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ネコ好きの平凡な人生のはずが なぜ?  作者: 遊遊
第3章 なぜこのスキルが ?
36/164

26話

いよいよ新章突入します(・ω・*)

書き上げたばかりでストックがないのでサクサク掲載出来ませんがこれからもよろしくお願いします。

(*ノ▽ノ)


週1では掲載します。

カルフォの町を出たヒロ達は、歩きながらノルヤでしたい事などを話ながら歩いていた。


「ノルヤに行ったら〜、美味しいもの食べるの〜!」


「はぁ、またかよ」


「いいじゃん〜」


「俺も楽しみではあるんだけど、教会でスキルを見てもらう方が楽しみだな」


「えぇ〜、ヒロ強いんだから別にいいんじゃない〜?…お金もかかるし…」


「お前どれだけ、食べ物にお金使う気なんだ…」


「だって、最近我慢してもん〜」


「あれで我慢してるなら、俺らの財布は直ぐに空っぽだな」


「そこは…ほらヒロが、ガッとして、バッとして、ば〜んとね」


「分からんがとりあえず、俺に働けと言いたいのはわかったよ」


「そこは…ほら〜ね」


「はぁー、……?」


不意にノルヤに向けて歩いていた、ヒロ達の前に馬車が止まっていた。


「道の真ん中で馬車が止まってるな」


「何かあったのかな〜?」


カルフォを出てから結構歩いたヒロ達だった、昼も過ぎた頃だったので今晩の野営をする場所を探しながら歩いていた。


「マリ、馬車が止まってたら声を掛けた方がいいのか?」


「困ってるかも知れないから、声掛けてみたら〜?」


「はぁ、そろそろ休みたかったんだけどな…」


「にゃ〜」


クゥ専用のリュックで寝ていたクゥが起きたようで、返事をした。


「クゥ、これから馬車の人と話すから少しだけ鳴き声出さないでくれるか?」


「にゃぁ」


「少し寝てくれればいいから」


「にゃ」


クゥは、またリュックの中で丸くなった。


ヒロは、馬車の人達に向かって話しかけた。


ヒロ: 「何かお困りですか?」


怪しい奴A :「あぁん!何だてめぇは!」


怪しい奴B : 「見てんじゃねえ!」


怪しい奴C :「おい、やっちまうか!?」


ヒロは、親切心から声を掛けたがどうやら危ない人達だったみたいだ。


「ヒロ〜、どうだった?」


「……まずい事になった」


「何が〜?それより何で小さい声で話すの〜?」


マリは状況がわかってないのか、いつもの口調で話しかけてきた。


(いやいや!明らかに危ない人だよ!顔とか…」


怪しい奴A :「おっ、何だお嬢ちゃんを連れてるのか!」


怪しい奴B :「こいつは、いい!今回は1匹だけだったからな!」


怪しい奴C :「おい!小僧その嬢ちゃんを置いて消えな!」


ヒロは、この会話から人攫いとかのお仕事をしている人達だと感じた。


「……悪いがそれは出来ない」


「……ヒロ〜」


怪しい奴A :「ほぉー、痛い目を見なきゃわからんらしいな!」


怪しい奴C :「やっちまうか!」


怪しい奴B :「恨むなら自分の弱さを恨みな!」


男達が剣を持ってヒロに襲いかかった。


「マリ!俺の後ろに!」


「!わかった」


「これ正当防衛だよな!」


怪しい奴B :「訳の分からない事言ってんじゃねぇ!」


1人の男がヒロの言葉の意味を理解出来なかった、日本で使われている言葉なので分からないのは至極当然なのだ。


「死なないようにしないとな!」


「小僧!」


「ハッ!」


ヒロは謎の槍を取り出し棒術のように振り回し、男の脇腹を直撃して払い飛ばした。


「ガァ!」


「次!」


怪しい奴C :「てめぇ!よくもやりやがったな!」


「骨くらいは、いいよな!」


ヒロは、別に戦う事が好きな人間ではないがこんな輩には怪我させる事には躊躇がない。


「てめぇの攻撃なん!グバァ!」


「避けられる事も考えての攻撃だ」


ヒロはさっきと同じく脇腹を狙って攻撃したが、相手は下がってギリギリで避けた…しかしヒロは、避けられると同時に片手で持ち、遠心力を加えて相手の足元に攻撃した、その結果両足は砕けた。


