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ネコ好きの平凡な人生のはずが なぜ?  作者: 遊遊
第3章 なぜこのスキルが ?
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27話

何とか間に合いました(・ω・*)

はぁー、向こうの世界でのコーヒーとパン、ご飯と味噌汁の生活が懐かしいな…朝ご飯食べるのに火起こしから始まるの何てキャンプくらいだ、それでも着火剤とライターがある分、向こうの方が遥かに簡単だが…


「よし…こんな感じでいいかな、あー、マリを離してくれないか?ご飯食べるのに邪魔になるだろ?」


「……わかった……」


「ヒロ〜、なんで直ぐに助けないのよ〜!」


「下手に刺激するより、要求に応えた方がいいと思っただけだ、他意はない」


「本当〜?」


「ほんとー、ほんとー、マリもご飯食べるならこっちに来て食べような、少し多めに盛ったから」


「ふ〜ん、し、しょうがないな〜」


とりあえず少しだけ多めに盛って機嫌をとったマリ、腹ペコネコミミ少女、ヒロ、クゥで朝ご飯を食べる事になった。


「美味しい〜」


「にゃ〜ぉ♪」


「…おいしい……」


「それは良かった」


このネコミミ少女は、無口なのか警戒しているか分からないが口数が少ない。


「ヒロ〜、今回もなかなか美味しかったよ〜」


「それは良かったな、そういえば君名前は?」


「……ミーシャン…」


「ミーシャンちゃん、どこから来たか覚えてる?」


「…村から追い出された……」


「そうなんだ……」


ヒロ、は問題になりそうな事なので、急いで解決するためにミーシャンちゃんの事を深く考えずに聞いてしまった事を後悔した。


「……とりあえず、ノルヤに一緒に行くか?」


「……うん……」


「私はマリ〜、ミーシャンちゃんよろしくね〜」


「……よろしく……」


とりあえず、ミーシャンもノルヤに連れて行く事が決定したので片付けをして向かう事にした。


「よし出発するか、マリ悪いけど行者頼む」


「はぁ〜、わかった〜」


「…わたしは?…」


「ミーシャンちゃんは、後ろの荷台で話でもしてくれたらいいよ、暇だから」


「……わかった…」


ミーシャンは、口元をほころばせながらヒロに返事をした。

起きた時は、無表情だったのだが、


(ミーシャンちゃんは、以外と表情が豊かなのかな?)


「ミーシャンちゃんは、何かしたい事ってあるの?」


「…わからない…」


「そう、とりあえず俺たちと一緒にいる?」


「…うん…」


「ミーシャンちゃんは獣人なのか?」


「…ネコの獣人…ネコ様の眷属」


「ネコ様の眷属?神様の使いなの?」


「…違う…ネコ様が創造したから…」


「なるほど」


どうやらネコの獣人は神?が生み出した種族のようだ、他にも獣人はいるのだろか?


