね。」
「お互いに共同研究すればいい。」
「あとこれだけの設備を作るとなると、このインフラを維持する人が働かなければならない。雇用が生まれる。
それとそこで働く人は、その知識がないといけない。教育も必要だ。」
アリシア「確かに。」
エリス「今まで経験したことのないものを建設することになるのですね。」
まあ、課題といえば、あの総督か?
利益となると、どう動くか。
「利益を生む施設となると、警備も必要だ。」
アリシア「そうですね。東の大国、ソフィエ帝国のこともありますし。」
?表では、ソフィエ帝国とギエフ民国、中は悪くないはずなのだが?
「あとLNGというガスを低温状態にして、体積を小さくして運ぶのが効率的なのだが、
LNG船で、ポリメリトまで運び、そこから鉄道に移し替えて運ぶ、LNG運搬船のほかに運搬貨物列車の開発も必要だ。」
アリシア「鉄道線路をポリメリトまで伸ばし、LNG専用の港も建設するということですね。」
「そうなる。」
「ここで提案なのだが、鉄道のレールや貨物車、船や工場などの建設支援をする代わりに、
ガスを我が国に輸出してほしい。ヴィウリにもどったら、女王に話をしなければならないと思っている。」
アリシア「わかりました。選択肢によって、我が国も急激な技術改革がおこるということですね。」
アリシアは考え込んでしまった。
次に、黒いどろどろのある、沼に移動する。
作者のうしねこです。
天然ガス?を採取したが、いろいろと技術的、政治的に課題があるようです。




