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異世界転移で妹ハーレムを!  作者: 舞凛
第1章異世界に来て
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第5話 本当の妹に出会ったよ

三十分程遅れました申し訳ございません!o(_ _)o ペコリ

間違いない。俺のマイパーフェクトエンジェル☆スウィートハニーのアイナだ。なにそれ可愛いなおい。魔法少女やってそうだ。


しかし許せない。くそっ、なんで盗賊の気配に気づかなかったんだ。それよりもだ、俺の妹にあいつらが触れていることが許せない。速攻抹殺してやる。


アンジュさんもアイナの悲鳴が聞こえたのか奥の部屋から出てきた。アンジュの顔は焦りの色で満ちている。その為状況を確認せず、盗賊5人がいる所に単身で乗り込んでしまった。


「おお、お前がここの職員か?」


その盗賊の目には、いやその他の盗賊の目もアンジュを舐め回すように見ている。


「その子達を返して!私が代わりになるから!お願いだからその子達だけには手を出さないで!」


アンジュさんの瞳には確固たる覚悟が宿っている。そう言う人間の意見をねじ曲げるのは難しい。今俺が言っても奴隷が一人増えるだけだろう。ちなみにアイナ以外の子供たちは孤児院の中に避難済みだ。さてあいつらを叩き潰しにに行くとするか。俺の妹に触れたんだ命はないと思え。


俺は孤児院の裏口から出て敵の背後の茂みに《潜伏》を使って潜り込む。ここからならよく会話が聞こえてくるな。盗賊共の話を聞く所によると、先生に奴隷契約をした後に子供たちにも同じ処置を施し、全員奴隷として売りさばくつもりらしい。まぁ、普通誰でもそうするわな。実に盗賊らしい下衆な考えだ。


「おい!お前こっちへ来い。奴隷契約の魔法を施すから。お前が奴隷になったらこの孤児院の子供たちは全員見逃してやるから!」


アンジュさんに向かって厳しい口調でそう言い放つ。アンジュさんは今から自分が奴隷になると言うのに何処か堂々とした様子だ。絶望などアンジュさんの瞳にはない、あるのはなぜか希望に満ち溢れた瞳だった。何それ?ドMなの?奴隷になるのが嬉しいの?


そんな下らないことを考えていると、盗賊の一人のローブの男がアンジュさんに奴隷契約の魔法を発動する。それと同時に俺は《不意打ち》のスキルを発動しローブの男の首をはねる。


初めて人を殺したが、正直なんとも思わなかった。妹の為だもんなお兄ちゃん頑張っちゃうぞ☆



さて、俺の妹に手を出せばどうなるか思い知らせてやる。


相手はいきなりの出来事に対応出来ず、陣形を崩す。俺はその隙をを見逃さず盗賊の首に向かって短刀を横薙に振る。それを見て怒り狂った相手が俺を真っ二つにしようと大剣を叩きつけてくるが、遅い。俺はその大剣を易々と避けそいつの首を跳ねた。そこでやっと相手は体勢を整え直し俺に向かって構えた。


今の不意打ちで2対1に持ってこれたのは嬉しい。てか怖ええ。大剣怖ええ。ギリギリだったし?ちょっとかすったし?


まぁいいや。人質もいないし、後はあの二人を倒せば万事解決だ。ん?どうやら《二刀流》のスキルレベルが3に上がったようだ。あと俺自身の職業レベルは7ほど上がったそうです。人を殺しても経験値は入るんだな。


さてと、俺は相手に向き直る。相手は細身のナイフ使いが一人。それとは対照的にゴツゴツとした筋肉をもつ斧使いが一人。こいつらがどれだけの命を自分達の私腹を肥やすためだけに潰してきたのかと思うと自然と怒りが湧いてくる。妹に触れた時点でもう切れてるんだけどね。


すると細身のナイフ使いが狂ったように叫び出す。人の命をなんの理由もなく使い潰す時点で狂ってるなこいつは。


「ククク、ハッハッハ!そこの女一人、奴隷に出来たら折角帰ってやろうと思ったのに、お前が抵抗なんてしちゃうから全員奴隷として売らなきゃ駄目になっちゃったじゃねえか!」


