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幼心
同じ高さで目が合う世界で
怒ったり泣いたり笑ったり
あの子が自分と違うのはなんとなくわかる
いい子にしてなきゃいけない雰囲気はなんとなくわかる
大人の前では静かな方が優しくしてもらえるのはわかる
叩かれたら痛いのはわかる
怒鳴られたら怖いのはわかる
間違ってないのに間違えてるって
何もしてないのに何でこんなことしたのって
近くにいるのに、あぁ居たのって
人が話してる時に理解し過ぎてる感覚があった
表情と声の違いで違和感があったり
顔色をみて話そうとしたことをやめたり
特に、悲しい寂しい苦しいときはよくわかる
相手の様子を判断してから話そうとするから
返事が追いつかなかった
今言おうとしたのに。今言ったのに。
押し殺しておく
黙って目が合って
知らない間に隣にいた
何を話したかも
何が好きかも知らないけれど
悲しくて寂しくて痛くて冷たい気持ちに
一切ならない人だった
私は名前を呼んだけど
向こうは私を呼んだっけ
顔は浮かぶ
なのに笑顔も声も何も思い出せない
だけど黙ってキスをした
毎日毎日




