123. 西方の義理の父来訪6_この国の医療現場
<北医療院構造>
B1F:駐車スペース
1F:受付と売店、救急受け入れと処置室
2F:診察室と薬局。検査室
3F:事務室と試験室、倉庫、研修会議室
4F~8F:病室
123. 西方の義理の父来訪6_この国の医療現場
次に医療現場の視察ということで、北医療院を訪問する。
医療院につくと、フランコ院長が迎えてくれた。
まずは研修会議室での説明。
説明の内容として、人体模型を前に、
主な病気の種類と
一般診療科、処置科、麻酔科、血液科、臓器科、皮膚科、呼吸器科、眼科、歯科、
脳科、神経科、手足科、薬科といった診療科の説明を行う。
そのほかに、医療学校との連携について、新症状の解析とサンプルの取得、
解析と新薬の臨床実験、承認と処置の流れについて説明する。
あとは、先日制度化された、医療保健制度の説明である。
まずは、救急車の説明。
救急車にはストレッチャーや点滴、聴診器、心電図などの医療設備が搭載されていて、
現場から患者を病院へ運ぶ時使用される、交通についての最優先度等解説する。
フランコ「緊急出動時、医師を乗せて、現場で応急処置を施すことができる設備があります。」
フランコ「患者が医療院へ運ばれたら、1階にある救急受け入れに横づけをし、解析と処置を行います。」
フランコ「救急でない場合は、同じく1Fで受付をし、2階の診察室で、症状の問診や裏付けの検査を行います。
症状が確定したら、その処置や処方を行います。
3階ではその検査や問診、処置や処方などの会計計算を行い、保健制度適用者の場合、
その確認等も行われます。
もし、処置で医師の観察や継続的な重度の治療が必要な場合、4階から8階の病室で入院し、
継続処置や経過観察を行います。」
デルフィン「我が国の医者は個人で対応を行うため、医療院という概念がないが、
説明を聞くと、高度に制度化されていて、誰でも高度な治療が受けられる。
駆け出しの冒険者が戦闘で大けがを負っても、治療できる訳だな。」
フランコ「そうなる。あとは、病気といっても、風邪から骨折、感染症、
血管のカテーテル治療や気胸ドレナージ、最近では、
くも膜下出血といって、脳内血管にできたこぶの破裂に対し、
開頭して患部をクリッピングして処置するなど、
医療技術は上がっています。」
デルフィン「ぜひともわが国にも取り入れたいことばかりだが、
医療に携わる人材の教育とシステム、医療技術が大切だということはよくわかった。
個々での話を聞いていると、我が国の医療はまるで200年前の医療だ。」
フランコ「医療学校も視察されるそうだが、そちらも見てから我が国の医療体制を判断してほしい。」
フランコに見送られ、北医療院を出る。
本日最後の視察は株式市場と銀行だ。
作者のうしねこです。
デルフィン国王は視察を終え、自分の国の医療は200年前の医療であることに気づき、
何とか近代的な医療体制を構築できないか、考えている様です。




