162. ギエフ民国の訪問2_ヴィウリの王都とヴィウリ城
<ギエフ民国との会議の議題>
ギエフ民国側
➀ホスナブルック王国の最近の挙動と軍事協力の問題
➁経済協力の問題
我が国
➂コーヒー等の輸入品の安定供給
162. ギエフ民国の訪問2_ヴィウリの王都とヴィウリ城
迎賓バスでヴィウリの町へ近づくと、月明りでうっすらと見える小麦畑が増えてきて、
平屋の農家が少しづつ増えてきて、やがて畑がなくなり、夜でも人通りが増え、
2階建てや3階建ての石造りの家が増え、そして石畳になり、ヴィウリ城の西門に到着する。
先導する車は止まることなく、迎賓バスと一緒に門を通過する。
その後、城の庭を進み、しばらくすると城の建物入り口前に先導車とバスは停車する。
城は白い壁の中世の城の建物で、数えると5階まであるが、建物の角の塔の部分はもっと高い。
バスが到着するとともに赤いじゅうたんが引かれ、フェルナンド、アリシア、
ドロシーに案内されバスを降り、城の建物に入っていく。廊下は建物の2階ほどの高さがあり、
幅は4メートル弱。フカフカした赤じゅうたんの上を歩いていく。
周りは大きなドアと壁にはタペストリー、そして大きな窓を通し、
月に照らされた中庭を見ることができる。
明かりは、ガス灯が使われている。
しばらくして、大きくドアの開いている客室用寝室に案内された。
王子、シモーネ、ホファーそれぞれ部屋が用意されている。
部屋の前でアリシアが
「今日はもう11時なので、この部屋で休んでもらいます。明日、8時に朝食の案内に伺います。」
とのことだった。
部屋は、キングサイズのベットとクローゼット、赤いじゅうたんにチェストとテーブル、椅子、ガス灯、
お風呂は浴槽があるが、鉄管の蛇口から水しか出ない。
しまった、アリシアにお湯の出し方を聞いておくんだった。
トイレは、木の椅子に穴が開いており、穴は深く下につながっている。
私はタオルを水で濡らし、体をふいて寝ることにした。
明けて翌日、メイドが8時に朝食に迎えに来る。
王子、シモーネ、ホファーと一緒に朝食の部屋に案内される。
朝食の部屋には、アリシアとドロシーがすでにおり、
長テーブルに案内される。
白いテーブルクロスがかかったテーブルには、バラ一輪挿しの花瓶、
丸パンとバター、オレンジ、水を入れたグラスが置かれている。
椅子に着くと、給仕がミネストローネとサラダを持ってくる。
アリシアのあいさつがあり、そのあと食べ始める。
サラダの後は、ハムとソーセージ、チーズの皿、
そしてジャガイモのポトフが出てくる。
あとはワイン。小さなグラスで1杯だけ。
食事が終わると、いよいよタチアナ女王との謁見となる。
話を聞くと王女の間ではなく、大会議室(会談の間)で簡単なあいさつの後、
外交議題のディスカッションを行うとのこと。
朝食が終わると、会談の間に移動し、タチアナ女王に会う。
タチアナ「ようこそ来られた、ローレント国王。」
「お久しぶりです。」
タチアナ「昨夜は不自由はなかったか?」
「いや、特にありません。」
一通りの挨拶を行った後、今回の議題のダイジェストについて話を行う。
ギエフ民国側からは、
➀ホスナブルック王国の最近の挙動と軍事協力の問題
➁経済協力の問題
我が国からは、
➂コーヒー等の輸入品の安定供給
となる。
ただ、関心事項は油田であり、石油が輸入できるとなれば、
新たな議題が今後加わることとなるが。
➀について、北部のヒウチェルニ地方の情勢が良くなく、
一方的にホスナブルック王国の領土との宣言がなされ、
ホスナブルック王国軍がしばしば、領土保全を名目に、
ヒウチェルニ地方に侵攻してくるとのこと。
ギエフ民国としては我が国との軍事同盟の強化と、
新兵器の配備で侵攻の抑止力を持ち、
わが軍との共同軍事訓練を行いたいとの提案であった。
この場では明言は避けた。
➁については、すでに王都ヴィウリまでの鉄道の建設を協力しているが、
発電所の建設支援と我が国との送電網接続電力融通をお願いしたいとのことであった。
この国も徐々に電化が進んできている。
でもこれはAceeptableで、OKの回答を出した。
そして、我が国の輸入品の安定供給であるが、この国の港のある都市まで、
鉄道を延伸させる提案である。王都ヴィウリまで鉄道を引いても、
海運で運ばれたものの輸送量が小さく、遅ければ、そこがボトルネックになる。
ということで、ギエフ王国の王都ヴィウリから南部港町ウズマイールへ鉄道延伸と、
貨物列車運航を提案する。
この提案にはタチアナ女王もAcceptable、OKアンサーである。
あとは、東のリウマポリに原油が取れれば、この年にも鉄道を延伸させたい。
でも他国なので当たり前だが、女王の許可が必要となる。
まずは、ヴィウリからウズマイールの鉄道建設を支援することとしよう。
作者のうしねこです。
ヴィウリ城でのタチアナ女王との会談が始まります。
議題は軍事協力と経済振興に関する内容です。




