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異世界転移で妹ハーレムを!  作者: 舞凛
第1章異世界に来て
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第4話 孤児院での依頼です

まだ日の高いお昼前、陽だまり荘のすぐ隣の冒険者ギルドに俺はやってきていた。ギルドの扉に手を掛け扉を開く。ギルドの中は相変わらず喧騒に包まれていた。ギルドの受付まで行こうとするが、同じくギルドのクエストを受けに来た者が多いのか中々前に進めない。


そんな時、受付けの方から怒号が聞こえた。

自然と目線がそちらを向く。そこにはスキンヘッドでボディビルダー顔負けの筋肉を持つ男と、受付けの、あっ、俺の冒険者登録してくれたお姉さんがいた。何やら揉めているようだ。


「おい!この魔石の大きさで銀貨3枚とはどういう事だ!」


お姉さんが困ったようにため息をつく。


「何度も言ったように、この魔石の大きさはそれなりの物ですが肝心の純度が低いのです。その為この様な価格になってしまいます」


お姉さんの少し呆れた態度がスキンヘッドの気に触れたのかまたしてもスキンヘッドは怒鳴る。


「ふざけんなよ!俺が迷宮のフロアボスから取ってきた魔石だぞ!純度が低いわけがねぇ!」


「でしたら、お売りいただかなくても結構です。その程度の純度の高い魔石ならギルドにはまだ沢山ありますので」


呆れきった声だった。よく見るとお姉さんの額には青筋が浮かんでいる。あ、切れてる。


「上等だコラ!表出ろや!相手してやるよ!」


「私でいいならお相手致しますが……」


受付のお姉さんはスキンヘッドの顔を見据える。


「本当にいいんですね?」


ニッコリと微笑みながらそう言った。その瞳はスキンヘッドの瞳を真っ直ぐ見据えており、勝負をするかどうかの審議を問うているというより、死ぬ準備は出来たか?と死刑囚に問いかける監守ののようだ。その瞳に感情など一切ない。


先程まで強気だったスキンヘッドの表情は恐怖の色を浮かべている。しかし自分からふっかけた相手なのもあり、その相手が女という事で中々自分からこの決闘を取り止めに出来なくなっていた。


自業自得だ。素人の俺から見ても分かる。確実にあのお姉さんは強い。恐らくこの場にいる誰よりも。相手の実力も読み切れないまま喧嘩を売った、お前が悪い。あのお姉さんにちょっかいかけるのはやめておこ。


「あ、当たり前だ!早く決闘を場に行くぞ!」


そう言葉を放ったスキンヘッドの声は上擦っていて、恐怖の色も伺い知れた。顔も引き攣っておりこの勝負の結果は火を見るよりあきらかだ。


「そうですか、では奥の決闘場でお待ちしておりますので、準備を整え次第来てもらって結構です。では後ほど」


また受付のお姉さんはいつものしかしどこか獰猛さをふくんだ笑みを浮かべると、決闘場と続くとおもわれる扉の奥の通路に消えていった。


一気に静かになっり同情が溢れかえった空間、俺達の視線の先には全身から汗を吹き出し小刻みに震えている、スキンヘッドの男だけが残った。





ーーーー☆★



あの後スキンヘッドの男は重い足で決闘場に向かった。


どう考えても、男の方が悪いので、同情はしない。さらにいえば決闘場で何が起こるのかも興味が無い。それは結果が目に見えているからなのか、単にその決闘自体に興味が無いのかは分からない。ただ言えるのはあの男がこのギルドを二度と使用しなくなる事だろう。自分喧嘩を売って剰え返り討ちになったのだ。プライドの高そうな男からしたら利用しなくなるには十分な理由であろう。



それはそうと俺は依頼を受けに来たのだ。俺が受ける依頼内容はランクGの依頼、孤児院の清掃、子供たちの遊び相手というものだった。


一文無しで1ランク上の依頼をうけて失敗し罰金なんて発生したもんならもう借金持ちだ。これだけは避けたい。しっかりリスクを考えて行動せねば。俺はハイリスクハイリターンなんて賭け絶対しない。俺はローリスクローリターンでコツコツ行くタイプだ。


受付の行列を待つこと数分、俺の順番が回ってきた。


「孤児院の清掃依頼を受けたいんですけれども」


「はい、Gランクの依頼ですね。依頼です期間は1日となりますので、明日の昼頃には報酬を受け取りに来てください」


受付の説明が終わると俺はさっさとギルドを出る。



ギルドは人でごったがえしになっていた為、この暖かい季節であの空間は暑かった。頬を撫でるそよ風が心地よい。確か孤児院は西の門の方向にあったはずだ。西の門の方向と言っても、門の向こうに孤児院はあるのだがな。街は大きな塀に囲まれており魔獣の襲撃に備えているそうだ。それなのに街の外にあっては魔獣に襲われるかもしれない。未来の俺の妹候補をもっと大切に扱え!と思いながら俺は西門に向かって歩いていく。



