118. 西方の義理の父来訪1_メッスの町
<西の国境の町メッス>
人口7万人ほど、
イルンからは300㎞、
今現在、鉄道、銀行、学校、病院、水道設備や発電所(水力)そして、鉄筋住居等、市内のいたるところで建築中。
118. 西方の義理の父来訪1_メッスの町
義理の父家族来訪の前日、ディディエ王子とホファー外政大臣、そして私は、
迎賓連接バスに乗って、西のフクセンブルク公国に隣接する町、メッスに向かう。
イルンの町から300㎞ほどの距離で、マカダム補装された東西街道を60㎞/h走り、
休憩も挟み6時間ほどで到着する。
各東西街道沿線の町は歓迎ムードと、今まで見たことのない連接バスで沿道にはかなりの人だかりができた。
でも、結構な速度で通過してしまうのだが。
時々、鉄道西方線と電話線増回線、高圧電線設置の工事現場を見かける。
今まで人や馬車が舗装していない道を歩き行き来してたところに、
急激に車が増えてきて、今度は鉄道である。
こういった往来が増えると、その沿線から大抵のモンスターが近づかなくなる傾向があるらしい。
そうこうしている内に、メッスの町に到着。
人口は7万人くらいの町である。
町は歓迎ムードで、やはり沿道は人があふれる。
市内の軍の警備所にバスは留め置かれる。
この町、冒険者ギルドが経営する宿屋や個人経営の宿屋等何カ所かあるが、
いわゆる「中世の宿屋」である。
酒場が併結されており、2階から4階くらい、トイレも壺で、風呂もない、
という宿屋である。
これから徐々に設備の整ってはくるのだろうが。
今日はバスに泊まる。
夕方、町を視察する。
まずは市庁舎。市長と面会する。
市長「初めまして、この町の市長をするヘロルドと申します。」
種族はエルフ中年女性、前世で見た海外のスパイ映画の女上司そのままの印象である。
ヘロルド「ここ一年、王国の首都が災害を受け、この町からも救援物資を送っていましたが、
復興どころか、新しいモノや制度が次々とこの町にも届き、正直驚いています。
特に車や電話。非常に便利と言わざるを得ません。
そして、鉄道です。この町とイルンは300㎞ありますが、
まさか3時間と少しで行き来できるようにするとは驚きを得ません。
以前は徒歩で、5日ほどかかっていたというのに。
」
ヘロルド「そのほか、銀行、改革された学校、病院、水道設備や水力発電所、そして、鉄筋建築。
逆にこれらインフラを建築する資材が次々とイルンからトラックで届き、市内のあちこちで建設中、
ここ最近の国王の国のマネージメントには正直驚いています。」
ヘロルド「建物だけでなく、銀行の預貯金制度と株式、
学校の誰でも効率よく様々な分野を学べるチャンスを与える制度、
ここ1年で病気の治療方法が確立されていること等、目に見えるもの以外でも、
政策と制度にとても工夫がされていることが分かります。」
ヘロルド「そのような国王に敬意を表します。」
「私は、国が豊かになることをただ望んでいるだけだ。
この国で暮らす国民が不安なく、豊かに暮らせればいい。」
ヘロルド「ところで、今晩、市庁舎で歓迎会を開かせていただきます。」
この市長との会談の後、王子とホファー外政大臣も加わり歓迎会が開かれた、
この町の名士が50人ほど集まり、軽く挨拶をすます。1時間近くかかった。
ヘロルド「では、この国の発展への願いと国王に感謝の意を表し、乾杯。」
料理のメニューは
燻製トラウトサーモンとサワークラウトの前菜、
ゆでカリフラワーとキャベツ、酢づけアーティチョークのサラダ、
栗とクリームのスープ
バター入りマッシュポテトとビーフストロガノフ
ブルーブルのカシスジャム掛けステーキ、ジャガイモフライ付き
イチゴとミカン、チーズの盛り合わせ
飲み物
メッス産ロゼワイン
紅茶
その後1時間半ほど談笑が続き、この日は終了。
作者のうしねこです。
西方の義理の父に会う前に、国境の町で一泊し、視察です。
初めて市長に会い、歓迎を受けているようです。




