第5話
あらすじ
村長が悪魔に操られていた所をヒロが助けた
村長をベッドに寝かせて、とりあえずマリに説明する。
「…というわけだ」
「えっ、はい…」
「マリは、ウォルナ、カランは知っているか?」
「カランという悪魔は知りませんが…最近ウォルナ教というのが大きな国で流行っているのは、商人さんに聞きました。」
「ウォルナ教……そのままだな」
ヒロは、これから面倒ごとに巻き込まれるんだろうな、と考えた。
そんなことを考えていると村長が目を覚ましたようだ。
「村長、大丈夫?」
「あぁ、マリか…すまない…」
村長は、下を向いたまま謝った。
事情を聞くためヒロは、
「いきなり謝られてもマリも困るだろう覚えていることだけでもいいから話してくれないか?」
「…あぁ、そうだな…」
おもむろに村長は、話始めた。
「1ルナほど前だ…」
「話の腰を折ってすまんが…1ルリってなんだ?」
「…12ルリで1年だ、1年の12分の1だ。ちなみに1ルリは、30マシュだな…わかったか?」
(単位がめちゃくちゃだが、ルリは月、マシュは、日ということだろう…というこは、1ヶ月前くらいということだろう。)
「あぁわかったありがとう。」
「1ルリほど前に私は森に出かけていた。こう見えて昔、冒険者をしていてな。」
「森の中の状況確認と、狩りや採取をするつもりだった。」
「だが見たこともない黒いゴブリンが出てきて逃げようした時に…」
「チビ悪魔に操られたと…」
「あぁ…」
「玄関のドクロは?」
「黒いゴブリンが倒した人間の物を私が…」
「そうか…」
「操られてた割には、村には特に何もなさそうだけど?」
「よくわからないが、ドクロを集めるくらいしかしてなかったな。」
ヒロは、話を聞いて思ったことを口にする。
「あの悪魔もしかして記念がどうのってドクロ集めてなかったか?」
「あぁ、カラン様に見せて右腕にしてもらうとかなんとか」
「ドクロになった人間には悪いが、問題なさそうだな。」
マリは、ヒロに聞く。
「なぜ、ですか?」
「目的と呼べるものもなく、たまたま村長を操れそうだったから、操ってただけだろからだ。」
「現にドクロくらいしか、成果らしい成果もないからな。」
あのチビ悪魔にあった時もすぐ調子に乗っる
右腕になりたい系だったからたぶん考えて、
行動はしてないのだろう。
「そのドクロもゴブリンブラックが倒したのだから所詮そのくらいの悪魔だったのだろう。」
マリは説明を聞いてもあまりよくわかってはいなかった。
「……なるほどぉ〜?」
「マリ、わかって…まぁいいか」
「名乗るのが遅れたな、コハナ村の村長をしているフォンドだ。」
「あぁ、俺はヒロ、よろしくフォンドさん。」
「フォンドでよい…ありがとうヒロ。」
「たまたまだ、礼ならご飯と寝る所を少し貸してくれ。」
「あぁわかった。」
「ところで私は、死んではいないはずなのだが猫様が見えるのだが…」
村長は、クゥのことを気づいた。
「こいつは、クゥだ。俺の可愛い飼い猫だ。」
「にゃーん」
ヒロは、軽くクゥを紹介した。
村長の顔がだんだん青くなっていく。
「マリ…お前は知っていたのか?」
「はい…森であった時に…」
「なぜ、言わなかった…」
「色々あったから…」
「そうだな…だがこんなに大事なこと話すだろう……だからお前は!嫁の貰い手がいないんだろ!」
「もう18にもなって!」
村長は、混乱しすぎてマリを責めた、見た目10歳くらいの少女がまさかの18とは…騙されたとヒロは、思ってしまった。
「村長!ヒロの前で何ということを!18と言わなければ私は、ヒロと!」
ヒロは、思わず
「マリ、安心しろ」
マリは嬉しいにしているが、
「マリが何歳でも嫁にするつもりはないから大丈夫だ!」
マリは絶望した。安心、大丈夫という言葉を断る時に使うとは、思っていなかったからである。
「ひ、ヒロのばかぁ〜」
と泣いて出て行ってしまった。
(お腹が空いたら戻ってくるだろう)
ヒロは、マリを子供としか見ていなかった。
「フォンドすまないがご飯もらえるか?」
「…あぁ、用意する。」
小さな声で
「混乱していたとはいえ、可愛そうなことをしたかな…」
と反省した。
準備が出来た頃にマリは、帰ってきた。
「なんで追いかけてくれなかったの!」
「いや、お腹が…じゃない一人の方がいいと思ったからだ」
「今、お腹が空いてたからって」
「気のせいだ、ご飯出来たみたいだからマリも食べて行け。」
マリは不満そうだがお腹は空いてるらしいので食べるようだ。
「いただきます!」
ここも日本と同じらしい。
メニューは、黒パンかなり硬い、スープは野菜の多く使ったものだ、シンプルだが美味しい、肉は塩のみで焼いたものだがかなり美味い、ブタ肉そのままの味がだったあれは豚だったのか。
クゥはもちろん猫缶だ。
「ごちそさまでした!」
「美味しかったな…」
(クゥ以外と食べるのはいつぶりだったかな)
ヒロは、嬉しいような悲しいような気分になった。
「疲れてるだろう、早めに寝るといい用意してある。」
「あぁ、そうさせてもらう。」
そして、案内された部屋のベッドでクゥと寝るのであった。
まさかのマリが18歳という設定は、マリが10歳にしては賢いので変えました。