5/7
動揺
『お前の顔を見るのは1000年振りか?』
形はないソレは私に話しかけてきた
1000年振りかはわからないが、長いことは事実だった
「ほお、会話が成り立つのか。成長したな」
私は久しぶりの会話に身体中の血が熱くなる
『我を誰だと思っておるか』
「私達が封じた哀れな闇だろ?封印されながらも成長するとは誉めてやろう」
私が笑いながら答えると、ユラリとソレは動いた
まるで私の笑いを返すかのような動きに苛立ちを覚える
『我に何を期待していた?』
「何?」
私の眉がピクリと動く
『はっはっは、我が貴様の話相手にでもなると思ったか!』
ソレは私の心を抉るように声を上げた
その声で私は冷静さを取り戻す
こいつを出してはならぬ
こいつと話してはならぬ
と……
『今のお前は恐るるに足らず!お前の中にも闇がいる』
コレに顔はない
顔はないがまるでそこに顔があるような、そこに実態があるかの様な圧がかかる
「黙れ!このゲスが!」
私は手を振り下ろしソレを消した
いや、消したというより粉々に粉砕したという方が正しいかもしれない
「私の中に……、闇などない!」
私は息を切らしながら、ソレがさっきまでいたところをしばらく睨み付けていた
あんた、本当に聖女か?と突っ込みたくなってきました
どうしよう…




