SS9話 それって必要な物 ?
先週は投稿出来ずにすいませんでした(´・ω・`)
なかなか書くペースが間に合わないのでまた本編ではありません(´・ω・`)
来週は本編を投稿出来る様に頑張ります。
これはヒロ達がラーメールに行く少し前のお話です。
ラーメールに行く準備の為にマリ、 ミーシャン、ティルは買い物に来ていた。ヒロは別行動すると言っていたので女の子だけでの買い物を楽しむ事になったのである。
「 ミーシャンちゃんは何か欲しいものある〜?」
「…ぶらし…」
「ブラシなら私の貸してあげるよ〜!」
「…じぶんのがほしい…」
「あらあら♪じゃあ見に行きましょうね」
ミーシャンは少し恥ずかしそうに自分専用のブラシを欲しがった、ティルはミーシャンの気持ちを察してブラシを売っているお店を探す。
「ふむふむ、こっちにいいお店あるみたいよ〜♪」
「は〜い!」
「…うん…」
「ここかな〜?♪」
「わ〜!高そうなお店だけど大丈夫かな?」
「…うぅ…」
「大丈夫よ♪ヒロ君からお金ちゃんと預かってるから♪」
「…でも…」
「ミーシャンちゃんも稼いでるんだから、後でギルドで卸して返してもいいんだから♪」
「…じゃあ…」
恐る恐るお店に入ると、たまに買い物をするお店とは雰囲気がまるで違っていた。
どういう物か分からないが高価な物であると雰囲気で分かる様な商品と内装、そして接客係の服装と所作である。
ミーシャンは自分にはかなり場違いだと思い、お店を出ようとしたが、
「ミーシャンちゃん〜、こっちに色々なブラシがあるよぉ♪」
「へぇ〜、こんな素材のブラシもあるんだ〜、これなら私でも…」
「…うぅ…」
「いらっしゃいませ、お客様…本日はどの様な品をお探しですか?」
少し厳しそうな女性が接客に来た。お金が無さそうな雰囲気なのでもしかしたらきたのだろうか?
「えぇ、この子が自分専用のブラシを探しているのよぉ♪」
「なるほど、ちなみにご予算はどのくらいでしょか?最低でも30万マール程必要になりますが…」
「そうねぇ〜、あんまり使いすぎると怒られちゃうから〜…このくらいかなぁ♪」
「!た、すぐにブラシをお持ちいたしますのでこちらへ!」
「行きましょうか♪」
通された部屋は落ち着いた雰囲気で3人共少し気に入った、待っているとこのお店の長らしき人物が入ってきた。
「私、このお店の店長をしております。クラムトと申します。以後お見知りおきを」
「この子はミーシャン、ブラシを欲しがっているから300万マールで買える範囲で色々見せて貰えるかしら?」
「直ちに…」
並べられたブラシは煌びやかな物から落ち着いた雰囲気だが上品さを感じる物まで色々あった。
中でもミーシャンが気になったのは
「…きれい…」
「お目が高いですね、こちらは最高品質のケールウッドに職人が丁寧に細工を施し、毛にはドラゴンの髭を使っているので程良い硬さと柔らかさがありとても貴重で人気があります。」
「これが300万マールで買えるのかしら?」
「ブラシとしては300万マールは相当高価でございますよ」
「言われてみればそうねぇ、フューリさんに相談した方が良かったかしら?」
「あの人は油断出来ないよ〜!お願いされちゃうかも〜」
「なっ!フューリさんというのは…」
「商業ギルドのギルドマスターですよ♪先日依頼を頼まれて〜♪」
「…フューリ様と親しい方々でしたか、そういう事なら200万マールにいたします。」
「えっ、そんなに値引きして大丈夫〜!?」
「私は、この店を持つ前にフューリ様に助けていただきました。商売についてもその時から教えていただき、今があります。少しでも恩返しが出来ればと思っておりました。」
「う〜ん、でもフューリの恩返しになるか分からないわよぉ」
「大丈夫です、私の自己満足ですので…」
「それなら、私達からフューリに伝えておくわね。」
「ありがとうございます!」
こうして高価なブラシを手に入れたミーシャンは手に持ったまま眺めてながら歩いていた。
「ふふふ、よかったわね♪」
「いいなぁ〜!私も買えばよかった〜」
「…ふふっ…」
「おーい、みんな揃ってどうしたんだ?」
「ミーシャンちゃんがブラシを探していたから一緒に付き合っていたのよぉ♪」
「へー、やたら高そうだけどそんなに高価なブラシ必要なのか?」
「はぁ〜、ヒロ君分かってないわねぇ〜!」
「何がだよ」
「ミーシャンちゃんも苦労するわねぇ」
「…うぅ…」
どうやらヒロにこのブラシをかけて貰いたかったミーシャンは機嫌をそこね、少しの間ヒロは無視される事になったがその後ブラシで髪をブラッシングした事でやっと機嫌を直してくれたのであった。
「よくわかんないよな、こんな高そうなブラシが必要だったのか?まぁ俺だけが稼いでるわけじゃないからそんな事言う必要はなかったよな…気をつけよう」