「もう、てめぇを生かしておかない!」


「どうせ、最初からそのつもりだったろ」


「少しくらい腕があるからって調子に乗ってんじゃねぇ!」


怪しい 男Aが激昂してこちらに向かってきた、2人とは違い動きに硬さがない。


「あんた、2人とは違う見たいだな」


「当たり前だ!元冒険者でEランクだったからな!」


「………なんでこんな事してる」


「そんなもん!こっちの方が稼げるからだ!後好きな事をしても文句を言われないからなぁー!」


( どうやらこいつは.、もうクズになってしまったようだ…」


「そうか…俺も冒険者になったばかりだからな…お前の様にならない為にここで終わらせてやる」


「ほざくな!ガキ!」


間合いの内側に入られたヒロだったが、上手く防御していた、謎の槍が頑丈だった事も幸いした。


「なんだその槍は!この剣で何で傷一つ、つかねぇんだ!」


「何かすごい硬い素材らしいな、お前の剣ってそんなにすごいのか?」


「あぁん!この剣は武器商人から奪った魔法付与武器だ!」


「ふぅーん、じゃあお前のせいじゃないか?」


「何だと!貴様!」


ヒロは、森での経験からこの男から脅威と思えなかった。


「これなら、グラッドベアとかの方が何倍も強かったぞ」


「!はったりで怯える訳ないだろぅ!」


「ハァ!ハッ!」


ヒロは、剣に向かって振り下ろし、避けた所を身体の中心を突いた。



「グボォ!」


「はぁ、はぁ、疲れた」


「ヒロ!大丈夫〜?」


「何とかなったな…こいつらどうする?」


「う〜ん、町に連れて行って引き渡したら報酬もらえるけど」


「賞金首って事か?」


「そういうのもあるけど、この日達は犯罪奴隷として売られるからたぶん1万マールくらいかな〜」


「奴隷とかあるんだな…」


「うん…あっ!武器とかもらってここに縛って置いていこう〜」


こちらの世界では奴隷は、結構普通にあるらしい…そしてマリの提案はなかなか恐ろしい。


「よ〜し!これで大丈夫!」


「……いいのかこれで…」


「悪い人達だからいいんだよ〜」


そこには3人仲良くぐるぐる巻きされて放置されている怪しい奴らが いた。


「まぁ、忘れよう…」


「とりあえず、武器とか防具は貰ったから〜、あっ!場所も貰っていこ〜」


「俺はこの世界の事は分からないから、判断は任せた…」


「じゃあ〜、馬車に行こう〜」


マリが怪しい奴らの馬車に向かって歩いていった、追い剥ぎの様だが向こうは悪人なのでこちらでは、許されているらしい…


「これを〜荷台入れて〜、馬さんはどうかな〜?」


「まぁ確かに、荷物を持って歩いて行くのも大変だったから助かるけどな…」


「ヒロ〜、大丈夫そうだよ〜」


「そうか、マリは行者出来るか?」


「たぶん大丈夫だよ〜」


「なら、頼むわ」


「はいはい〜」


マリが馬車を動かしてノルヤに向かった。


「クゥ、出てきてもいいよ」


「にゃ〜?」


「ごめんなー、リュックに入れっぱなしで」


「にゃ」


「おっ、どうした?寂しかったか?」


クゥは袋から出てきてヒロの膝の上に寝っ転がり、スリスリと顔を擦りつけてきた。


「にゃ〜ん♪」


「よしよし、この中でなら自由にしてもいいぞ」


「にゃ〜」


「?クゥ何か気になる物でもあったか?」


「にゃ〜、にゃ〜、にゃ〜」


クゥは袋に向かって鳴き声を上げた。


「これは?マリ、これ何だ?」


「何?ヒロ〜、忙しいんだよ〜」


「これだよ」


そこには大きめな麻袋があった。


「私知らないよ〜」


「ならあいつらのか…」


「開けてみたら?」


「そうだな…」


ヒロが指した麻袋は、どうやら怪しい奴らの持ち物らしい、意を決して開けるとそこには少女が入っていた、人攫いをしてる奴らで1匹とか言っていたが……うん、ネコミミが付いてる!


「……マリ」


「だから〜、ヒロ忙しいんだよ〜」


「いや、袋の中にネコミミ少女が入っていた…」


「ふ〜ん、………えっ〜〜!」


クゥが気になっていた袋の中には、ネコミミの12歳くらいの少女が眠っていたのだ。


「……マリ、これって大丈夫か?」


「……ほ、保護しただけだから〜…問題なし!」


「…とりあえず彼女が起きてから考えるか」


「……マリは〜、馬車の運転に忙しいから〜」


「おい!」


マリは、行者が忙しいという理由で逃げた。


「はぁ、面倒な事に巻き込まれそうだよ、クゥ」


「ゴロゴロ、にゃ?」


「ははは、よしよし」


「にゃ〜♪」


とりあえずヒロもクゥと戯れて、現実逃避することにした。


そんなクゥも飽きたのか、荷物を置いた隙間に入って寛いでいた。


「あぁー、暇だ」


「なら、代わってよ〜」


「馬なんて乗った事もないから無理ー」


「えぇー、少し休憩していい〜?疲れた〜」


「あぁ、あそこに川があるからあの辺りで休むか?」


「賛成〜」


マリの休憩のために川辺で一旦休む事にした。


「馬に餌やればいいのか?」


「そうだよ〜、後これでお水も汲んで来てねぇ〜」


「はいはい」


「はい!は、一回〜!」


ヒロも分からないなりに手伝う事にした、向こうの世界でレンタカーで長時間の運転をして、出掛けた時もかなり疲れたので行者を代われないことに少しだけ罪悪感があったからである。


