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ネコ好きの平凡な人生のはずが なぜ?  作者: 遊遊
第4章 まったり生活は何処へ?
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45話

冒険者が戦っている場所を迂回して更に奥にヒロ達は来ていた。


「フランドル、段々敵が強くなってないか?」


「ああ、最大戦力の護衛かもな」


「はぁ、これで護衛って…この後戦う相手の強さを考えるとため息が出るよ」


「もぐもぐ、ひほぉもたべる〜?」


「…もぐもぐ…」


「いや、マリとミーシャンちゃんで食べてくれ」


 最近分かったのだが、魔力を使うと疲労感そして空腹が早くなるらしい、ティルが言うには魔力はちゃんとエネルギーとしての存在の為生み出す為にカロリーを消費するそうだ、因みにマリは力がアップするスキルを持っているのでカロリーの消費が激しいらしいのだ。


「これからまだ戦うんだから程々にな…」


「わかっ、もぐもぐ、てる〜」


「…もぐもぐ…」


「2人ともよく食べるねぇ〜、ヒロ君はこういう女の子はどうなのかな〜?♪」


「…ノーコメントで」


因みにティルはヒロの世界の知識を度々得ながら、ヒロの恋愛感についても興味があるらしい、時折お姉さんの様にからかってくるのだ。


「フランドル、因縁のネクロマンサーって強いのか?」


「当時の俺でもかなり手を焼かされた…ただこれほどのアンデッドを使役出来る奴じゃなかった」


「そいつ自身はどのくらいなんだ?」


「今のヒロ達なら楽々倒せるくらいだな、今は分からんがな」


「まぁ、とりあえず2体のアンデッドを倒せば何とかなるか」


「あぁ、使役するタイプのスキル持ちはどうしても自身で戦うスキルを習得しづらい、せいぜい護身程度だな」


「それは知らなかったな、いい勉強になるよ」


「お前達がルーキーだった事を忘れてたよ…お前ら強すぎだろ」


 フランドルがヒロを見ながら呆れていたが、すぐに真剣な顔になった。ヒロも何かが近づいて来ている事に気づいた。


「フランドル…もしかして」


「あぁ、本命が来やがったようだな」


「ネクロマンサーも一緒にいると思うか?」


「2体共こちらに来ている所を見ると十中八九いるだろうな」


「はは、大サービスだな」


「…ひろだいじょうぶ?…」


「ヒロ〜、みんなで戦えば大丈夫だよ!」


「ヒロ君、お姉さんも頑張るからねぇ〜♪」


「おい、誰がお姉さんだよ…ティル」


「そこは流してよ〜♪」


ボス戦突入という場面なのに、ヒロ達はいつも通りなのであった。


 木々をなぎ倒しながら巨大な2体のアンデッドは現れた。


 キメラ型アンデッドは頭と胴体はライオンで翼に尻尾は蛇と定番の様な姿であったが一部骨が見え、皮膚も見えている。


 対してドラゴンゾンビは翼の無い飛べない竜だがその身体は堅そうな鱗に覆われその四つん這いの巨体を支えられる程の足と刺々しい尻尾が見えている。一見してゾンビとは思えないのだが、肋骨らしき物がお腹の部分から見えていた。


「…くさい…」


「ヒロ〜、臭いよ〜!」


「ヒロ君、臭い〜」


「おい、それだと俺が臭い見たいだろ!」


「ヒロ、聖水を被ればある程度は軽減される筈だ」


「くっ、フランドルまで…」


「俺もまさかここまで厄介なモンスターだとは思わなかった」


「鑑定したのか?」


「あぁ…」


ヒロもこっそりと2体のアンデッドを鑑定した。


――――――――――――――――――

種族:ドラゴンゾンビ(ランドドラゴン)

戦闘系スキル

腕力向上 [ V ] 、腐毒[ VⅠ ]、ダメージ増加 [ V ]

魔法系スキル

なし

生産系スキル

なし

技能系スキル

なし

特殊系スキル

デッドリーブレス

ステータス

HP 1500 MP 0

STR 750(500+250) VIT 700 INT 0

AGI 80 DEX 20 LUK 0

――――――――――――――――――


――――――――――――――――――

種族:アンデッドキメラ(ライオン、鳥、蛇)

戦闘系スキル

速度向上 [ V ] 、 ダメージ増加 [ Ⅲ ]、貫通[ V ]

魔法系スキル

なし

生産系スキル

なし

技能系スキル

なし

特殊系スキル

飛行、毒牙、獣王の晩餐、刃の翼

ステータス

HP 980 MP 0

STR 420 VIT 320 INT 0

AGI 750(500+250) DEX 600 LUK 0

――――――――――――――――――


「…これやばくないか?」


「わかるのか?」


「まぁ、俺も鑑定持ちだからな、スキルは見た事ないのが多い」


「見る限りドラゴンゾンビは物理攻撃と毒が主体だろうな、耐久力もあってかなり厄介だな」


「キメラ型の方は攻撃力はドラゴンほどでは無いみたいだけど」


「ヒロ、素早さは半端じゃない上に恐らく急所を的確に攻撃して留めに毒で仕留める様だ…恐らく俺でも目で追うのがやっとだろうな」


「おいおい、流石に笑えないぞ…フランドル」


「冗談だったら良かったが本当の事だ…ヒロ達は対処出来そうか?」


「キメラ型の動きを止める方法はある、長くは持たないと思うが」


 ヒロは神槍の風の力で閉じ込める事で動きを一時的に抑える事をフランドルに提案した。


「よし、キメラ型を先に叩く」


「わかった、囮はどうする?」


「俺がドラゴンゾンビを足止めする…その間に」


「死ぬなよ」


「誰に言ってやがる!俺はギルドマスターで元Sランクだぞ!」


「はいはい…じゃあみんな行くぞ」


普段は緊張感のないヒロパーティーだが今は真剣な顔で作戦を聞き、静かに頷いた。




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