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スキル『育毛』が最強チートだなんて、誰が想像できたというのか?  作者: 桜霧琥珀
二章 新人冒険者、マオちゃん誕生!
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06 獣人の生態




 なんか、守衛さんに女の子扱いされた気がするけど……。

 いや、多分気のせいだ。

 気にせず冒険者登録を進めよう。


「よし、それじゃあまずは、君のお名前を教えてくれるかな?」

「えっと……僕は、マオって言います」


 この偽名は事前に考えていた。

 元々の名前は使えないので、当然偽名が必要になってくる。

 だからいざ名乗る時の為に、先に考えておいたのだ。


 ちなみに意味は中国語で猫のこと。

 僕からすれば分かりやすく覚えやすい名前だし、ちょうどいいかと思ってこの名前にした。


「ふむふむ、マオちゃんね。可愛い名前だね♪」

「えっと……」


 いや、可愛いとか言われても困るが。

 僕、男ですし。


「次に性別――は、聞かなくてもいっか。女の子だもんね」

「えっ!?」


 なんで!?


「ん? どうしたのかな?」

「えっと……あの、僕、男、なんですけど……」


 僕は慌ててお姉さんの勘違いを否定する。

 すると、僕の後ろで守衛さんが笑い声を上げた。


「アッハッハ! マオちゃん、そんな嘘はいけないな。君の骨格は、どう見ても獣人の女性のものだ。……ここは貧民街とは違って、男のフリをする必要はないんだよ」


 やさしい顔で言い聞かせてくる守衛さん。

 いや、親切してやった、みたいな顔されても困るんだけど!

 僕は男だし!?


「成長期前なら、獣人でも男女の違いは人間と変わりないんだけどね。でもマオちゃんぐらいの年齢なら、男の子はもっと手足の骨が長く太くなって、毛の生え方も変わるんだよ? もしかして、周りに獣人の男の人っていなかった?」


 え?

 それマジ?


 いやいや、そんなん知らないんだけど!?

 やばいやばい、ボロが出るまえに誤魔化さないと!


「えっと……その、見たことはあるんですけど、お友達には人間の男の子しかいなかったので……」

「ま~、それなら仕方ないかな。貧民街の出身なら、そういうこと教えてくれる大人だって居なかったんだろうし」

「なるほど、そういうこともあるのか」


 お姉さんと守衛さんが、勝手に納得して頷く。


 ……やべ~。

 まじでバレるかと思った。

 死ぬほど焦った。


 ……いや、でもこれは考えようによっては好都合かもしれない。

 僕の姿が獣人の女の子にしか見えないというなら、種族どころか性別まで偽ることが出来る。

 ますます自分の正体を隠すことができて、よりいっそう追手に見つけられる可能性は下がるわけだ。


 つまり僕は女の子扱いされても何の問題もない。

 そう、これでオッケーなんだ、だから落ち着くんだ僕。

 心のなかで自然数を数えるんだ……1、2、3、4、5……自然数は自然な数字、僕の心を自然に落ち着かせてくれる……。


 ……よし。

 なんとか冷静になったぞ。


 ともかく、今日から僕は獣人の女の子、マオちゃんになるわけだ。

 これからはそのつもりで行動していこう。



 ……育毛スキルでおっぱいを偽造とか出来るんだろうか?

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― 新着の感想 ―
[一言] せっかく王都を歩き回れて王城にまで入り込める隠密毛があるのに、 未知の村に正面から入ってどうするんだろう?と思ってたら、 やっぱり常識無しがバレそうになってるし。 もっと隠密状態であるきまわ…
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