60話
遅れてしまいすいません(´・ω・`)
更新を毎週日曜日の19時に変更したいと思います。
「すいませんでした!」
「まぁ、色々有るのは分かるが今度からは気をつけないと血の気の多い奴等に絡まれるからな」
「はい、気を付けます…」
朝からテンションが下がるイベントだったが、本気で怒っている人は居なかったのでまだヒロの心は折れてはいない。
知らない人が見たらかわいい幼女達を連れた冒険者パーティーに男1人なので、いい感情を持たない人間はいるが今回はただ単に夜うるさくしていた事を怒られただけだ。と納得するしかなかった。
「はぁ、なんか疲れた」
「え〜、ヒロ何かしたの〜?」
「…だいじょうぶ?…」
「ヒロ君、何だかんだラーメールに行くの楽しみだった〜?♪」
「あぁそうだな…ラーメールに着くまで少し寝る」
ヒロはパーティーメンバーの天然な所に精神的な疲労を感じ馬車の中で眠りについた。
ヒロが寝るのを邪魔をする者はいなかった、そしてひろは向こうの世界の夢を見ていた。
「へぇ、カリカリの新商品かクゥに買って行こう」
「あの〜」
「むむむ、こっちはクゥの好きなおやつの新フレーバー」
「聴こえてますか〜?」
「しかし、クゥのおもちゃを買いに来たのに他の物を買うのは…」
「ねぇ〜!」
「うわぁ!」
「やっと気づいた〜」
「何だよ急に!」
大声で話しかけて来た女の子がそこにはいた。
「ふ〜ん、君が使い手なの?」
「使い手ってなんだよ?」
「なんだぁ〜、聞いてないのか〜」
「それより急に買い物中に大声出すなんて、親御さんはいないのか?」
「夢の中に入ったから認識がおかしくなってるのかな〜、まぁいいや!また会おうね〜」
女の子が突然消えたと思ったら、目が覚めていた。
「何だったんだ?クゥへのお土産と思ったけど、夢だったのか」
「ヒロ〜?大丈夫〜?」
「…だいじょうぶ?…」
「ヒロ君、凄い汗だよぉ〜♪」
「変な夢を見た、疲れてるのかもな」
そして、ラーメールが見える所まで来たのだ。
「おぉ〜!海!凄いねぇ〜!」
「…すごい…」
「綺麗な海だねぇ〜♪」
「こんな綺麗な海を生で見るの初めてだな」
そこにはエメラルドグリーンの所とサファイアの様な所があるヒロの元いた世界にあると思えない程綺麗な海が目の前に広がっていた。
「ここがラーメール、綺麗な所だろ?」
「あぁ、正直こんな綺麗な所だと思ってなかったよ」
「魚は勿論、塩も高級品として他では有名で他にも貿易で色々な物が入ってくるから面白い物が見つかるかもな」
「ありがとう、帰りも使わせてもらうよ」
「俺はトカナ、ラーメールでアミス商会に所属してるからよろしくな」
「アミス商会のトカナ、あんたとは仲良く出来そうだな」
「ハッハッ、これからもご贔屓に!」
ヒロは馬車から降りて、みんなと今夜からの宿を探しに向かった。
マリが露店の人から聞いた話によると、宿のランクというのが場所によってあるらしい、海に近く高く丘になっている一角はラーメールでも一番高級な宿で貴族や豪商、高ランクの冒険者が泊まるらしい。
よってヒロ達はそこへ向かう事になった。
「本当にここに泊まるのか?なんかジロジロ見られるし、浮いてないか?」
「大丈夫〜、私達すごい冒険者だもん!」
「…うぅ…」
「ミーシャンちゃん、ヒロ君の側なら大丈夫よぉ♪」
「…うん…」
「ミーシャンちゃん、ちょっと歩きにくいかな」
「…むぅ…」
ミーシャンはヒロの後ろに隠れながら歩いていたが、ヒロに離れる様に言われ少しムッとした。
前からガラの悪い男達が歩いて来た、ここの雰囲気に全く合わない奴らだと思ったが、関わると面倒なので道の端を歩くこうとしたが、何故か絡まれた。
「おぅ、にいちゃん!そんなに女を連れていいご身分だぁな!」
「これは俺達でこの街の礼儀ってのを教えてやらないとなぁ!」
「へへへっ、オイラの好みばっかりだな…」
「悪いけど、宿を取らないといけないから道を譲ってくれないか?」
「そうか、急いでるなら早くしないとなぁ」
ヒロから見たら男達は唯のチンピラなのだが、この街の事を知らないヒロは無闇に敵を増やしたくなかったが…
「悪いが本当に急いでるから、道を塞ぐならどいてもらう」
「へぇ、やれるもんならやって!ぐぁ!」
「この野郎!がぁは!」
「なっ!何をしやがった!ふぁ!」
「ちょっと〜、一般人に力を使ったら死んだらどうするのよ〜」
「練習はしてるから大丈夫な筈だ、それに一番威力の低い攻撃だから肋骨が折れるくらいだ。」
ヒロは風を圧縮せず突風を瞬間的に起こしてチンピラを吹き飛ばした。吹き飛んだ割には目立った怪我は無さそうだ。
「よし、早く行くぞ…クゥがストレスで元気が無くなったら大変だ」
「あらあら♪」
「ミーシャンちゃん!魚は明日でもいいでしょ?」
「…ゆずれない…」
マリとミーシャンは今夜のご飯について白熱の討論を繰り広げられていたのだ、チンピラの事は気にしていなかった。
ヒロ達を後ろから見ていた人物は
「彼が噂の….楽しみですね」
ラーメールでこれから起こる事をヒロ達はまだ知らない…




