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ネコ好きの平凡な人生のはずが なぜ?  作者: 遊遊
第6章 王族って大変なんです?
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PS ロスティンってどんな所?

遅れましたごめんなさい(´・ω・`)

 これはヒロがまだマリと出会ったコハナ村で村長の家で過ごしていた頃のお話。


 王国の北部にロスティンという小国があった。ロスティンは小国ながらも精鋭の軍と鉱石の輸出によって裕福な国であった。


「母様、大丈夫?」


「ローザ、大丈夫よ…心配をかけましたね」


「いいえ、お兄様やお姉様がいない分、私がお母様のお世話しますわ」


「ふふふ、そういう所は国王様にそっくりですね」


「お父様ったらお母様のお世話は侍女長達に任せておけ、何て言うのよ…」


「それはローザには色々な事を学んで欲しいからよ、私の世話ばかりでは可哀想だと思っているのよ」


「私はお母様と一緒に居られるからいい」


「あらあら、まだまだローザは子供みたいね」


 ロスティンの王妃は元々病弱であったが、3人の子を授かる事が出来、ローザは末の娘であった。


 ロスティン王は側室を迎えず、王妃ただ一人を愛していたのであった。


「王妃様、水をお持ちしました」


「どうぞ」


「失礼します、おや?ローザ様」


「侍女長、ご機嫌よう…」


「御機嫌ようございます、ローザ様…私共がお世話いたしますからお勉強などをしてきても大丈夫でございますよ?」


「…いいえ、お兄様、お姉様の代わりに私がお世話いたします。」


「ふふ、畏まりました。何かありましたらお呼びください」


 侍女長は下り、ローザはコップに水を入れ王妃へと渡した。


「ありがとうローザ」


「お母様、山脈の雪がまだ残っていて綺麗ですよ」


「本当ね、この国は雪がなかなか溶けないとはいえ、今年は遅いですね」


「山からの雪解け水はロスティンの生活を豊かにしている大切な物です…お母様、私はこのロスティンが好きです」


「私も好きですよ」


「綺麗な自然、その恵み、それにより育った兵士、安心の国民…小国と呼ばれながらもそれを安定しているロスティンは、私の誇りです。これからもロスティンが繁栄出来るよう私が頑張ります」


「ローザ、それならお勉強を頑張らないとね?♪」


 そんな会話をしたローザだが、こっそりと勉強はしているし、料理長のブラストンからは王妃様に出す食事についても色々話したりして陰で努力をしていたのであった。



 それから少し経ち、噂が流れた。


「ウォルナ教に入信したら今より良い生活が出来るって?」


「おお、雑貨屋の親父が今店を新しくしてるだろ?どうやらそうらしい」


「でもそんな所に入ったら寄付とかで普通は逆になるだろ?騙されて無いか?」


「それがな…」


 王城の窓から王妃と話すローザ。


「お母様、城下が何やら騒がしい様子です」


「ローザは何か知っていますか?」


「噂ですがウォルナ教という宗教が勧誘しているらしく、今より良い生活が得られると触れ回っているようです。お父様にもお耳に入れてあります。」


「…ローザ、ありがとう」


「いいえ、王族の勤めですわ」


「もし、もし…万が一がありましたら、貴女は自分の事だけ考えなさい。」


「えっ、突然何ですか?お母様、この様な事でロスティンが傾くと?」


「ローザ、宗教とは良い事もある反面、その力が国王に向けば大変な事が起きる事もあるのですよ。覚えておきない。」


「はい、お母様。」





 そして、その後魔王軍に襲われロスティンは壊滅したのであった。

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