西門を潜り町外れに孤児院が見えてきた。

すると孤児院から20歳程の若い女の人がこちらに向かって走って来た。綺麗な黒髪をしており、容姿は非常に整っているてタレ目で目元のほくろがチャームポイントだ。呼吸を整えて柔らかな笑で問うてきた。思わずその綺麗な唇に視線が行ってしまう。


「依頼を受けてくださる、冒険者様ですね?」


「はい、アキラと言います。貴女がここの孤児院の?」


「ええ、わたしがあの孤児院で働いている、ナラク・アンジュと申します、今日はどうぞよろしくお願いします」


アンジュさんが頭を下げる。アンジュさんの身なりはこの孤児院が決して裕福でないことをあらわしていた。そこら中が解れ、破れて縫い直してあるあるところまである。


「今日は1日お世話になります」


そんなアンジュさんを少しでも助けたいと思った。


「ええ、玄関と子供のあそぶフロアの掃除をお願いします。残りの時間は夕方まで子供と遊んで上げてください」


ツラツラとアンジュさんは俺の予定を述べる。それだけいうと「私は仕事があるので」っと孤児院の中に引っ込んでしまった。


まぁ良い、掃除をするか。

正直この依頼は楽で良いなと思った。Gランクの依頼なのだから楽なのは当たり前かもしれないのだが、これと同じ報酬金額で迷子になったいぬ、猫の探索などがあった。それよか比べれば幾分かコチラのほうが楽に終われそうだ。掃除は頭を使わなくても良いから楽だ。ただひたすらゴミを集め、捨てるの二つの行程を無限に行き来するだけの楽なお仕事だ。


子供の相手は俺の妹に相応しい可愛い女の子は居ないかと探していたらあっという間だろう。俺の計画は完璧だ。



フフフ、と自らの計画の完成度の高さに薄ら笑いを浮かべている。脳内でさり気なく妹になりうる人材を探すシュミレーションをしているうちに掃除をが終わっていた。ほぼ無意識に掃除をしていたのだ。それも埃ひとつもなく完璧な仕上がりだった。やだ、俺ってば意外と主婦力高い。誰か俺を養ってください。


「アンジュさーん。掃除終わったのでチェックお願いします」


「はーい、少し待っていてねー」


ただ待っているのも暇なので子供たちを観察することにする。グヘヘ、俺をお兄ちゃんと呼んでくれそうな子はいないかな?確か年長者で14歳だったはずだ。一番小さな子で〇歳。全く赤ちゃんを捨てるなんて有り得ないことをする親もいるもんだ。子供を捨てるのもさしてやってることは変わらないけどね。




さてさて、可愛い子はいないかなー?俺は子供たちを見回す。あのメガネっ子いい!ん?あれ?え?


「どうしたんですか?アキラさん?」


首を横に動かしてみると、そこにはいつ来たのかは知らないがアンジュさんがいた。おお、びっくりした。俺の気配を悟らせぬとはアンジュさん中々やりおる。


「いえなんでもありません。玄関、フロアどうでした?至らぬところがあればし全てやり直しますけど」


掃除の出来には自身があったのですべてやり直すと大きく出る。


「いえいえ、非常にきれいに出来ていて文句の付けようがありません。是非とも掃除の仕方を教えてもらいたいくらいです!」


掃除の出来は結果大絶賛だった。良かった、大批判じゃなくて。いるんだよねー、小石ひとつ残ってたらそれだけの指摘に10分くらい掛ける先生。なに?俺なにかした?なんで先生のストレスをぶつけられなきゃならないんですかー。


「アキラさんでは夕ご飯が出来るまで子供たちの相手をしていてくださいね。お願いします」


アンジュさんはまた急ぎ足で奥の部屋に引っ込んでいった。


「さて、可愛い妹たちの相手でもしますか」



「やめてよ!やめて!お願いだから離してよ!」


オレまだ何もしてないっ!?



耳を澄ませると孤児院のグラウンドからそんな声が聞こえてきた。孤児院の窓から外を見ると一人の少女が盗賊と思わしき人物に捕まっている。そして俺はその少女をよく知っていた。さっき見回した時に見つけた少女。顔が似ているだけと思っていたが声を聞いて確信に変わった。彼女の名は鈴木 愛奈。俺の血の繋がっている妹だ。










名前 鈴木 晃

職業《暗殺者(アサシン)

Lv.1


HP56/56

MP95/95


物理攻128(+6000)

耐久力65

魔法攻32(+6000)

魔法抵42

敏捷性356(+500)

幸運1200


スキル

《暗視》Lv.MAX《潜伏》Lv.MAX《不意打ち》Lv.MAX《二刀流》Lv.1

称号

《異世界人》

武器《黒薔薇の短剣》

スキル 未解放

効果 持ち主の物理攻撃、魔法攻撃をプラス3000する。レベルが1上がるごとにプラス500

《白薔薇の短剣》

スキル未解放

効果 持ち主の物理攻撃、魔法攻撃をプラス3000する。レベルが1上がるごとにプラス500

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