「クゥ、ちょっと来てくれ」


「にゃ?」


「……ネコ様!……」


ミーシャンが頭を床に擦り付ける勢いでこうべを垂れた。


「ご飯食べる時にも、クゥはいたけど気づかなかったの?」


「…ご飯食べるのに夢中…」


「別にそんなに畏らなくてもいいよ、なぁクゥ」


「にゃ〜ぉ♪」


とりあえずミーシャンにもクゥの事を伝え、仲間として行動することになった。


「ヒロ〜、出発するよ〜!」


「わかった、行くよクゥ、ミーシャンちゃん」


ヒロは、クゥを抱き上げミーシャンの手を引いて荷台に向かった。


「ミーシャンちゃん、狭くないの?」


「……ここがいい……」


「む〜〜!」


ミーシャンがなぜかヒロの横に来て座った、荷物も結構あるので身体がくっ付くくらいにいる、ちなみにクゥは反対側でお昼寝中だ。


そしてマリはそんなミーシャンの姿に嫉妬している。


「マリ、前を向いてくれないか…心配になる」


「私は、ヒロ達の状況の方がよっぽど危険度が高いんだよ〜!」


「……前を向け……」


「きぃ〜〜!」


なんだろう、ミーシャンとマリの仲が急に悪くなった様な気がした。


「二人共、仲良くしてくれよ?」


「む〜!」


「……わかった…わたし大人だから……」


「私だって、もう18歳だから大人だもん〜!」


「…ふっ」


「何笑ってるのよ〜!」


「…ぺったんこ…」


「!?あなただってないでしょ〜!」


「…わたしには、これがある…」


ミーシャンがこれと言って、ネコミミを揺らしながらマリに見せつけた。


「ふ、ふ〜ん、ミミくらいでヒロが選ぶとでも!?」


「…ぺったんこのこども、ネコミミつき…あきらか…」


「…こ、これから大っきくなるもん!」


「…それはわたしも…」


マリとミーシャンの対決をヒロは、横で聞いていた。


(別に大っきい、小さいはあんまり関係ないと思うんだけどな…ミーシャンちゃんは、尻尾もあるのかな?」


「ヒロ〜、何を見てるのかな〜?」


「…ヒロ、みられるとはずかしい…」


「いや、ミーシャンちゃんって尻尾あるのかなって?」


「あ〜、ネコの獣人だもんね」


「……ヒロ、えっち………」


ヒロは、ミーシャンの尻尾に興味があっただけで、何故かエッチな人と認定された。


「……そ、そういえばノルヤまで後どのくらいなんだ?」


「…明日の昼には着くと思うよ〜♪」


「……たのしみ……」


「よーし、適当な所で野営するぞー、マリよろしく」


「ちゃんと美味しいご飯作ってよ〜?♪」


「任せておけ」


「…おいしいごはん…ジュルリ」


マリだけと思っていたが、ミーシャンも食いしん坊らしい、ヒロは、今後の食費を考えて少し頭痛を覚えた。


「ヒロ〜、あの辺りで野営しよ〜」


「ふぁー、おっ着いたのか?」


「え〜!寝てたの〜?」


「ちょっとだけだ」


「……うるさい…」


「にゃー」


「私以外、みんなお昼寝してたんだ〜…ずるい!」


マリは、自分が行者をしているのに呑気に昼寝してた事に、腹を立てた。


「ノルヤに着いたら、最初の食事を選ぶ権利をやるからそれで許してくれ」


「!本当〜?約束だからね〜!嘘ついたら〜…」


「もちろん!嘘なんてつかない…」


「……ずるい…」


「ミーシャちゃんは、2回目の権利で…」


「……わかった…」


ヒロは、2人に気を使わないといけなくなってさらに苦労する事になった。


「ふ〜、まぁまぁね、ヒロ」


「…そんなことないヒロありがとう…」


「食材が少ないんだよ、ミーシャンちゃんは優しいね」


「…うん…」


「む〜!」


今回の夕ご飯は、あまった材料で作った為、クオリティーが下がるのも当然なのだ、マリは素直というか…ミーシャンは、気遣いというか優しい性格の様だ、結構話してくれる様にもなった。


