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ネコ好きの平凡な人生のはずが なぜ?  作者: 遊遊
第2章 冒険者ってこんな感じ?
29/165

23話

少し修正していたのでギリギリになってしまいました。(´・ω・`)

ハンス装備屋を後にしたヒロ達は、夜まで何をするかを考えた。


「マリ、もうすぐ昼だけどどうする?」


「お昼ごはんだね!」


「それもなんだが…食べた後どうするかって話だったんだけどな…」


「そ、そんなのわかってたよ〜」


「…はぁ、ギルドに行って依頼でも見に行くか?」


「う、うん!それがいいと思うよ!」


食いしん坊のマリがそんなこと考えてるとは思ってなかったヒロだが、別に追求する必要もなかったので知らないふりをした。


「じゃあ、ごはん食べたらギルドな」


「は〜い!」


マリは、元気よく手を上げて返事をした。勿論お昼ごはんが楽しみだったのは、言うまでもなかった。



ご飯を食べて食べたヒロ達は、ギルドに来ていた。


「ヒロ〜、あの串焼き屋あんまり美味しくなかったよ〜!」


「俺に言うな、それに選んだのはマリだろ?」


「うっ!……だってもう少し食べたかったんだもん!」


「…だもんって…」


ヒロは何故か、マリが買い食いした屋台について責められた。


「それより依頼を見にいくぞ」


「はぁ〜、今度こそ私に相応しい屋台を見つける!」


「はいはい……この食いしん坊」


マリの行動に少し疲れたヒロと気合の入ったマリは、依頼ボードに向かった。


「ランクが上がったけどあんまりいい依頼ないな」


「まぁEランクって誰でもなれるくらいだから、Fランクより少し報酬が増えるくらいじゃないかな〜?」


「薬草依頼しながらお金稼ぐしかないか」


「まだ30万くらいあるから大丈夫だよ〜」


マリは、お金に関してシビアな時とそうじゃない時があるのでヒロは少し心配になった。


「安心できるほどの額じゃないけどな」


「ほどほどに頑張るね〜」


とりあえず明日からの方針も決めたのでヒロ達は、必要な物を買い出しに行くことにした。


「マリ、必要な物あるか?」


「う〜ん、高いけど回復ポーション買っておく?」


「そうだなぁ…保険で持っておくのはありだな、昨日の事もあるし」


「お金がある時じゃないと買えないし、命あっての……そういえば、あの魔石ってまだ売ってないよね?」


「…魔石?……あぁー、あったなそんなの」


「あったなって…あれも高く売れるって村長が言ってなかった〜?」


「言ってたな…それでポーション買うか」


「…そうだね〜」


マリが頼りない人を見る目で見てくるのは、気のせいだろう。


「宿に置いてきたから取りにいくぞ」


「……うん」


気をとりなおして、宿に向かった。


「あっ、今日も泊まるつもりでいたけど、言ってない…」


「えっ〜!」


「大丈夫なはず…いい人そうだったし」



ヒロは、根拠のない自信をマリに伝えて宿に入った。


「おや?お客様どうしました?」


「あのー…今日も泊まる事を伝えてなかったのですが…」


「大丈夫ですよ、荷物はそのままにしてありますから」


「ありがとうございます…とりあえず5マシュほど追加で泊まりたいのですけど」


「こちらこそありがとうございます、15000マールですね」


「じゃあ前金で、後でご主人にもすいませんでしたとお伝えください…」


「ふふふ、大丈夫よ」


とりあえずの心配がなくなったので部屋に戻った。


「クゥー、いるかー?」


「にゃ〜?」


「おっ元気だったか?」


「にゃ」


「クゥ様戻ったよ〜?」


「にゃー」


クゥはマリに対しては少し偉そうに返事をした。


「あれ?魔石がないな…」


「それって…まさか!」


「あぁ…」


「でも証拠がないよね…」


「無理矢理にでも聞きだすさ…」


「えっ!」


ヒロは立ち上がり犯人を問いただす。


「魔石をどこにやった?」


「………」


「正直に言うんだ」


「………」


「言わないならこちらにも考えがあるぞ?」


「…………にゃー!」


マリは、ヒロがクゥに犯人に話しかけるようにしているのを見て呆然としていた。


「えっ…犯人ってクゥ様なの?」


「マリ、他に誰かいるのか?」


「えっ、だって…」


「まぁ見てろ、今に自供させる」


「え〜…」


「にゃ〜!」


ヒロによる、お腹もふもふの刑によりクゥは、素直にベッドの下から魔石を素直に持ってきた。


「……にゃー」


「そんな顔してもダメだぞ?」


「ヒロって、クゥ様に優しいんじゃないの〜?」


「優しいと甘やかすのは違う、好きだからこそ線引きは必要なんだ」


「………その割には、遊んでる風にしか見えたかったけど〜?」


「気のせいだ…最近の中では一番きつい罰だ」


「そうなんだ〜……」


マリから見たらヒロがクゥを満足するまで撫でたり、顔を埋めてるだけにしか見えなかったのだ。


「クゥ、いたずらしちゃダメだぞ」


「にゃ〜」


「後でお土産買ってくるから大人しく待ってろよ?」


「にゃ〜ん♪」


「よしよし」


ヒロは、怒った後はちゃんと優しい。


「…ヒロ、納得いかない」


「何がだ?」


「にゃ?」


「クゥ様ばっかり優しいしてるでしょ〜!」


「それがどうした?」


「私は〜?!」


クゥを特別扱いしてるヒロに対してとマリに対しての対応が違うので不満だった。


「マリにも色々してるだろ?」


「ここまで優しくない…」


「………魔石の換金したら手持ちに余裕もできるか…何か欲しい物があったら買ってやるよ」


「……今回はそれで許してあげる」



ヒロは、マリとの関係を受け入れられていないと思ったのであった。


(マリの事も少しは考えないとな…まさかここまで好かれるとは思わなかったな)



