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ネコ好きの平凡な人生のはずが なぜ?  作者: 遊遊
第6章 王族って大変なんです?
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85話

 そしてラーメールを出発する前日、例の王女がいる食堂へとみんなで来ていた。


 本来夕方にはお客さんもそれなりにいるお店だが、無理を言って貸切にしてもらっている。


「ブラストンさん、ローザさん無理を言って悪いな」


「今日は私の出来る限りの料理を振るいますよ」


「ヒロさん、こちらこそ無理をお願いしてすいません」


「いや…それで俺達は一時的にここを離れてダンジョン攻略に行ってくる」


「それは…ロスティンを奪還する為ですか?」


「関係はあるが、単純にもっと強くなる必要があるからかな」


 ローザはヒロをじっと見て


「今のヒロさんでも、やはりロスティン奪還は難しいですか?…」


「残念だけどBランクまでの大群なら別に問題ないがそれ以上だと正直どうなるか分からない、その上魔王軍の幹部がいる…流石に打って出るには、な」


「わかりました」


 その横からマリとミーシャンが興味深々で見ている。


「ねぇ〜、貴女が王女様?」


「…えらい?…」


「はい、ロスティンの王女のローザと申します…元ですけどね」


「大変だったのねぇ」


「……いえ、ブラストンも居ましたから」


「子供は子供らしくしなさいよ、これだから人間の王族は」


 ルリの小言をローザはにっこりと交わした。


 ローザはヒロとブラストンにしか、未だに弱音を見せていない。


 別に信用していない訳ではないが、まだ心の距離があるからであろう。




 それから、ブラストンが腕によりをかけて作った。料理をみんなで食べ、また戻ると約束を二人にする。


「じゃあ、また戻ってくるからそれまで元気で」


「ヒロさん、お待ちしています」


「ヒロさん、ちゃんと戻ってきてくださいね」


「うん」


「私がちゃんと連れてくるから!」


「…ごはん、ありがと…」


「ローザちゃん、ブラストンさん、お元気で」


「ふん、美味しかったからまた来てあげるわよ」


 それぞれが二人に別れをつげ、新しい冒険への想いをそれぞれベッドの中で馳せ、眠るのであった。


 ギルドには今日ラーメールから出発する事と見送りはいらない事は伝えた。


 また帰ってくるのだから、いらないとヒロは告げたのだ。


「見送りはいらないって言っただろ?」


「忙しくなっちゃったけど、ヒロのおかげで色々助かったからね」


「抜け出す口実か?」


「少しね〜、それと定期馬車のグレード上げて置いたから…しかも個室のやつね」


「はぁ、ありがたい事で」


「ヒロのパーティーは女の子ばっかりなんだから、気を遣ってあげなさい」


「そうだな、他のみんなには合わないのか?」


「見送りは来ないって言ったんでしょ?いいわよ」


「来たなら会って行けばいいのに」


 メアリが真剣な眼差しでヒロに


「Aランク冒険者ヒロ、貴方達の活躍を楽しみにしてます」


「みんなに言えよ」


「あの子達、将来ライバルになりそうだもの」


「ハッ?」


「何でもないの、何でもじゃあね〜」


 馬車の方に興味深々なパーティーの仲間は、メアリが来てある事に気づいたが、メアリは走って消えていった。


「あのメアリさんが…」


「…あなどれない…」


「またなのねぇ〜♪」


「あんた、いつか刺されるわよ」


「ファーストクラスの馬車の旅か、みんな行くぞ」


 そしてみんなで豪華な馬車に乗り込み新たな力を求めてメイズアンスへと向かうのであった…。

最後まで読んでいただきありがとうございます。(・ω・*)


短い話で次の舞台になってしまいました。


SSかFSのお話を投稿した新章へとなります

ヾ(・ω・*)


皆様、お身体にお気をつけください、少しでも読んで楽しんで頂けるように出来る範囲で頑張りたいと思います。

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