112話
羨ましそうにしている冒険者の1組がヒロ達に近づく。
「おい、ダンジョンでどうしてうまそうな飯を広げてるんだよ」
「別にお前には関係ないだろ?」
「こっちは命がけでやってんだよ!迷惑なんだ」
「それは悪かったな、食べたら先に行くよ」
「…俺達にもよこせ」
「はっ?何でだよ」
知らない冒険者に絡まれるヒロを遠巻きで見ている冒険者達は仲裁に入らない。
「お前初心者狩りか?」
「違う、俺達もダンジョンの門番に注意するように言われてる」
「そうか、だけど今の発言はそれに近くないか?」
「……そ、そうだな、悪かったよ」
「偉いなお前、いいぞ、この弁当4つやる」
「いいのか?」
「見たところ、少し金に困ってんだろ、それ食べてがんばれよ」
「すまん、ありがとう…」
「俺はヒロだ、初心者狩りに気をつけな」
「ヒロさんか、ありがとう」
冒険者パーティーは去って行った、どうやらまだこの階層には適さない内に来てモンスターと戦っている為、昼を食べられないくらいには資金に困っている様に感じた。
「良かったの?」
「まあ、マリ達に比べたら全然減ってないからな」
「も、もう!最近少しは遠慮してるよ!」
「そうだな、そろそろ行くか」
ボス部屋に着いたヒロ達は入る順番を待つ。
「ボス部屋に行列が出来るのかよ」
「ここのボスは比較的に倒しやすいから駆け出しには結構人気みたいだよ〜」
「何が出るんだ?」
「ジャイアントボアだよ」
「へぇ、肉がドロップしたらいいな」
「そう!その肉でもたま〜に凄く美味しいのが、出るみたいなんだよね〜」
「まあ、期待せずにな」
「ヒロならいける!」
「この行列が終わってからな」
話しながら待つ事、3時間ようやく入る事が出来た。
広めのフロアに入ると大きな猪がポツンと待っている。
「じゃあ美味しいお肉を落として貰うか」
「ヒロ〜、頼んだよぉ〜」
「はいはい、アイスジャベリン…こんな感じかな」
白いモヤが周りに出ている氷の投擲槍が現れ、突進してくるジャイアントボアへ高速で飛んでいく。
「貫通しないで凍結しちゃったのか、イメージするの間違えたか」
「すごいね〜、カチカチになってる」
「石でも投げるか」
石をぶつけるとジャイアントボアは粉々に砕け散り、肉の塊が現れた。
「おお、美味そうな肉だな」
「これレアドロップの方だよ〜!」
「やったな、帰ったらセレニの食堂で料理作って貰おうぜ」
「…おにく、いっぱい…」
「そうだね!頑張ってダンジョン攻略しようね!」
そして8階まで進み、安全エリアで野営するヒロ達であった。
短い投稿が続きすいません(´・ω・`)
もしかしたらストックの為に少しお休みも考えています
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