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古代帝国の闘姫達Mild  作者: cvhiryuu
第一部
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リヴィウス・バルキスその1~皇帝陛下の半休前夜~

 前回と同時刻、試合のゴングの瞬間のリヴィウス皇帝の脳内描写。

 <屠竜妃>アストレアとの熱い夜の後なので、少々お眠状態です!

挿絵(By みてみん)

 ・・・今日は久し振りに寝坊した。

 とは言え、実睡眠時間は普段以下かもしれない。

 理由は簡単、久々の半休前の夜と言う事でレアことアストレアが猛烈に強請ってきたからだ。

 正直に言えば、レアは最高の女性と思う。

 顔も身体も僕好み出し、頭も良い。

 僕本来の身分、バルキス一門分家アラゴニア家の奥方としてなら皆に祝福されて最高の結婚が出来ただろう。

 弱小貴族家門分家の属州総督クラスのまあまあ裕福な下級貴族で、それ程出世に拘泥していない、となると、うちの母のような下級貴族仲間の娘かレアのような優秀な高級奴隷娘が奥方の典型例だ。

 無論、下級貴族の定番コースである軍隊生活中に赴任地の平民と意気投合して恋愛結婚、と言う例も無い訳では無いが、貴族社会の基本ルールや一通りの教養を身に着けていて家計や家内奴隷の監督も出来る保証が付いている、となると下級貴族や高級奴隷娘が親類縁者にも歓迎されがちだ。

 だが、内戦勃発の末、単に身を護る為に挙兵しただけの父上が何と皇帝に即位。

 父上は下級貴族出身の地方総督時代の感覚で息子、即ち僕の嫁としてレアを買ってきたのだが、亡き妻、即ち僕の母方の祖父母や叔父叔母の大賛同は得たものの、与党を含む貴族連中の一斉反対で見事に頓挫。

 ま、父上の後ろ盾だった前王朝のドルディウス帝が閨閥争いに起因するクーデターで殺されたので、彼等の言い分にも一理ある。

 父上としては王朝交代戦争の最終決戦で自身を庇って死んだレアの父への報恩も兼ねて、彼の娘の中でも飛び抜けて優秀なレアを僕の嫁に宛がったと遺言で明かされたが、そんな事は他の貴族や高官達には知った事ではないだろう。

 困った事に、皇妃との行為なら一応準公務扱いされるが、内妻や側室との営みはプライベートの時間で行わなければならない。

 レアの身体能力はライオンや虎以上だ。

 冗談抜きで、僕とリヴィアが飼っている虎、突進時のパワーは強健な成人男性の十数倍、と互角以上の力比べが出来るし、その剛力を受け止める筋骨の強度も凄まじい。

 序に言うと、性欲も発情中の虎に匹敵する。

 しかも、レアのお気に入りのプレイは<女闘士の惨殺>。

 闘技場で屈強な男性闘士に甚振り抜かれる女格闘士になり切って技を受けながら男の精も受け切ると言う、ハードなプレイだ。

 初デートが帝都大闘技場だった、と言う事でレアにとって思い出のプレイらしい。

 常識的に考えれば、自分の妻妾に暴力を振るう男は最低だ。

 だが、僕とレアでは持久力だけは近い点を取れるが、パワーやスピード、武術は桁違いにレアの方が上。

 僕も別に弱い訳では無い。

 剣や槍の腕は標準的な正規軍将校相手なら複数人相手でも先ず優位に立てるし、激戦の最前線で丸1日ぐらいは不眠不休で戦い続けたこともあるし、自分の倍程度の体重の相手なら素手でぶん投げられる自信は十分にある。

 しかし、レアはパワーだけでも強健な成人男性の十数倍、自分の3倍近い大男を抱えて自分の身長の倍近い高さまで飛び上がれるし、素手で完全武装をした歩兵どころか並の剣や槍なら平然と跳ね返せる下級聖獣まで意図も容易く切り裂いてしまう。

挿絵(By みてみん)

 槍を握れば生産品で最高品質の防御材である25㎜の高張力鋼鈑を容易く打ち抜ける突きを、針穴を狙える精度で秒間に25回も放てるのだから、竜族や中級聖獣相手でも致命傷を負わせられる。

 はっきり言って、僕程度の力で石畳に叩き付けたところで掠り傷レベルがやっとだ。

 寧ろ、快感を増幅させる適度な刺激としか感じていない。

 それだけの身体能力を持つ上に、僕とは身体の相性が無茶苦茶に良い。

 レアは高級奴隷養成所で100人以上の男を相手に女の技を叩き込まれているし、父上が僕に側近奴隷女を宛がう際には必ず肉体関係を結ばせたので、レアも僕も共に他の異性の身体を知らない訳では無いのだが、両者共にお互いの肉体を<別格>と太鼓判を押している。

 大闘技場の試合はほぼ娯楽と化しているとは言え、一応今日は皇帝主催の神事。

 居眠りする訳にもいかない。

 ・・・マルクスの一件で普段は皇城詰めになっている側近達や人質達を離宮や外叔父達与党有力貴族の元に避難させているので、更に仕事が過密化している。

 人質、と言っても「逆らったらお前の子供や弟妹を殺す」と言う使い方を主に想定している訳では無い。

 寧ろ、傘下諸国や諸部族の次世代エリートを西方帝国のシンパに育て上げると同時に、出身勢力の内情を知る為の情報源にするのが主な目的なのだから、死なれたりしたら大損失だ。

 ま、マルクスを狙っている殺し屋を始末して、彼の脳に召喚された異世界の青年が日常生活で怪しまれない程度の行動をとれるようになったら、側近も人質も皇城に戻せるし業務も今よりは効率化される。

 取り敢えず今は、のんびり格闘試合の観戦でもしようか。



 史実でも奴隷上がりの愛人を寵愛したローマ皇帝は超有名どころで2人(ネロ、ハドリアヌス)居ますが…どちらも元老院との仲が良くないんですよね(汗)。

 リヴィウス皇帝も父親が成り上がり者なので、元老院の多数が野党と言う結構辛い状況です!

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