弟子入り!少年&薬師
描きたい物を書こうと思って始めましたが、書きたい内容まで進めるのが辛いです…。
早く進め!我が指よ!
「僕を弟子にしてくださいっ! 雑用でもなんでも言われたことはやります。
僕はあなたのような素晴らしい薬師になりたいんです!
どうか僕を弟子にしてください!」
僕の目の前には、短パンに白衣というなんともいえない格好をした、子どものような見た目の、可愛い薬師様が買い物袋を持ったまま僕の話を聞いていた。急に現れ弟子になりたいと懇願する僕に、少しも驚いたりはせず面白そうな玩具でも見つけたかのようなようなキラキラした目で見ている。
「わーハッハッハ〜、ワシの弟子になりたいとはお主もなかなかの慧眼じゃのぅ。よかろ
う、ワシについてくるがいい!わーハッハッハ〜!」
どうやら、薬師様の自宅兼研究所である『ベジタリュース』に入れるらしい。
「はい!どこまでもついていきます。薬師様!」
こうして僕は、伝説の薬師様の弟子になり、
これから、伝説の薬師になるための過酷な修行が始まるのだ!
~~僕は、そのような未来が永遠に訪れることはないとまだ気づいてはいない....~~
どーーん! という効果音がついても違和感のないような大豪邸が目の前に広がっている。
「どうじゃ〜、凄いじゃろう、凄いじゃろう〜。
この家は今までの貯金をぜーんぶ使って買った自信作なのじゃ。」
薬師様は、とても自慢げに家の門を開けた。
「わぁ〜、凄い広いお庭ですね〜。」
僕は、『べジタリュース』のあまりに広い庭を見てとても感動していた。
「さぁさぁ、早く中へ入ろうじゃないか。」
そういうと薬師様は、テクテクと可愛らしい歩き方で家の方へと歩いて行く。しかし、門をこえてもとても広い庭があるためすぐに家の中には入れないようだ。
「あ、薬師様その買い物袋お持ちしましょうか?」
僕は、薬師様の役に立つため、早速見つけた仕事に取り掛かろうとする。
「おや、いいのかい?まあ運んでくれるならありがたく頼らせてもらうとするか!」
そう言うと、薬師様はスキップをしながら家へと進んで行く。僕は、薬師様に置いていかれないようにスピードを上げるが、だんだんと距離が離れていく。
(これは何が入っているんだろう。なんだかものすごく重いけど…。)
僕が薬師様から渡された買い物袋は、ものすごく重く、まるで重いレンガを袋いっぱいに詰め込んであるように思えてくる程だ。
「ふぅ、少年ここじゃよ〜、早く来るんじゃー!」
薬師様は、そう言ってこちらに手を振ってくる。しかし僕は、こけないように前へ進むのが精一杯でかなり薬師様を待たせてしまった。
「ゼェ、ゼェ....お待たせして、すみま、せん。 ハァ、ハァ」
やっとの事で薬師様のところまで歩き、遅くなった事への謝罪を息も絶え絶えといった様子でなんとか言い終えた。
「うむ、運んでもらって済まなかったのぅ。かなり疲れたようじゃが大丈夫か?」
そう言って薬師様は首を傾げこちらの顔を覗いてくる。
「はぃ、少し、やすめば、大丈夫、です。」
なんとか薬師様に聞かれたことへの返答はできているが、体はもうヘトヘトで、今にも両足が崩れてしまいそうだ。
「うぅむ....お主はまず体力をつけぬといかんかもしれんのぅ。
あぁそうじゃ、これを飲むと いい、簡単な再生能力の向上が見込める素晴らしい飲み物じゃぞ!
さぁさぁ、早く飲むといい、それに初回限定で特別にタダじゃ遠慮するでない。」
薬師様は、急にスイッチが入ったかのように見えるほどの早口で僕を捲し立てると、先程の買い物袋から瓶に入った緑色の液体を取り出し、僕に渡してくださった。
「あ、ありがとうございます。」
それの匂いを少し嗅いでみると、なんとも言えない苦そうな匂いで、とても美味しいものとは思えない見た目である。量は少ないがあまり飲みたいとは思わないが、せっかく薬師様にいただいたものなのでいっきに飲んでしまうことにした。
「では、いただきます。 …ゴクゴクゴク。」
~~パリィーーン~~
僕はそれを飲むと、あまりの苦さに手の力が抜けてしまい、空になった瓶を床に落としてしまった。
「うぅむ、そこまで苦いかのぅ…。
ワシの初めての新作で効能はそこそこ良いものなのじゃが……ボツにするしかないかのぅ…。」
薬師様はそう言うと、僕の落とした瓶を風系魔法でササッと片付け、買い物袋の中にあるさっきと同じ瓶を机に並べ、消去の魔法を唱えて一つずつ瓶を消していく。
「ま、待ってください!」
薬師様が最後の瓶に魔法をかける寸前、僕は瓶を手に持ち薬師様を止めた。
「む、何故止めるのじゃ?そんな苦いものを誰が飲むと言うんじゃ?」
薬師様が不思議そうに聞いてくるが、僕はあることを思いついていたので、自信満々に薬師様にあるお願いをした。
「少し厨房と調味料を貸してくださいませんか?」
「うん?別にいいが何をするんじゃ、その液体をどうにかするつもりなのかぇ?」
「それはできてからのお楽しみということで〜。
少し待っていてくださいすぐにこいつを改良してきます!」
僕はそう言うと薬師様に厨房の場所を聞き、瓶を手に持ち薬師様を驚かせようと厨房へと走っていく。その後ろで薬師様が面白そうに笑っているのに気付かないで厨房へ入っていった。
「ふふふっ、若い輩の失敗は見ていて面白いからのう…こっそり見るとするか。」
薬師様は小さい声でそう呟き、薬師程度でも使える初級魔法や生活魔法とは、込める魔力量の全く違う超級魔法を発動させた。
「監視せよ、全てを見通す瞳よ!超級魔法:スパルカム・イア」
薬師様の左目の周りに小さく複雑な魔法陣が旋回している。
「ぅむ、久しぶりに使ったが酔わずに使えそうじゃのぅ。
さて、あの若造はどうしておるかのぅ。」
薬師様の瞳には、何枚かの壁を挟んだ先にいるはずの小さな少年が映っていた。
僕の書くものは基本的に、毎話短いです…