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禁止9

「戦い方教えて! まだ力の使い方に慣れてないんだ!」

「心に、力の形を描くのです!」

「なるほど……」

 俺は、壁になっているパワーに指向性を持たせるため、一心に念じ始めた。

 一心に念じるとか禁止ワードすぎて口には出せないが!

「こうか!!」

 パワーを刃の形にして飛ばす!

「なっ!?」

 慌ててそれをかわすポポフフーン。

「危ないところだったが、当たらなかったな」

 だが、かわされるのは予定通りだった。

 さっきふと思ったのだ。

 この世界にはアレはあるんだろうか。

 ないとすれば、スキをつける、と。

「さぁ、死ね!!」

 指をバーナーのように収束させ、ポポフフーンが腕を振り上げた。

 だが――

「がはっ!!」

 刃はブーメランとなり、ポポフフーンの胸を貫いていた。

「なん、だ……これは……」

「ブーメランだ」

 ハンバーグがセーフならブーメランもセーフだろう。

「そんなもの……知らない……ぐふっ」

 ポポフフーンはかき消えて行った。

 それに従い、町に広がっていた炎も消えていく。

 燃えてしまったところは戻らないが、延焼しないのは、魔法の炎だからだろう。

 熱そのものまでなかったことになっていた。

「お見事です。私が手助けするまでもありませんでしたね」

 手助けはして欲しかったが。

「いきなり敵の将軍を倒せたのは大きいですね。まだ、地、水、風の将軍が残っていますが」

「ああ、四――」

 いや、四天王は仏教用語だわ!!

 あっぶねー!!

「し?」

「い、いや、召喚術って、先頭には使えるのかなって」

「ええ、もちろん。流石に戦闘中に高度なものは出来ませんから、火や水のエレメントを呼び出して戦ってもらうのです」

 言うや、シャケテラスは何かを唱え、小さな火の鳥を自分の周りに飛ばした。

 それはさておき、わざわざカタカナ語で言ってるところは怪しい。

 精霊は……精霊流しとかあったな。

 もしかしたらそれでエレメントって言ってるのかもしれない。

「どうされましたか?」



「不思議だなって」

 or

「気合い入れないとなって」

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