招待
大変お久しぶりになります。
これから更新を再開していこうと思いますのでちょくちょく増えるかもしれません。よろしくお願いします。
「急な訪問失礼。隣にできました菓子屋の主人、千鶴と申します。本日は我が城へ招待しに来ました。こちらのカードをお持ちになって14時にお越しください。お連れ様4名まで可能です。幸せのひととき、お楽しみください」
「店長のかっこつけー♪」
「うわ、キザ、どっかのアニメの影響?現実と混同させるのはどうかと思うけど」
「なっ、貴族やご近所さんに失礼の無いようにってやってたじゃないの!!服装だってあんたたちが良いっていったんじゃない!私にばっかりかつけないでよ!!」
プイッとそっぽを向くと二人がわらった。
「もう、さぁ、仕事始めるよ!時間は有限」
「はいはい、お菓子の最終やりますよー、さっさと着替えてくださいよ」
「飾りの最終チェックしますねー」
私の服装は執事服…のようなものです。
スーツはしたがスカートだったこともあって翠に反対されました。
ロングスカートが外でほとんどだったらしく足を出す女性がはしたないとか言われることがあったという歴史的に基づいた話だったし、私もそう思ったのでまぁ納得です。
美玲があれこれとデザインを尽くしたのですこし、すこぉし豪華というか装飾がついててとてもあれ…コスプレ臭がすごい。執事ってだけでもすごいのがさらにって感じ。
うちの子達は私をどうしたいのか…まったくもう。
と思考を働かせながらいつもの作業服(コック服、赤いタイ、腰エプロン、帽子)へと着替え向かう。
翠は青。接客の美玲は茶色のタイである。帽子とタイの色は同じ。
ほんとは軌道に乗ればもっと人を雇うからその時の振り分けも含めてだったけど、いまはもう過去のことになっちゃったから。
「どんな感じ?」
「昨日の予定と同じ。あとは上の飾りとクリーム。果物は下準備完了。クリームはいつも通り固めにして氷に当ててある。」
「こっちも食器類の問題はないです!冷たい飲み物のセットはできてます~!コーヒーはポットに入れれましたが紅茶は入れたてがいちばんなので!」
「おっけ、飾りに取りかかるから翠はできたのをカットして並べて。」
口金を絞りにいれ練習に1個絞るが崩れることも垂れることもない固さだった。翠はかわらず優秀!
そして一つずつに絞っていく。
その横で翠ができたものを切っていく。
切り口が乱れないようにちゃんと暖めた包丁で、丁寧に。
ま、一目確認してまた絞りに集中したんだけどね。
「店長ー!お客様がもういらしてますよぉー!」
「…予定より早いなぁ…翠、準備の残りは」
「これが並べばすべて整います。ホールは昨日のうちにできてましたし。あんまり生菓子も出さない予定でしょう。中でお茶を出しては?」
確かに、それが一番ね。今日のは言ってしまえばプレオープンだ。
お客様の反応が悪くなるようなことはすべきじゃないしね。
「お出迎えしてくるわ、残り頼める」
「誰にいってるんですか」
不適に笑ってこたえる翠を頼もしく思いながら、表へ出た。