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始まりにして最強のチートプレイヤー  作者: 石川 萩秋
チート最強
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想定内

「指揮官さんよ。まさかこれが想定できてなかったとは言わねえよなぁっ!?」

「貴様っ。私を誰だと思っている。そんな態度が許されると思ってるのか」

「あぁ、思ってるさ。今回に関してはあんたもお手上げなんだろ?」

「チッ……そうだ、お手上げだ。しかし、それをお前ができるとでも」

「出来るに決まってるだろ。やらせてくれるなら、とどめを刺すのはお前だ」

「分かった。頼む……」

不満そうに指揮官は俺に権利を譲った。さっき引っかかっていたのは、やはり予想が的中した。100体の敵と思ったのは、神統合軍の『大型要塞ラプラス』だったのだ。攻撃が防がれたのも奴のシールドのせいだ。だがしかし、今は俺が指揮官! 勝利は約束されたも同然。

「今回の作戦を言う。敵は50体。それと、神統合軍要塞ラプラスだ。今回はラッキーだぞ。もう少しで工作員が来る。そいつ等に空中トンネルを作ってもらう。そのあと俺と相棒でラプラスの破壊。元指揮官がトンネルに向かって、殲滅魔法を打ち込む」

*俺はバカじゃないぜ~。美味しいところは持ってくんだよねぇ。

と、そろそろミーシャが来るはずだが……お、あれは。

「快君~。おっ待たせ。只今戻りましたですぅ~。工作員たちにはすでに作業にかかってもらっているよ!」

そんなことを右目ウィンクで言ってくるミーシャ。俺にはこいつが必要なんだなと思う。そんなこと思っている間にも準備は整った。

「工作員、準備完了。退避します」

「防御部隊、直線上に展開終了。攻撃と同時に最大展開致します」

「了解。それじゃ行くぜ! 勝利のために! 攻撃開始5秒前……3・2・1、撃てええぇっ!」ピアノの戦慄のような声で詠唱を終えたミーシャが目を開く。

「『花鳥風月』ッ」

名前に相応しい、それぞれの色が混ざったような優しく美しい光が、ラプラスに向かって数秒間放たれた。

予定通りシールドを展開してくる。ミーシャの攻撃が切れる前に、俺も詠唱を終えた。俺のチート能力。目標を98パーセントの確実破壊する魔法。

「『ブルームブラム』っっっ」

俺はラプラスに向かって放つ。もちろんシールドを展開された。こっちの思うままにな‼

*やったぜ、俺。美味しい所頂きました!

「よし、今だミハエルさん。……頼んだぜ」

「フッ……、やっと貴様も名前で呼んでくれたな。見せてやるよ! 漢というやつを、な。──我らを侵略しようとする者よ、指揮官〈ミハエル〉の名にかけて……〝エクスドブレイク〟」

俺がまだシールドと格闘する中、轟音を立てながら、工作員の作ったトンネルを通る。

「「「ぐらぁぁぁぁ――」」」

トンネルから出た光が来たと同時に、モンスターたちは逃げることも出来るはずがなく、唸りをあげて蒸発した。そして、

「快君。頑張るんだよ~。ご褒美はね……何がいいかな?」

そんな声をかけてきやがった。あぁ……一瞬攻撃がゆるんじゃったじゃねえかよ。俺はまだ攻撃続行中だぞ。ま、そんなんで攻撃やめないけどな……。他にもプレイヤー、指揮官から声をけられている。さらに俺は、火花を散らしながら格闘してるラプラスにとどめを刺す。

「補助能力、目標、攻撃力『プロモート』」

俺は、すでに限界を超え服もボロボロになっている。やってくれるじゃねえかよ……このゲームもよ──。その意識と共に、シールドを破ったような感覚とすさまじい光が出たように感じた。だが、それを確かめることもなく俺は意識を落とし、その場に倒れた……らしい。


暗闇の部屋の中に影が4つ。

「すみません。ラプラス及びモンスター全滅してしまいました」

「何だと! どうゆうことだ。損害は!」

1人が椅子に座り、1人がその人の世話をして、2人が膝をついている。

「そうか。仁義様にご報告する顔がないが……」

「それは大丈夫ではないかと」

「俺に反抗する気か!」

彼は何かを言っていた。

「そうなのか。それが誠だとすれば俺達も楽しくなってきたな。ワハハハハハ……」

そこには不吉な空間が生み出されていた。


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