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ネコ好きの平凡な人生のはずが なぜ?  作者: 遊遊
第1章 ここはどこ?
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8話

魔法について触れた前回ですが、最後の方にマリに結婚相手として見られたヒロ…

ヒロがマリの対処法を考えながら村を歩いていた。


「ここが私の家だよ♩」


「なぜマリの家からなんだ?…」


「すぐ近くだったし、これからずっと…」


「そうかありがとう別な場所も案内してくれ。」


ヒロの危機感がゴブリンブラックとの戦闘並みになっていた。


(このままでは強制的に結婚させられてしまう…)


ヒロは女性からこんなに激しくアプローチされたことはないので少し怖くなっていた。


ただしマリに、誤算があるとすれば、見た目である。ヒロも18歳くらいの見た目の女性なら断れなかっただろう、しかし10歳くらいの見た目だった。ヒロがまだ手があると考えている希望だ。


「しょうがないな〜、じゃあ畑からね〜」


「あぁ」


ヒロは、マリに着いて行きながらうまく断る方法を考える。


「ここが畑だよ〜、麦とかお野菜作ってるの」


「へぇ、立派だな」


「みんなで頑張ってるからね〜」


このコハナ村はただ豊かなだけでなく村人が頑張った結果だからただ恵まれているということでもないらしい。


「ヒロ〜ここが川だよ〜」

「お魚が取れたり、暑い時は涼んだり出来るの〜」


「それは楽しそうだな」


「でしょ〜、一緒に釣りしたり、川で…」


マリが何を考えているかはわからないがたぶんそういうことを考えたのだろう。顔が赤くなっていた。


「…ありがとう、次はどこに行く?」


「……え、えっと、あ!いい所があるよ!」


マリは早歩きで歩きだした。

一方クゥは、相変わらず昼寝中だ。村人に見られると面倒なのでそのまま置いてきたのだ。


「ここは、村長の家に来る前に寄った祠か?」


「そうだよ!ここでお参りするの!」


「まぁ、御利益はありそうだからお参りするか…」


(クゥと一緒に楽しくこの世界でも暮らせますように)


(ヒロと結婚して…子供は2人……暮らせますように)


二人はそれぞれお願いをした。



その時一体の小さい像が光った。


『珍しい子がいるわね♩』


どこからともなく声が聞こえてきた。


「誰なんだ?」


『いずれ、あなたと会うと思うからお楽しみに♩あの方も連れてきてね♩』


そう言い残して、光は収まり、それ以降声は聞こえなくなった。


「あれは、一体…」


「ティル様が…」


「マリ?」


「やはりヒロは…」

「いえ!諦めません!」


マリは何かを諦めない決意をした。

ヒロ的には、諦めてもらった方がよかったことだろう。


「とりあえず戻るか」


「そうですね!」


村長の家に戻ることにした。


「フォンド、ただいま」


「村長〜ただいま〜」


「おかえり、以外と早かったな」


村長は、少しにやにやしていた。

たぶん何かを勘違いしてるらしい。


「まぁ少し不思議なことがあってな」


「この村でか?」


「あぁ、祠の像が光って話しかけてきたんだ」


「……そ!いやなんでもない」


フォンドは、驚いたが聞かなかったことにしたらしい。


クゥが迎えにきた。


「にゃーにゃーにゃ」


どうやら俺が置いていったことを怒ってるらしい。

お昼寝中に起こすと機嫌が悪いのに…


「悪かったよ、クゥ明日でも散歩しような」


ととりあえずナデナデしてご機嫌をとった。

膝に乗せろと要求があったのでクゥ専用のくつろぎスペースになって話すことになった。


「それで、村はどうだった?」


「いい所だなというのが率直な感想だ」


「ありがとうそう言われると嬉しいよ」


「私も〜」


フォンドとマリは、嬉しそうだ。


「そうだ、槍の準備が出来たぞ。これだ」


特別なものではないが綺麗に手入れされているとヒロは感じた。


「いいのか?結構高そうだが」


「昔手に入れたが使わなかったものだ、お前にやるよ。」


「大事にする」


「手入れはしてほしいが、命には変えられないガンガン使ってくれ」


「わかった。使い方も明日から教えてくれ」


「いいだろう、そこらの奴には負けないくらいまで鍛えてやるよ」


ヒロもワクワクしているがフォンドも嬉しそうだ。


「それなら、ご飯をしっかり食べて明日に備えないとな。」



ヒロとマリも食卓に並べる手伝いをした。

ヒロは、ここに来てよかったかもなと心の中で思った。


「いただきます!」


メニューは、黒パン、野菜のスープ、厚切りのベーコンとソーセージだ。

この世界においては、これでも平民の食事として上の方だ。これも村が豊かだからできることらしい。


「ご馳走さまでした!」


「今日も美味しかったな」


クゥも猫缶を食べて満足そうに横になっている。

猫は基本的に起きてる時間の方が少ない。

ヒロは、猫が大好きなので見てるだけでも満足なのだ。


「水と布を用意したから体を拭いてから寝るといいい」


「ありがとう、そうさせてもらう」


「おやすみフォンド、マリ」


「あぁおやすみ」


「おやすみ〜♩」


「あっマリ朝もしまたいたら…」


マリがまたしないように釘を刺した。


「!…なんのこと?私も家に帰るね〜!」


「あぁ、また明日な」


ヒロは、体を拭いてさっぱりして寝ているクゥをベッドに乗せて自分も寝ることにした。



――――――――――――――――――――――


『ご主人…ご主人…』


(誰かが…呼んでるな)


『ご主人…ごめんにゃ』


(クゥなのか?)


『クゥを助けたからこんなことに…』


(どういうことだ?)


『もう少ししたらちゃんとお話しできるにゃ…』

『だから待っててほしいにゃ…』

『今度はクゥが助けるにゃ…』


(どういうことだ?クゥ…)


夢から覚めたヒロは、ぐっすり寝ているクゥを見て、とりあえずナデナデした。

クゥは、ナデナデによって起きた。


「にゃ〜ん♩」


「まさかなクゥが喋る訳もないし夢だったよね」


「にゃ〜?」


「なんでもないよ、今日もかわいいな」


ヒロは、夢だよなと思った後に、朝からクゥをナデナデ、もふもふしたのであった。

マリは結局諦めないようです。

何やら今後神様に関わるらしいですヒロは。

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