男は仲間が殺られているのにも関わらず心底嬉しそうに、叫んだ。こいつは狂っている。男の思考はもう俺達が奴隷になって売り飛ばすまで行っている様だった。それは取らぬ狸の何とやらというやつだ。


俺は《潜伏》を使い相手の視界から一瞬消える。


斧使いの首をはねその場から離脱する。

細い方はやれなかった。近づいてやっと分かった。あいつ、隙がない。多分、このまま突っ込むと殺られる。策を練らなければ。と思うが手札は全て使い切り、相手は盗賊とは言えかなりの手練ときた。《潜伏》で相手と自分のスピードを活かし、斧使いの方は殺れたがあいつの目は確実に俺を捉らえていた。やばい、突破口が見えない。どう攻めてもこちらが殺られるビジョンしか見えない。


「わーたよ。こーさんだ、降参。だからそう睨むなって」


「なんでだ?なんで降参する。お前なら確実に俺を殺し、この孤児院の子供たちを確実に奴隷に出来たはずだ」


分からない、こいつが何故降参したのか。自分の仲間が死んでなお笑っているやつの言葉など信じられない。何かこいつは策を弄しているのか?と疑ってしまう。



自然と剣を握る手に力が籠る。いや違う、こいつはある。正面から俺を叩き潰すだけの力が技が。何かある。こいつがここで撤退しざるを得ない何かがあったはずた。それは俺では無い誰か。もしくは何か。



それは何かと俺は周りを見る。しかしいるのは俺の後ろにアイナ一人だけ。その他には俺が殺した首のない死体のみである。


まさか妹が?確かにこちらの世界に来ているのなら何らかの力を手に入れている筈だ。アイナの方をもう一度見る。俺は疑惑と混乱の中、言葉を放った。


「お前が…お前なのか?」


我ながら何を言っているかわからない。


そう言うとアイナの全身から淡い桃色の光が溢れ出す。髪も、瞳も全て桃色になっていた。


「それでね盗賊さん、私は今から力を使うの。食らいたく無かったら、そこの死体を一分以内に片付けて帰ってね?」


ニッコリと微笑むその顔は何処かあざとくそれでいても可愛い。略して俺の妹、あざと可愛い!


「チッ、クソ」


細身の男はボヤきながら四人の死体を乗ってきただろう馬車に乗せ帰って行った。


「なぁアイナ。お前の力ってなんだ?」


あの男見えなくなった所でアイナを横目に見ながら聞く。正直あの焦りようは尋常じゃ無かった。どのくらいかと言えば高校で授業中にスマホいじってて、気付かぬうちに先生が背後からスマホを除いてるくらい焦ってた。あれマジで焦るんだよなぁ。肩ポンポンされて横見ると先生が笑顔(ただし目は笑ってない)でたってるんだもんなぁ。あの笑顔はまじトラウマ。


「んーとねー、アイナの能力はあらゆるものを《否定する》能力だよ。因みに攻略法はあるけどお兄ちゃんには教えませーん」


「おい、なんでだよ。これからいっしょに旅に出るんだからお互いの能力を知っといた方がカバーし合えるだろ?」


アイナが驚いた顔でへ?と声を漏らす。


「私、お兄ちゃんと旅に出るの?」


「俺はそのつもりだか、アイナは違うのか?」


アイナは息をはぁと吐き出した。


「お兄ちゃんはしょうがないやつだな!仕方がないから私アイナが旅について行ってやろう」


えっへんと越しに手を当ててまだない胸を張る妹可愛い。僕この子お嫁に貰っていいですか?


「ああ…、はいはいアイナさん頼りにしてますよ。」


そう言うと、アイナは頬をむーっと膨らませて


「お兄ちゃんなんか冷たい!?」


そう叫ぶ妹を見ると何処か家に帰ってきたかの様に懐かしかった。


















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