「水が冷たくて気持ちいいなー」


「ヒロ〜、早く〜!」


「はいよー」


ヒロは、汲んできた水を馬に与えた、凄い勢いで飲んでいたので馬も結構疲れていたらしい。


「…お前も悪かったな」


「ブルル」


「私は〜?」


「はいはいマリも悪かったな、お疲れさん」


「む〜!」


何となくマリを普通に労うのは嫌だったので、適当に労った、マリの機嫌が少し悪くなったがまだ許容範囲である。


「ほら、マリが美味しいって言ってたパン買っておいたぞ」


「む〜……えっ!ありがとう〜、ヒロ〜♪」


(何て単純なんだろう…マリ、これはこれで心配だな)


「ハム、ハム…ヒロ食べないの〜?」


「いや食べる、というか食べるペース速すぎるだろ」


「モグ、モグ、そんなことないよ〜?」


置いてあったパンも7個ほど買ったはずが、残り3個になっていた。


「俺の分まで食べるなよ!?」


「ハム、ハム、モグモグ、えっ全部私の分じゃないの!?」


「そんなわけあるか…残り3個…後1個やるから我慢しろ」


「えぇ〜、しょうがないな〜、ハムハム」


マリは寂しそうに、最後のパンを食べ始めた。


「この子起きないね〜?」


「そうだなー、起きたら話が出来たらいいな」


「あっ!ご飯用意しておいた方がいいよね!」


「…そうだな、ここで今日は野営するか?」


「元々歩きでノルヤに行く予定だったから〜、全然問題ないよ〜」


「よし、じゃあ(かまど)の準備するからマリはその子を見ててくれ」


「は〜い」


ヒロは、河原に石で竃を準備する事にした、キャンプの経験は豊富ではなかったが、何度か家族やペットショップの同僚と行った記憶を頼りにそれっぽく作ってみる。


「……ふぅー、何とか出来たな」


「やっと出来たの〜?」


「……慣れてないんだよ」


「夜になる前でよかった〜」


そう、ヒロが竃を完成させたのは、日もかなり傾いて周りがオレンジ色になる頃だった。


「ヒロ〜、これ薪だよ〜」


「すまん…あの子は、どうした?」


「まだ起きない〜、だから周りで薪集めしてた!」


「はぁ、じゃあ火をつけてご飯の準備してしまうか」


「わかった〜!早く、早く!」


「急いで怪我するなよ」


マリは、持ってきた細い枝や葉っぱで火種作り、薪を入れてあっという間に立派な火を起こした。


「よし!完璧だねぇ〜!」


「早ッ!どれだけご飯楽しみなんだよ!」


「美味しいは正義なんだよ〜!」


「はぁー、じゃあ悪人にされないように、精々美味しいもの作れる様に頑張りますよ」


「頼んだ〜!」


ヒロは少女が食べることも考えてスープを作る事にした。


「後はベーコンでも炙ってパンに挟んで食べればいいだろ」


「ぶ〜、手抜き〜」


「野営なんだから、そんな手の込んだもの作れるわけないだろ、それに文句は食べてから言え」


「ふ〜ん、じゃあ私が確かめてあげる!」


「はいはい食べるぞ、クゥはこっちにあるのを食べてね」


「相変わらずヒロは、クゥ様に優しい〜んだね」


「?何を当たり前の事を言ってるんだ」


「はぁ〜、先に食べるからね〜」


「どうぞ」


マリは、クゥにばかり優しくするヒロに対して嫉妬した、しかし、ヒロは未だにマリのお嫁さんにして、という事には特に何も思ってはいなかった。


「さてと、食べるかなー」


「!ヒロ〜、これ美味しいね〜!」


「そうだろー、簡単でも美味しいご飯ってのは作れるんだよ」


「ふふふ〜、美味しい〜」


マリ、ヒロ、クゥは、それぞれご飯を楽しんだのであった。


「まだ、起きないのか?」


「うん、よっぽど酷いことされたか、薬で眠ってるのかな〜?」


「にゃ〜?」


「明日には目覚めるといいな、さぁそろそろ寝るぞ」


「!…馬車の荷台だね〜、一緒に寝よう!」


「アホか、マリはあの少女と一緒に寝てくれ、起きた時困るだろ」


「えー、じゃない…嫌なら俺があの子とクゥと寝る」


「む〜〜!わかったよ〜!」


「じゃあおやすみー、クゥは一緒に寝るぞ」


「にゃ〜」


マリは荷台に、ヒロは馬車の側にそれぞれ寝ることにした。



そして朝を迎えたのだが……


「マリ…….何してるんだ?」


「ヒロ〜、違うの〜!これは」


「………あなは、誰?」


「俺はヒロ、そこのマリと一緒に冒険者をしてる」


「そぉ………お腹空いた」


「ちょっと待っててくれ、直ぐに作るから」


「……うん……」


「ねぇ〜!助けてよ〜ヒロ〜!」


何故か、ネコミミ少女に取り押さえられていたマリをスルーして朝ご飯の準備を始めたヒロだった。



今回わかりづらいかもしれないと思いセリフの横にキャラ名を入れましたが、読みやすかったなどの意見がありましたら今後していきたいと思いますヾ(・ω・*)

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