1/3
双子の日常。
«いつか2人であの党のてっぺんに登るんだ!»
君と交した小さな頃にした約束。
『…やっと叶うね。』
「そーだなw」
これは龍神族のとある双子が王になるまでの物語。
『リサ〜?どこに行っちゃったんだろ…。』
目に涙を浮かべているのはオルドーラ王国の現第1王子であるリナ・オルドーラ(8歳)である。
「リナ?ここにいるから泣かないでよ?」
リナの後ろにあった、積み重なった荷物からそう声を掛けるのは双子の姉、現第1王女のリサ・オルドーラだ。
『リサぁ〜!!!!』
リナはリサを見つけるとすぐに抱き着いてしまう癖がどうしても抜けないようだ。
「リナ、そういう事は僕以外にしちゃあ駄目だからな?」
『?わかった!!!!』
あの半泣き顔から一瞬にして笑顔になったリナにリサも笑いかける。
「じゃあ父上たちのところに行くかぁ。」
『うん!』
これはそんな双子の日常の一端である。