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父親へ紹介

俺の中で何か決断のような心に芯が定まったようなそう言った感覚になったのは、俺が父さんから電話がきた朝の事だった。

俺と父さんは一日1回は電話で話すようにしていて、母さんとは今別居状態だがアメリカの夫婦は別居していても以前より上手くいっていたりするものだった。

そんなある日いつものように父さんから電話がきた。


「元気か?ジェイソン。変わったことはあるか?」


「元気だよ。父さんは?そういえば俺、彼女ができたんだ。」


「そうか。それは良かった。どんな子だい?」


「日本人なんだ。彼女は英語もできるし頭が良くて、とにかく素晴らしい子なんだよ!」


「そうか。お前がそんな子と出会えて嬉しいよ。」


ここまでは普通の会話。

しかし何を思ったのか俺の口からぽろりと出てしまったのは


「俺、彼女と結婚を考えてるんだ。」


だ。

案の定、父さんは慌てている様子で聞いてきた。


「どれくらい付き合ってるんだ?」


「まだ1ヶ月かな。」


「1ヶ月!?何を焦ってるんだ!?」


「焦ってないよ。俺は彼女を本気で愛してるんだ。」


このバカ息子が、と思われたに違いない。俺だって父さんにこんな話をしようとした訳じゃなかったのに俺の勝手な口はぺらぺらと話し始めてしまったのだ。

実は俺は4年程前に婚約者がいた。その子は子供もいて俺は仮にも父親になったこともある。しかし婚約後2年程経っても結婚をせず、ただ婚約破棄となったのだ。

この事を父さんも知っているから余計に『焦るな』と言ったのはうなずける。

ただこんなに早く恋に落ちたこともないし、ましてや結婚なんて一度失敗しているのにしたいとさえ思うはずもなかった。

とりあえず父さんに愛子のことを簡単に話し、その時は電話を切った。


その日の夜、いつものように愛子と俺は外で今日俺が父さんに話したことを伝えた。

すると愛子は飛びあがるように驚いた。


「え?!え!?ちょっと待って!あなたのお父さんに私のことを話したの!?」


「うん。ダメだった・・・?」


もしかして嫌だったのだろうか、もしかして遊びだったのか。なんてことを考え始めた時、目の前の愛子が俺に飛びついて抱きしめてきた。


「本当なのね!嬉しい!!」


愛子は人ごみ溢れるCLUBの前で人眼を気にせず俺に抱きつき涙声に言った。

回りから見たらただの馬鹿ップルで、しかしここはアメリカ。俺はアメリカ人。そんなことも気にせずキスをすると周りから


「部屋取れよ!」


とヤジが飛ばされ、俺は


「ここは俺の部屋だから勝手に入るな!」


と返した。

愛子は笑い、俺も笑い、俺の中で確実に愛子と進んでいこうと確信していた。









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