「一応 、見張りするか?」


「う〜ん、まだこの辺は大丈夫だと思うよ?」


「…わたしならきづく」


「じゃあ、今日もみんなで寝るか」


「みんなで!」


「…ヒロと…」


「いや、そういう一緒という意味じゃないからな…わかってるやよな?」


「大丈夫〜!」


「…まかせて…」


まぁ案の定、一緒にという意味を履き違えて寝てる所に来たが大人しく寝てもらう事にした。


「…いたい…」


「ヒロに殴られた〜!」


「俺はちゃんと言った、殴る前にもな」


「…ヒロはてれや…」


「まったく素直じゃないわね〜」


「おっ、もう一発いるか?」


マリとミーシャンは、無言で馬車に向かった、ヒロに殴られるのは、なかなか痛かったらしい。




「おはよう〜」


「おはよう」


「…ねむい…スャ」


「にゃー」


朝になりみんなで起きた、しかしクゥとミーシャンは、眠そうだ。やっぱりネコの獣人はそういう所もネコの様だ。


「ヒロ〜、朝ご飯〜!」


「はいはい」


「…ごはん…スャ」


「にゃ〜」


「ミーシャンちゃん、クゥ、起きろー」


朝ご飯の支度をする前に再びクゥ、ミーシャンに声をかけた。


「早くノルヤに行きたいな〜♪」


「外で食べる食事にしては、上出来だと思うんだが…」


「ヒロは、ご飯作るの上手だとは思うけど〜…やっぱりプロのがいい〜!」


「はぁー」


「…ヒロおいしかった…」


「にゃ〜♪」


ミーシャンとクゥは、ヒロが作った料理をおいしそうに食べてくれた、文句を言ってるマリもミーシャンと同じくらい食べていたりする。


「よし、そろそろ出るか」


「また私が、行者なんでしょ〜」


「だって俺は出来ないし」


「…わたしも…」


「にゃー」


「はぁ〜、わかったよ〜!」


「感謝してるよ」


「…うん…」


「にゃ〜♪」


今日もマリに行者をしてもらい、クゥ、ヒロ、ミーシャンは、荷台に座る事になった。


「……なぜこうなった?」


「スャ〜」


「……スャ……」


「ヒロ〜!」


何故かクゥ、ミーシャンがヒロの足で寝ていた、クゥは特等席の胡座の真ん中に、ミーシャンは、足に頭を乗せて器用に丸まって寝ている。

ミーシャンもネコにしか見えなかった。


「ヒロ〜!何してるの〜!」


「俺が聞きたいよ」


「……スャ…」


「スャ〜」


困ってる様にマリには言っているが、ヒロは内心とても喜んでいた。


(クゥは、相変わらず可愛いー!ミーシャンもネコの獣人だが普通のネコとは違う可愛さだ!もふもふしたい!)


「…とりあえず起きるまでこのままだなー」


「……なんか嬉しそう〜じゃない?」


「いやそんな事ないよ、ただ起こしたら可愛そうだろ?」


「……ジー」


「何を疑ってるか知らないけど、そんな目で見るのはやめろ」


「む〜!後で覚えておいてねぇ〜!」


マリに言われない何かで責められたが、どうせ昼になったら忘れるだろ、ヒロはそんな風にマリの事を考えた。


「お昼〜、お昼〜!♪」


「にゃ〜♪」


「…たのしみ…」


「はいはい」


ミーシャン、クゥを起こしてお昼を食べる事になった。しかし案の定マリは、先程の事を全く覚えていないらしい。


(これは、また困った時に使えるな)


「ヒロ〜、早く〜!」


「にゃ〜」


「…おなかへった…」


「もうすぐだから」


ヒロは、この中で唯一の食事係なのでそれはそれで大変だ、そんな風に将来を考えて落ち込んだ。


(料理出来る仲間も欲しいな…こういう時に突然すごい料理出来る仲間が現れたりするんだけどなー)


「ほら、出来たぞ」


「ありがとう〜」


「にゃ〜」


「…はやく」


(頼むから、次くらいに来る仲間は料理が出来ますように…)


