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正体

「終わりの時間が参りました。誠に残念ですが楽しい時間もおしまいです。ですが、3日後からオープンになりますので、その時には是非お越しください。心より、皆様との再開をお待ちしております。少ないですが手土産にクッキーを用意しました。もらった方から出口へお向かいください。」


美玲と翠はそれぞれバスケットを手に持ち、順番に渡していく。

皆さんお菓子に嬉しそうにしていたけれど、よほど楽しんでもらえたのか帰るとき切なそうな表情だった。


そして貴族様一行のみ残った。


「ふふ、どうでした?」

「とても美味しかったわ。砂糖について聞きたいこともたくさんあるのだけれど、まず約束を守りましょうか。私はこの国の王女、アリシア・フォン・ランペラージと申します。今日はお忍びで街を見ておりましたの。」


…ぇ。まってまって、大物だとは思ってたけどそこは伯爵令嬢とか、そこら辺じゃありません??王族?え、あの王族??

この国を納めている人の?御家族?


あ、これだめなやつ…


とりあえず混乱はしつつも膝をついて頭を垂れる。

美玲や翠もそれに習ってくれた…いや、翠が美玲の頭を押さえつけてる、目立たないように…だけど


「面をあげてください。視察と言えどお忍びですかは敬語なんかは不要です。噂の魔法使いのお店が気になったもので、まぁこんなに美味しいお菓子があるとは思わなかったのだけれど」


「はぁ…まぁ誉めていただけてよかったわ。砂糖は前の、私の故郷から持ってきたものなのだけれど、やはりこっちとはかってが違う?」


立ち上がり言葉を返す。昨日は二人に外を見てきてもらったけれど私は出てないし。情報が本のみはさすがにね。あと魔法使いって大物臭漂わせないで…魔力はこの世界の人の何十?倍はあるらしいけど基準知らないし使い方なんてまだまだなんだから


「基本砂糖は輸入しているためにここではとても高いの。あと白色は特に高級品よ。貴族ではそこまで物珍しくないものだけど、どの客にも白砂糖のポットを置くなんて、さすがに王宮でもやらないわ」


「そ、そうなの…私たちからしたら普通なんだけど」

「貴族でもない人を呼んだのにもかかわらずでしたものね、よっぽど裕福な家の出か祖国が砂糖の出荷国でしょうか…?」


王女は首をかしげ、うむうむと考えているようだ。こちとら市民ですぅー!貴族?知らない知らない。

砂糖なんてどこでも売ってたしなぁーないこと事態が不自然な世界だし。昔っから甘味は少なくもあったのだから。

次飛んでくる質問があるのだろうなぁと思いつつ遠い目をした私は悪くない。

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