第7話 いざゆかんゴブリン討伐へ
すみません短くなっております。
さぁて今日も一働きしますか!と言うことで俺は冒険者ギルドに来ていました。相も変わらず騒々しいギルドだ。さてと依頼を受けますか。というか俺って前そこそこ有名な盗賊討伐てしたからランクEまで上がったんだよな。要するに俺がなにを言いたいかというと、モンスター討伐の依頼が受けられるようになりました!そんな俺がかれこれ十分程掛けて選んだ依頼がこちら
ゴブリン討伐依頼Eランク
ゴブリン5体以上の討伐
一体につき銀貨銅貨2枚、成功報酬銀貨1枚
というものだ。要するに6体討伐すれば銀貨1枚と銅貨2枚が貰えるということだな。張り切って何体狩っても問題ないと言うことだ。さて行こうか!
「ちょっと待ってお兄ちゃん。私冒険者登録してないんですけど?」
「ああ、それなら俺がしておいたよ」
何を言っているんだろうこの妹は。前の世界でも身の回りの世話は俺が全てしてきたじゃないか。今更すぎるぜ。
「いいの!?てか出来ちゃったんだ」
おう、出来ちゃったんだよ。あとはアイナが手をかざすだけだな。
「じゃあ、アイナこの水晶に手をかざして。それで完了だよ」
「も~。冒険者登録ちょっとしてみたかったのに」
そう悪態をつきながら、こちらをジト目で睨んでくる。
「良いから早く手をかざせ」
早く妹と2人きりで旅がしたいの。2人きり、なんて素晴らしい響きなんだ。
「む~分かったよ」
さっきからアイナあざといな。可愛すぎッ!
「さぁてゴブリン討伐行きますか」
「待ってお兄ちゃん。私Gランクなんだけどいいの?」
忘れてたー。この場合俺たちのパーティランクはFランク、ゴブリン討伐はDランク。まぁいいか
、バレなきゃいいし。
「そんな事気にしなくていいんだよ。ほれ行くぞ」
「よくありませんよ?」
肩を何者かにガシッと掴まれた。無視だ無視。ぬぐぐぐぐ……。あれ?動かない?俺チート装備で補正かかってるのになんで?
「なに勝手に行こうとしてるんですか?ルールは守りましょうね?」
恐る恐る後ろを向くとそこには笑顔だけど目が笑ってない。スキンヘッド殺しのお姉さんがいた。
「いやー!殺さないで!」
「えっ!?お兄ちゃんこの人に殺されるの?」
俺は頷き肯定する。
「ああ、ここだけの話前あの姉ちゃんに楯突いたムキムキのオッサンが殺されている」
「殺してません!」
「犯罪者は皆そう言うんだよ!逃げるぞアイナ!」
「了解だよ、お兄ちゃん!」
俺とアイナはギルドから逃げ出した。殺人鬼に殺されないためにはやむを得なかったんだ。くっ、ルールを守って依頼を受けたかったなぁ。心が痛むなぁ。走りながら俺は自分に言い訳をしていた。
ーーーー☆★
「はぁはぁ、ここまで来れば大丈夫だろ」
アイナは息を途切れさせて言う。
「そう、だね。」
俺たちは門の外まで全力疾走で逃げてきたのだ。この先の迷宮の一層にゴブリンがいるとの事だ。
「じゃあ入りますか」
俺は依頼書と冒険者カードを見せて迷宮に入ろうとして気づいた。
あれ?アイナのギルドカードGランクになってね?Fランクからなんだけど、どうやって入ろ。
俺が汗をたらたら流してアイナの方を見るとアイナが深いため息を着いた。
「しょうがないわね。お兄ちゃんはふつーに入って。私も後から行くから」
どうやって入るんだ?と思ったがあの賢い俺の妹だ。何か策があるんだろう。よし、ここは妹を信じよう。
「俺は入口で待ってるからな」
アイナはニコッと笑った。
「りょーかいっ!おにーちゃん」
ーーーー☆★
「「ぐお。ぐおおおお!!!」」
後ろから衛兵の叫び声か聞こえてくる。アイナのやつ絶対また何かやらかしやがった。多分アイナのチートスキル《否定する》能力とやらかな。明らかにチートっぽい名前だな。なんでも出来そう。
急に視界が隠された。何が起こったんだ!
「だーれだ♪」
おお、この声は間違えるわけがない。衛兵の叫び声の原因を恐らく作ったであろう人物。
「アイナだろ。そんな事してないで早くダンジョン行くぞ。チート持ち」
「おにーちゃん冷たーい。このツンデレさん。あとチート持ちは一緒でしょ?」
何故俺がツンデレだと分かった!?これもアイナのチート能力か!?
「ほれほれお兄ちゃん、ぼーとしてると置いてくよっ?」
「わーたから待て待て。お兄ちゃん一人だと心細いだろ」
こうして俺たちは迷宮にゴブリンを狩りに行くのだった。