降格聖女は獣人将軍を癒し、モフモフに癒される
セルタエ王国では、戦いに赴く者は守護神アルマスの加護に与るものとされている。
その加護を世に広く分け与えることは、アルマスに仕える修道者の使命のひとつだった。
また、軍隊において兵を率いる者は、修道者の伴侶、“聖配《せいはい》”となるべしと法で定められている。
聖配が修道者と交わって初めて、配下の兵士もアルマスの加護を得られると信じられていた。
修道者のモリアンは第二王子フレデリクを聖配とし、“王家の聖女”としてアルマスとフレデリクに誠実かつ勤勉に仕えてきた。しかし、ある日突然にアルマスの神託が下ったと言われて“王家の聖女”の座から降ろされてしまう。
モリアンは自分にどんな落ち度があったのか判らず悩んでいたが、一年後、狼の獣人であるマティス将軍を聖配に迎えることとなる。
その勇猛な戦いは狂戦士の如しと名を轟かせていたマティスだが、ひとたび戦場を離れれば、優雅で紳士的な心優しい人物だった。
モリアンとマティスは少しずつ打ち解け、互いを尊敬し慈しみ合う関係を築いていく。
その交わりはいつも甘く、モリアンとマティスは心身を満たし合う幸せな日々を送っていた。
しかし、そんな二人を妬み、陥れようとする者によって陰謀がめぐらされ、やがてモリアンがかつて“王家の聖女”から降ろされるに至った真相も見え隠れするようになる…
その加護を世に広く分け与えることは、アルマスに仕える修道者の使命のひとつだった。
また、軍隊において兵を率いる者は、修道者の伴侶、“聖配《せいはい》”となるべしと法で定められている。
聖配が修道者と交わって初めて、配下の兵士もアルマスの加護を得られると信じられていた。
修道者のモリアンは第二王子フレデリクを聖配とし、“王家の聖女”としてアルマスとフレデリクに誠実かつ勤勉に仕えてきた。しかし、ある日突然にアルマスの神託が下ったと言われて“王家の聖女”の座から降ろされてしまう。
モリアンは自分にどんな落ち度があったのか判らず悩んでいたが、一年後、狼の獣人であるマティス将軍を聖配に迎えることとなる。
その勇猛な戦いは狂戦士の如しと名を轟かせていたマティスだが、ひとたび戦場を離れれば、優雅で紳士的な心優しい人物だった。
モリアンとマティスは少しずつ打ち解け、互いを尊敬し慈しみ合う関係を築いていく。
その交わりはいつも甘く、モリアンとマティスは心身を満たし合う幸せな日々を送っていた。
しかし、そんな二人を妬み、陥れようとする者によって陰謀がめぐらされ、やがてモリアンがかつて“王家の聖女”から降ろされるに至った真相も見え隠れするようになる…