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おやすみ。愛しき人よ。

「あなたの寝顔、いつまでも見ていたい。」


歪んだ恋愛観を持った少女莉子に拾われた、元不登校で孤児の俺。


俺は莉子がいないと飯も食べれず、文字通り生きていけない。


でも・・・邪魔ばっかすんなよ・・・


俺は莉子に生かされているけど、人形じゃねぇんだ。


「待って。」


莉子が俺の腕を掴む。


「なんだよ莉子。俺が学校に行くのがそんな変な話かよ?」


そりゃ少し、2年ほど不登校だったわけだし、変な話ではあるけど。


「行けって言ったのは莉子だろ?」


莉子は気まずそうに眉を曲げる。


「そうなんだけどね、応援してるんだけどね。なんか今・・・どうしてもキスしたいなぁ、なんて。」


とにかく、久しぶりの登校に遅刻なんかしたらまたイジメられる原因になるだけだ。

遅れるわけにはいかない。


「とりあえず行ってくるよ。ダメな俺をずっと応援してくれてありがとう。」


すぐ帰るね。と言って俺は家を飛び出した。


2年ぶりの学校だ。ワクワクもするけど当然不安も大きい。


と、いうか・・・多分弁当も体操服も受け取ってないや。


不安で頭いっぱいで忘れ物沢山してるじゃん。俺。


「ばかだなぁ・・・」


そうして俺は学校に着いた。


久しぶりの学校は何もかも分からないことだらけだった。


授業もそうだし、クラス替えがあったせいで同級生も初対面が多い。


意外と莉子の言う通り、イジメとかは起きていないみたいだった。


結局、その日の学校が終わってみた感想としては、呆気ない、に近かった。


後は新しいクラスには友達になれそうな奴もいた。


学校の事を莉子に早く話したくて、少し早歩きで帰った。


「ただいまー!」


・・・


「莉子ー?」


いつもなら聞こえる返事がない。


書き置きもない。靴はあるし、お気に入りの服もある。


「ラインも来ていないしな・・・」


・・・。


ふと、急に、ゾワっとした。


頭の中で広がる嫌な想像が満ちる。


過去によく感じた、頭の中に虫が這うような不安感。


額と瞼の間が熱くなり、モゾモゾと痒くなる。


俺は家を飛び出した。


「サンダルとかでスーパーに行ったんだ。そうだ。そうに違いない。それかもしくはお母さんとかが急に迎えに来て、俺みたいなのと一緒に住んでいる事を怒って連れて帰ったとか。」


自分でも何言っているか分からないような独り言が、段々と大きくなっていく。


小石が刺さってようやく、自分が靴を履いていない事に気付く。


ただ、それもどうでもいい。


俺はもう莉子が居ないと生きていけない。


そうして俺は走り出した。


         ーー次回、最終話

            おやすみ愛しき人よ


くぅ〜疲れましたw


結構私って莉子みたいなところがあって、知らず知らずのうちに相手を困らせていると言うか、長い目で見たら不幸にさせているところが結構あるんです。


だから客観的に見たら酷い女だな〜と思いながら描いてましたw


でも、そんな莉子もやっぱ基本ベースが可愛いんですよねとても。


台詞も所作も可愛くて、そんな子とダラダラ生きていられるなんてんて、こんな生活でも良いのかな?でも、冷静になると一緒にいない方が・・・っていう葛藤!


ただ、莉子も主人公もエゴな考え方が、時間が経つにつれて薄れていって歩み寄って。


で、気付いたらずっと隣にいて、居るのが当たり前になってって。


こんな恋愛、してみたいな〜w


とりあえず、私の恋愛観をびっしり詰め込んだ「おやすみ。愛しき人よ。」は次週でラストになります!


応援有難うございました!


(個人的には○○と××のカップリングとかも描きたかったので、需要があれば引き続きTwitterとかで番外編として描いていきたいと思ってます)


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