1話 ???
小説って書くの大変
叫び声が聞こえる
金属音が鳴り響く
神に祈る声が聞こえる
彼は戦場で
「偽善と成る」
とある森の中
「速く走れ!」
「殺せ!!」
「1人も通すな!!」
「子供を逃がせ!!」
いつも通りの戦場
生きるか死ぬかの世界
そんな世界で彼は敵を助けている
「こっちです。」
エルフの村人達を事前に調べておいた脱出路へ案内する。
東側の国の連合軍が西側の森に住むエルフの里に兵を送っていた、しかも悟られず慎重に行動していたため西側の対応が遅れエルフの里が戦火に巻き込まれている。
「ここです。ここなら東側の兵士に気づかれずに逃げれるでしょう」
よし、脱出路に着いた。
これで彼らを助けられる。
「ありがとう…なんて礼を言えばいいか…」
「いえ、礼なんていりません。あなた達が無事なら何よりです」
「君はなぜ私達を助けた?私達は敵だろう?」
いつもの質問が飛んでくる。
でもこの状況だと答えている暇はない
「それより速く逃げてください少しでも時間を稼ぎます」
「待ってくれ!君の名前は…」
「それでは、幸運を」
これで少しでも助かる命があれば…
とりあえずここから離れないと。
「おい!こっち側にエルフの生き残りはいなかったか!」
同じ部隊の兵士が数メートル先から問いかけてきた。
彼らのために時間を少しでも稼がなきゃ
「こっち側にはいなかった!!向こうの丘の方に行ったみたいだ!」
「わかった!」
一体いつまで続くのだろうかこの戦争は
僕が徴兵され戦争に加わって2ヶ月全く戦況に変化は見られない
どうしたらこの戦争が終わるのか
2時間後
「よし!今日はここをキャンプ地とする!」
軍の上官はエルフの里がある森から少し離れた平原を拠点にすると決めたらしい。
キャンプ地が決まると兵士達はテントを立てやっと休息に入った。
「はぁ…」
ため息が出る
「どうしたんだお前、浮かない顔して」
仲の良いが兵士がこちらに歩いてきた
「いや、少し疲れただけだ」
「そうかよ、ほらこれでも食えって」
そうして渡されたのは拳程のパンと木の皿に入ったスープだった
「なんかスープの量減ってないか?」
「あぁ今年も不作だったらしい」
「今年もか…」
「去年は洪水、今年は水不足だと」
「皮肉な話だな」
ここ数年戦況に変化が全くなく膠着状態が続いていた
その理由は…
「魔法使いさえいなければなぁこの戦争も終わるのに」
そう魔法使いの存在である
魔法使いとは魔力を利用し超常現象を引き起こすもの達である。魔法使い達は1人いるだけで戦況を覆しこちらに大打撃を与えてくる。
「でもほんとに良かったよなぁ魔法使いは数が少なくて」
魔法は適正があるものにしか使えない、しかも適正があっても魔法を上手く行使できるとは限らない、さらに長年続く戦争で少なからず魔法使いを失った西側では貴重だった魔法使いがさらに貴重になってしまった。
「でも1人いるだけで厄介だ気をつけろよ」
「おうもちろんよ」
(魔法使いか…僕にも魔力があったら使えるのかな…)
そんなことを考えていると大きなテントから上官が出てきた
「お前ら!いつまで喋っている!消灯の時間だ!速く寝る支度をしろ!」
「チッ 上官殿は相変わらずなんもしねぇ癖に口だけはでけぇ」
仲のいい兵士が悪態を着く、
「おい、お前も速く寝ろよ、明日も働くんだから」
「あぁ、ありがとう。また明日」
深夜
「どうしたら戦争が終わるんだろうか」
彼は未だに絵空事について考えていた
「人々を助けたい」
彼の衝動はどこからやってくるのか
「できる限りの人々を助けたい」
彼は絵空事について考えながら眠りについた
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