どうしてだろう。(仮題)
・・・一体、なぜこんなことになってしまったのだろう。
俺は、暗く、何も見えない部屋の中、ぼんやりする頭でそんなことを考えていた。
事の発端は中学校の時のある出来事。
俺は自分で言うのもなんだが、昔からある程度モテる方だと思う。
中学校の時も、何度も告られて、友達からも「お前ばっかずりーよ。あーあ。誰か俺に告ってくれねーかなー。」と言われていた。
だか、普通、俺に告ってくる奴は女だった。だが、中学最後の日。俺に告ってきたのは「男」だった。
別に、ゲイを否定するわけではなかったが、俺はそっちに趣味のあるやつではなかったし、相手の男もあまり話したことのないやつだったから「悪い。俺、好きな人がいるから付き合えない。」といつもの振り方をした。だが、好きな奴などいない。これは、俺が誰かを振るときのセリフだった。
普通の女は泣きそうな顔で「そっか。」と言って走り去っていくが、その男は違った。まぁ、女でもないし、泣きそうな顔をされても困るが。。。
だが、男だということを抜いてもそいつは何か変だった。
何を言われたかわからないというような顔で「何言ってんの?君は俺のこと好きなんでしょ?なんで振る必要があるの?」とさも、俺がそいつを好きだと言っただろ。というような声で言った。
俺は、この勘違い野郎は何を言ってやがると思い、少し、苛立った声で「そっちが何言っての?俺はお前のこと好きじゃないし、お前と話したことほぼないと思うんだけど、勘違いしないでくれる?」と言った。そして、「じゃ、俺はこれで。」と言って、その場を去った。そいつがぼそりと「逃がさないよ。ずっと待ってたんだから。」と口に薄ら笑いを浮かべながら言ったのは、俺の耳には届かなかった。。。
そんなことを覚えていたのは初めて男から告白されたからだろう。とぼんやり考えていた。
あー。なんか、苦手な感じの作品を書こうとしている緋露。です。
ピンチだなー。