147. モンリュソン地熱発電所と観光開発
<モンリュソン市の経済振興策>
地熱発電所建設
温泉リゾート建設
モンリュソン温泉線鉄道支線建設
イオウ採掘工場の大型化
147. モンリュソン地熱発電所と観光開発
モンリュソンはイルンから150㎞ほどのところで、ここの町は特色がある。
それは前世日本でいうところの温泉が書き出しているところで、イオウなどが取れる。
温泉が湧き出しているからといって、保養地ではなく、一般家庭で細々と温泉が使われている程度である。
温泉だけでなく、山の方は地熱地帯があるが、未開発状態である。
最近の著しい電力消費で、イルンの町の水力発電の電力量が足りず、
新しい発電所を建てることを検討していたのだが、この町に目がとまった。
「最近のイルンの電力事情から、新しく発電所を建てたいと思うのだが、
この町の地熱事情と距離を考慮して、地熱発電所を建てたいと思う。」
打ち合わせメンバーはパウラ、ヒシーニ、シモーネ、アシモフ、ハーヴェである。
あとモンリュソン市長のカルノフ(人間、50代男性)も来てもらっている。
概要で地熱発電の仕組みを会議室の黒板に書く。
「ここは高温の熱水と蒸気が出ているので、その蒸気と高温水を地底からパイプで取り込み、
途中で蒸気だけ分離し、タービンへ送る。
高温水は地底の地熱貯留層に返す。
タービンはその蒸気で回転させ、電気を起こす。
タービン回転時に使用した蒸気は冷却し、水に戻し、循環させる。」
パウラ「なぜ、高温水はまた地底に返すのですか?」
「地盤沈下などの問題が発生しない様、地底の地熱貯留層に返します。」
「もちろん発電した電気は、転圧した後、交流でイルンまで送電線で送ります。」
「パイプやタービンの使用材料だが、硫化やアルカリ性に強い、
アダマンタイトとミスリルの合金で作ることとする。」
「一般に温泉は酸性の場合とアルカリ性の場合があるが、ここはアルカリ性がpH9前後という結果が出ている。」
「万が一高温水等が漏れ出した時のことを想定し、PH調整剤も用意する。」
「あと、火山地帯にこの様な施設を作るので、安全対策として、地熱温度の変化と高温水と蒸気の量を観察し、
火山活動の変化を細かく監視しなければならない。それは、万が一火山活動が活発化すれば、
地熱温度が上昇し、蒸気の量が増えたり、高温水の量が極度に減ったりする場合がある。
この様な兆候があるかどうかを24時間監視する。
この様な非常時を想定し、4㎞離れたところでも、制御できるようにする。
詳細な設計は、設計事務所で詰めてほしい。」
アシモフ「分かった。設備は複雑ではないが、安全対策を考えないといかんな。」
カルノフ「危険でない施設とはしえなくもないが…。」
「他国での実績があり、事故は発生していない、
火山活動という自然現象の変化を観察できていれば、問題はない。」
カルノフ「分かりました。あとモンリュソンの町を大規模な温泉街として、開発するということでしたが。」
「そうだ、オスマン、入ってくれ。」
会議室にオスマン、リアを促す。
「将来、1時間に1本、イルン西魔法パレス駅から西砦まで特急を走らせる予定だが、
この特急をモンリュソン駅に止まらせるとともに、モンリュソン温泉駅行きの特急も走らせる。
モンリュソン駅から温泉街まで14㎞ほど離れており、ここまで西方線の支線を引く。
モンリュソン温泉駅行きの特急はこの支線を走る。
温泉街の前に駅を作る。温泉街は山のふもとの谷間のところで、それほど大きな駅ではないが。」
オスマン「このモンリュソン温泉線のプランは立てています。
単線でモンリュソン温泉駅までは4つの駅を設け、観光客のほか、
地元の生活路線として、使用できるようなプランです。あとは、採掘したイオウを運ぶ貨物列車も使用します。」
「温泉街というところで、ビル型の温泉ホテルリゾートを建設する。
これはインペリアルホテルの経営元である、冒険者ギルドで経営をしてもらう。
どういうホテルにするかは、任せたリア。」
リア「分かりました。プランを立てます。」
「ということだ。モンリュソン市にとっても、観光需要と電力やイオウの採掘工場等の経済需要が生まれる。
すまんが、地元の調整を行ってほしい。」
カルノフ「ありがとうございます。分かりました、調整は行います。」
電力増強と、地方都市の経済活動拡大が図れるプロジェクトが指導した。
作者のうしねこです。
国王、国内の電力事情改善と地方都市経済振興に乗り出した様です。




