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108. リールインペリアルホテルのVIPに対するプライド

<ホテルの本日4回目のブリーフィングに集まった部署>

警備課

レストラン課

ハウスキーピング課

配車課

108. リールインペリアルホテルのVIPに対するプライド


ホテル従業員向けのブリーフィングにて。


ウルリッヒ「本日より、ギエフ民国第一息女、アリシア王女様が宿泊されるので、

万全をきたさなければなりません。」


ウルリッヒ「まずは警備課に確認することがございます。

23階のロイヤルスイートに泊まられるので、完璧な警備を築く必要があります。

エレベータホールのカウンターには24時間体制で、冒険者ギルドで雇った、

Sランクの屈強な冒険者を配置する必要があります。」


ウルリッヒ「屈強な冒険者だけだと対応について、当ホテルの品位に影響をするので、

接客に訓練された当ホテルのコンシェルジュも24時間配置する必要がございます。」


ウルリッヒ「また、この土曜日と日曜日、大量の家具等、届くと伺っております。

荷物搬入のため、地下1階の駐車エリアとエレベータ1基を専用に確保しなければなりません。

滞りなく荷物の搬入ができ、不都合があってはいけないのです。

すでに荷物搬入要員の冒険者は確保しました。


早速だが、運び込まれる家具の種類と寸法を書いた書類を入手した。

私が2晩寝ずに考えた配置はこうだ。

家具を置く誤差は2mm以内に抑えること。私が必ずチェックをいたします。」


ウルリッヒ「続いてレストラン課に確認することがございます。

アリシア王女様のお気に召されている料理はパスタやラーメン等の麺料理です。

小麦粉は我が国モンリュソン産の特急小麦でなければなりません。

足りなくならぬよう、常に調達をしておく様に。

常に最高の材料の物をお出しせねばなりません。


料理の詳細メニューに関しては別途ブリーフィングを行う。


あとは、24階のレストランで調理を行った後、5分以内に部屋にお運びする様に。


ワインはグアルダ産の12年物ロゼとここイルン産8年物ジンジーニャをお出しする様に。

風味を失わないために、お飲みになる直前に瓶から注ぐ様に。

あと、食前酒用にアイスワインをお出しすること。

完全に熟したブドウが0度以下で凍ったところを積んだものを特別に熟成させたものを給仕すること。

糖度にばらつきがあってはいけません。

必ず給仕前に確認を行うこと。


紅茶はメッス産の茶葉にサマランカ産の白色乾燥ローズ花びらを3対7で配合したものを給仕すること。

その際、カップにすぐついではならん、必ず、60度の白湯で温めてから給仕すること。


レモンは苦みを抑えるため、皮をむいてから輪切りにし、

メイプルシロップも給仕前には専用のカップに移し、温めること。」


ウルリッヒ「さてハウスキーピング課ですが、ベッドメークをしたのちに、

37番の香水を2滴枕元に使用すること。

37番だ、42番でも28番でもない。

これは王女のお気に入りの香水だ。絶対間違えるな。

あと、部屋のクリーニング後、王女が私が必ずチェックをいたします。」


ウルリッヒ「最後に配車課にですが、王女は我が国の国王から寄贈した車を愛用されている。

車のメンテナンスをアリシア王女様が戻られてから行う様に。

特に雷の魔石の電圧の確認、ダンパーや油圧系機構は必ず毎夜確認する様に。

車両の清掃も必ず行う様に。

ワックスは1度掛けでなく、必ず2度掛けだ。

私が必ずチェックをいたします。」


ウルリッヒ「最後にアリシア王女様に失礼の無い様、最大限の配慮をしなければなりません。

従業員が今までの経験を活かし、最大限のおもてなしをする様に。

また、何かあったら、私にすぐ報告する様に。以上。」


裏でこのような打ち合わせが行われ、

4回目のブリーフィングが終わり、今日はあと2回この様な打ち合わせがあることは王女は知らない。

作者のうしねこです。

アリシア王女をホテルにお迎えするための、打ち合わせの一コマです。

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