111話
短めですが続き投稿いたします(´・ω・`)
いよいよ次のランクのダンジョンに行く日となった。
目立たない様にとマリ達がダミーの荷物を入れる鞄を買ってくれていた。
マジックバックやアイテムボックスはここでは尚更重宝される為、隠した方がいいと冒険者ギルドの人が言っていたらしい。
ヒロはあれから冒険者ギルドの事を忘れていた。
「なんかすまん」
「ヒロの役に立たからいいよ」
「あんた、以外と抜けてるのね」
「にゃあ」
「あっクゥ、静かにな」
「にゃ」
一気に攻略する事にしたヒロ達は宿を引き払い、クゥも連れて来た。
モンスターが強い方のダンジョンは割と人気でトラップダンジョンはトラップ解除のスキルなしだと危険で所謂盗賊系の人達が持っていたりする。
なので一般的な探索者はスキル持ちをスカウトするか教えて貰うようだ。
しかし例外もあり身体能力や特殊なスキルでゴリ押しでクリアする奴もいるらしい。
「はぁ、混んでるな」
「ここはモンスターは強めだけどある程度腕に自信が有れば挑戦出来るからね〜」
「マリは何かこのダンジョンの事聞いたのか?」
「注意が必要なモンスターとか美味しいモンスターだね」
「そうか、やるな」
「後は初心者狩りがいるって聞いた」
「…それ本当か?」
「うん、だからね気をつけようねって…怖いよ」
「悪い、想像したら胸糞悪くてな」
「私も許せないけどなるべく」
「あぁ、分かってる」
そんなやり取りをして朝から並んでようやくダンジョンへと足を踏み入れる。
「1階層から広いんだな」
「ここから5階まで平原らしいよ」
「…うさぎ、しか…」
「ホーンラビットにタフディアーって言うらしいよ、安いけど初心者は良くこれで稼ぐみたい」
よく食べる子の2人がうさぎと鹿を追いかけていた。
「…にくが…」
「早くて当たらないよ〜」
「そうだな、ミーシャンちゃんはホーンラビットを、マリはダブディアーを担当したらどうだ?」
「…でも、おにく…」
「それなら単純な短剣かクナイで仕留めたらどうかな」
「…なるほど…」
「私もあれなら大丈夫そうだよ」
「よし、やってみな」
助言した通り、マリはタフディアーの突進くらいは止められそのまま頭に斧を振り下ろす。
ミーシャンもクナイを魔力創造で作り、飛びかかるうさぎに命中させていく。
「それくらいにして先に進むぞ」
「え〜、足りるかな?」
「…もうすこしいるかも?…」
「そんなに狩ってたら初心者達が飢えるぞ」
「「あっ」」
「それに下にも美味しそうなのがいるんだろ?」
「「いこう」」
そのまま下に向かい、走りながら襲って来るモンスターだけ倒し5階へと着いた。
「はあ、休憩〜」
「…しょくじだいじ…」
「そろそろ昼だからここで休憩していこう」
ヒロの後ろにクゥのご飯を用意し、みんなのはアイテムボックスから出すのであった。
「これ美味しいね!」
「…こっちも…」
「そうですねぇ」
「ヒロ、今日はどこまで行くのかしら?」
「そうだな、このあとボスを倒して10階までは行きたいな」
「そう、それより初心者狩りなんて奴らがいるんでしょ?」
「…そうだな、でもこのペースなら会わないだろうな」
「そうね、それより果実水貰えるかしら」
「どうぞ」
草原で食事をしているのを羨ましそうに見ているだけの冒険者達は可哀想であった。




