120. 西方の義理の父来訪3_イルンの町と妃の墓
<義理の父達の訪問日程>
2日目:墓参り、車などを制作している工場の視察、医療現場の視察、株式市場の視察
3日目:ショッピングと路面電車の試乗車、医療学校と設計事務所の視察
4日目:遊園地訪問、イルン東ステーションスクウェアと冒険者ギルドとの訪問、
スーパーと食品工場の視察
120. 西方の義理の父来訪3_イルンの町と妃の墓
昼食を挟み5時間、イルンの町の住宅が増えていき、市街地に入る。
現在工事の始まった、イルン西魔法パレス駅脇を通り、
ポルカ橋を渡る。
デルフィン「とても高い建物が多い。あのような高さまで階段を登るのか?」
「いえ、エレベータという、上下に動く部屋に乗り、移動します。
後ほど政府庁舎ビルで体験できます。」
キャロン「道路を走るあの大きなものは何ですか?」
「あれは路面電車です。大量の人を一度に運ぶことができます。1編成で500人弱でしょうか?」
キャロン「後ほど体験してみたい。」
クリストフ「あの小さい建物から大量の人が出てきたり、入っていたりしているが、
あれは何ですか?」
「あれも路面電車の駅ですが、地下に駅があるため、あの出入り口から人が出入りしています。」
キャロン「ここは話に聞いたことがあります。デパートというところで、いろいろなものが売られているのだな?」
「そうです。」
キャロン「後ほどぜひとも買い物をしてみたい。」
「分かりました。」
女性は買い物が好きである。
バスは政府庁舎前のエントランスに到着する。
デルフィン「お城ではないのか?!」
「私をはじめ、お城のメンバーはこの高層鉄筋建築のビルを居住エリアとしております。」
「ご滞在中はこのビルの23階に特別室を用意しております。」
デルフィン「これがエレベータというものか?」
「上に行くのか、下に行くのか?のボタンを押し、上下に移動する部屋がやってきて乗り込んだのち、
移動する階数のボタンを押すと、その回まで運んでくれる乗り物です。」
前にも、この様な説明をしたような?
早速エレベータのかごがやってきて乗り込む。23階を押し、かごが移動する。
数十秒で23階に到着する。
反応がどこかの東方の国の王女と同じなので、割愛。
会議室に座り、妃の墓参りについて話をする。
「妃の墓は、お城の中庭にあります。明日午前中、墓に皆さんをお連れする予定です。」
デルフィン「…。やはり亡くなったのだな。」
クリストフ「…。」
キャロン「…。姉さん。」
無言がしばらく続く。
こういう時、気の利いた言葉をすぐかけられればいいのだが、
正直言葉が思いつかない。
しばらくして、
「墓参りが終わった後、午後は車などを制作している工場の視察、医療現場の視察、
株式市場の視察、翌日はショッピングと路面電車の試乗車、医療学校と設計事務所の視察、
最終日は遊園地訪問、イルン東ステーションスクウェアと冒険者ギルドとの訪問、
スーパーと食品工場の視察となります。」
デルフィン「分かった。」
会議室から迎賓室に移動し、歓迎会を行う。
ただ、今回の訪問趣旨は妃の墓参りのため、私とディディエ王子、トーステン財政大臣でもてなす。
メニューは以下の通り。
アペタイザー:温かいうどんと生醤油
スープ:コーンスープ
前菜とサラダ:卵とつ出たジャガイモをマヨネーズであえたもの、温キャベツと人参、玉ねぎの添え合わせ
魚料理:うな丼
肉料理:チーフオークとんかつ
デザート:アップルパイ
3人とも落ち込んでおり、無言である。
非常に声がかけづらい。
言葉少なめな、歓迎会となってしまった。
作者のうしねこです。
義理父ら3人は妃の死を未だに信じられず、相当落ち込んでいる様です。
国王もかける言葉が見つからない様子。