「ヒロ〜、行くよ〜」


「はいはい、行ってるよクゥ」


「にゃ」


クゥは、床に丸まってまたお昼寝を始めた。



「マリ、魔石の換金はギルドの方がいいのか?」


「ギルドなら適正な価格で買ってもらえるからギルドに行こ〜、ポーションもギルドで買えると思うから手間が減るよ?」



「ふーん、マリは結構物知りなんだな」



「ヒロが知らなさすぎるだけでしょ〜?」


「………そうだな」


ヒロは、転移したのか転生したのかわからないが地球ではないこちらの世界の事はほとんど知らない。


(マリに言われると何故かとても悔しい…)


「ヒロは、私がいないとダメなんだから〜」


「ぐっ!……ありがとうございます」


「これからも頼ってくれてもいいんだからねぇ〜」


ヒロは、早く一人前になるとこの時強く思った。


ギルドに着いたので換金する事にした。


「すいません、これ買取お願いします」


「おぉ、魔石か?!」


今の受付はおじさんだった。別に残念だとは、思ってない…


「ブラックゴブリンの魔石だ」


「はぁ!ブラックゴブリン!?」


「あぁ、悪いが査定してくれるか…目立ちすぎる」


「ヒロ〜、ポーション見てくるね〜」


マリは、去っていった。


「あいつ逃げたな…」


「おい!お前が倒したのか?!」


「あぁ、運が良かったよ」


「ちょっと待っててくれ!」


おじさんは、2階に向かっていった。


「またか…」


この後の展開がわかってしまったヒロは、面倒に思った。


「ヒロ!なんで朝言わなかったんだ!」


「ギルドマスター…忘れてたんだ」


「忘れないだろ普通…」


「話は今度にしてくれるか?少し疲れた」


「わかったよヒロ…買取は50万でどうだ?」


「相場より高いんじゃないか?」


「いや、珍しいからな50万でも充分利益が出る」


「……なんか企んでるのか?」


フォンドから聞いた金額より高かったのでヒロは、裏の理由を考えた。


「新米冒険者を手助けしたいだけだ」


「後で、借用書とか持ってくるなよ?」


「ギルドマスターがそんな事するか!」


「多い分には、困らないか…50万でお願いするよ」


「まったく素直に受け取れよ」


ヒロは、魔石と引き換えに50万マールを手に入れた。


「マリ、ポーションはあったか?」


「あっヒロ、ポーション高い…」


「それは知ってただろ?」


「下級ポーションで1万だよ?、中級なんて10万もするんだよ〜!」


「フォンドに聞いてたよりかなり高いな…どうしてだ?」


「材料が値上がりしてるんだって…」


「そうか…まぁ、魔石が高く売れたから買って行こう、どのくらいいる?」


「中級2本、下級5本かな…」


「それだけでいいのか?」


「それだけって…25万だよ?、入ったばっかりなら下級ポーション1人1本でもきついからね…」


「とりあえず買うか、すいません中級2本、下級5本ください」


「おっ、この子の兄さんかい?25万マールだけどあるのか?」


「手持ちで足りるから大丈夫だ」


「毎度〜、ポーションホルダーはあるのか?」


「ないけどいるのか?」


「袋に適当に入れたら割れるし、すぐに使えないだろ?」


「なるほど…ちなみにいくらだ?」


「う〜んこれなんてどうだ?」


持って来たのは、なかなか作りのしっかりした5本入るタイプだった。


「へぇー、いくらだ?」


「3万でどうだ?」


「少し色落ちしてるな、2本買うから5万でどうだ?」


「………はぁ、在庫になってるから5万でいいよ」


「はい、これで足りるな」


「ありがとうございましたー、はぁ」


店員がやられたー、という感じでいるのを見ながらマリの所に向かった。


「マリ、お待たせ」


「ヒロも交渉できたんだね〜」


「まぁ、少しだけどな」


ヒロも向こうの世界でペットショップの店員をしていたので、客から値切りをなんだかんだ理由をつけてさせられたからだ。


「ふ〜ん、私にも出来たけどヒロもまぁまぁね」


「はいはい、ありがとう。なんか買いに行くぞ」


「約束だったからねぇ〜、いくら余ってる?」


「50万くらいあるからまぁ大丈夫だろ」


「わ〜い!」



はしゃぐマリを見ながら、ヒロは騒がしいなと思いつつ楽しんでいるのだ。



「早く行くよ〜♪」


「はいはい」



マリに連れられ屋台で色々買い食いしながら、夕ご飯を済ませてお土産を持って宿に戻った。


「クゥお待たせ」


「クゥ様〜、お土産いっぱいだよ〜!」


「にゃ〜♪」


「水も用意してやるからな」


ヒロは、クゥ用の木のボウルに水を注いでお土産を食べやすいように並べた。


「構ってやれなくてごめんなー、いっぱい食べてくれ」


「…ヒロ、これ食べていい?」


「お前…まだ食べるのか?」


「……ちょっとだけ〜」


「クゥがいいって言ったらな」


マリは、クゥの事をジーと見ながら


「………食べてもいいですか?」


「にゃー」


クゥも見られていたら食べづらいので、やれやれといった感じで渋々了承した。


「やった〜♪」


「はぁー」


「にゃー」


クゥとヒロは、同時にため息をついたのであった。





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