このパーティーにおいて重要な料理人ポジションを神頼みでお願いするヒロであった。



お昼を食べてしばらくすると大きな壁が見えてきた。


「ヒロ〜!ヒロ〜!」


「どうした?休憩か?」


「違う〜!ノルヤ〜だよ〜!」


「にゃ?」


「…もうごはん?…」


たった今起きたクゥ、ミーシャンは何の事かわかっていないがとうとう、目的地のノルヤに着いたのであった。


「おー、すごいなかなり人が並んでるから時間かかりそうだな?」


「すご〜い!おっきいね〜、今日中に入れるかな〜?」


「にゃ」


「…ひと、いっぱい、うるさい…」


目的地のノルヤに着いたが、前の商人らしい人達に聞いてみたら今日中には入らないだろう、と言われた。


「ヒロ〜!食材は〜?!」


「うーん、何とか1食分はありそうだ、朝食は街に入ってからだな」


「え〜、やだ〜!」


「にゃ!」


「…おわった……」


我らがパーティーの食いしん坊達はそれぞれ、拒否、驚き、絶望した。


「別に少し待てば街でご飯食べれるだろ…」


「無理〜!」


「にゃ、にゃ!」


「…ここまでか…」


この 3人?は食に関しての関心がすごいらしい、朝食べる時間が遅くなるだけなのに、この反応だ。


(これ遠征で、食材の量間違えたら俺死ぬんじゃないか?)


「まぁ、干し肉はあるから何か考えるよ…」


「そんな〜!」


「にゃー」


「…わたし、と、もらってくる」


「…ミーシャン、くれぐれもするなよ」


「…わかった…」


飢えるとそんな思考になる人もいるだろうが…ミーシャンは行動に移すまでが早すぎる。


「…最悪、朝商人で余ってる人がいたら少し買うから、みんな変なことはするなよ…」


「!ヒロ〜!好き〜!」


「にゃ〜♪」


「…ヒロ、ずっといっしょ…」


(食べ物でこんなにモテモテになるのか…何故食いしん坊ばかりなんだよー)


この食いしん坊な仲間の為にヒロは、朝少し早く起きて食材調達に奔走する事になった。



そして、朝


「すいません、食材余っていたら買わせてもらえませんか?」


「うーん、これを5000マールでどうかな?」


「………お願いします」


「毎度どうも〜」


「あの〜すいません余ってる食材ありますか?」


「これなんてどうかな?15000マールでいいよ」


「少しまけて」


「あ〜難しいなら他に行ってもらって」


「……買います」


「ふふ!どうも」


朝になり商人の人達の元に向かい食材を求めて向かっていたヒロ、しかしかなり割高であった。


「はぁー、ぼったくられた…」


「おはよう〜!」


「にゃー」


「…おはよう…」


「おはよう…仕入れてきたぞ」


ヒロは、このお金で美味しいもの食べられたのになー、そんな風に思ったが3人?の為に心の底にしまった。


「おぉ〜!豪華!高かったでしょ〜?」


「まぁ、2万マールだな」


「…よかったねぇ〜、良心的だね!」


「何処がだよ!」


「外で買うならそのくらいだよ〜?、まぁ、目の前がノルヤだけどね〜」


「にゃ〜♪」


「…ヒロ、はやく…」


「はぁー」


ヒロは、朝ご飯を黙々と作るのであった。



そして、待つ事2時間ほどで検問の番が来た。


「お前達、何用でノルヤに来た?」


「観光とスキル鑑定に教会へ、それと冒険者としても来ました。」


「ふむ、お前の他は女2人か?」


「はい…何か?」


「いや、荷物を確認する」


部下らしき人達に荷物を確認させた、門番は偉い人らしい。


(何かあったのかな?)


「通っても大丈夫ですか?」


「問題ない、通行税は冒険者は免除、持ってない者は3000マールだ」


「じゃあ1人分3000マールと俺、この子は冒険者です。これがカード」


「よし、通ってよし!ようこそノルヤへ!」


「ありがとうございます」


問題なく通る事が出来た、クゥはリュックに入ってもらい背中背負っていたので問題なかった、どうやら身につけておく物は調べないとマリから聞いていた。どれだけザル警備なんだ…


ミーシャンは、話していたらどうやらミミとしっぽを隠せると言われた、もっと早く言ってくれたら…と考えていたがそれはそれで残念だな…とヒロは思ったのであった。

これから新しい仲間ミーシャンが加わります

ヾ(・ω・*)


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