作者編:文章の書き方の基本
正直書こうかどうか悩んだんですが、なろうで一般的に使われている文の書き方を説明します。
ぶっちゃけた話、圧倒的に面白ければ文章は好きに書いていいと思います。
でも、圧倒的な面白さがない文章の場合は?
少しでも読者に嫌われない様になろうで一般的な文法に乗っといて書いた方がいいと思います。
ここに書くことは絶対では無いのであくまでも参考程度に読んでください。
〇行頭の書き方
必ず頭に全角のスペースを入れましょう。
ただしカギカッコ”「”のみ行頭の全角スペースは入れません。
個人的にはどうでもいいと思うんですが、なろうでは一般的に行頭にスペースを入れる事になっています。
多分これはレイアウト上、カギカッコ入りの文章を綺麗に見せる為でだと思います。
例文で見てみましょう
(例文は『全財産をガチャに注ぎ込んだ結果』から)
(行頭空白無し)
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――デュランダル入手作戦会議本部
「伝令! 18本確保! 18本確保! ヨミバシで18本確保!」
「12本確保! 12本確保しました! アマランで12本確保しました!」
「あ、配送は当日便で頼むな!」
「ラジャーであります。お兄ちゃん提督」
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会話文だけだと行頭に空白が無くてもそんなに違和感ありません。
でも、地の文が混ざるとどうなるでしょうか?
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――デュランダル入手作戦会議本部
「伝令! 18本確保! 18本確保! ヨミバシで18本確保!」
「12本確保! 12本確保しました! アマランで12本確保しました!」
俺は「うむ」と頷く。
そして妹に指示を出した。
「あ、配送は当日便で頼むな!」
「ラジャーであります。お兄ちゃん提督」
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なんか、地の文の2行が左に飛び出してる様に見えて違和感ありませんか?
そこでこの違和感を解消する為に、地の文の先頭に全角スペースを入れてみます。
ついでに一番最初の行の罫線の先頭にも全角スペースを入れてみます。
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――デュランダル入手作戦会議本部
「伝令! 18本確保! 18本確保! ヨミバシで18本確保!」
「12本確保! 12本確保しました! アマランで12本確保しました!」
俺は「うむ」と頷く。
そして妹に指示を出した。
「あ、配送は当日便で頼むな!」
「ラジャーであります。お兄ちゃん提督」
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地の文の違和感が治まっていませんか?
なろうでは”カギカッコ以外の文の先頭に全角スペースを入れる。”
これが一つ目のなろう文法です。
〇会話文の書き方
二つ目のなろう文法は会話文の最後には句点”。”を入れない。
これは個人的にはどうでもいいと思っている事です。
おまけに日本の国語教育的には明らかに間違えている書き方らしいです。
でも、なろうでは圧倒的に支持されている文法です。
どういうことかと言うと、例文で見てみましょう。
(例文は『にゃん娘と作る文明開化』から)
(句点あり)
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ゴロゴロしていると、一番年下のにゃん娘の夕焼けが僕の元にやって来た。
「王さまー! あそぼー!」
「どうした?」
「ご飯までひまにゃ。なんかしてあそぼう。」
「じゃあ、ゴロゴロごっこ。」
「そ、それはどんな遊びなのにゃ?」
「えーとね、草の上で横になってゴロゴロして寝る遊びだよ。」
「それちがうにゃ! 遊びじゃ無いにゃ! ただゴロゴロしてるだけにゃ!」
「ばれたか。」
頭をポリポリ掻いて誤魔化す僕。
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これが〆のカギカッコ前の句点が無くなるとどうなるでしょうか?
(句点無し)
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ゴロゴロしていると、一番年下のにゃん娘の夕焼けが僕の元にやって来た。
「王さまー! あそぼー!」
「どうした?」
「ご飯までひまにゃ。なんかしてあそぼう」
「じゃあ、ゴロゴロごっこ」
「そ、それはどんな遊びなのにゃ?」
「えーとね、草の上で横になってゴロゴロして寝る遊びだよ」
「それちがうにゃ! 遊びじゃ無いにゃ! ただゴロゴロしてるだけにゃ!」
「ばれたか」
頭をポリポリ掻いて誤魔化す僕。
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句点無しの方が少しスッキリした気持ちもしますが、正直どっちでもあんまり変わりません。
おまけに学校教育では間違いなく句点ありの「~。」の方を教育されたことでしょう。
でも、なろうと今現在売られているライトノベルを含む書籍は圧倒的に「~」で〆る方を使っています。
なんで、こんな事になったのか?
たぶん、戦犯は明治の文豪達です。
予想するに「カギカッコで閉じて有るんだから句点なんていらねーだろ。はぁ、めんどくさ!」と言って句点を付けるのを止めたんじゃないかと。
それから綿々と受け継がれる伝統。
それでカギカッコの中は句点が無い書籍だらけになったんじゃないかと予想。
あくまでも予想ですけどね。
ちなみに芥川龍之介はカギカッコの中に句点を入れる派、夏目漱石、太宰治は入れない派だったようです。
国語の文法的に誤っているなら誤っているで句点無しを改めるか、国語の方が誤っているならそちらの文法を直して今後はカギカッコの中に句点は入れない!とどちらかに統一してもらいたいものです。
まあ、それは置いといて。
なろうでは圧倒的多数が”カギカッコの中に句点は入れない派”なので、読者が慣れている”句点なし”に合わせておいた方がいいと思います。
なにもそんなしょーも無い事で我を張って悪目立ちする事も無いと思いますので。
〇三点リーダー
あんまり聞いた事が無い言葉だと思いますが、既に見た事が有ると思います。
”…………”の事です。
打ち込むには『さんてん』と入力して変換するか、句点『。』を三つ入力して変換すれば入力できます。
これは”三点リーダー”と言って、点が3個並んだものが1文字になっています。
一文字では”…”ですね。
よく句点”。”やドット”.”を並べて”。。。”や”...”として使ってる人がいますが、極力三点リーダーを使いましょう。
必ず三点リーダーを使わないといけない訳じゃないんですが、使うと少しだけプロっぽく見えます。
さらに言うと、この三点リーダーは偶数個まとめて使うと言う暗黙の了解が有ります。
× …
○ ……
× ………
○ …………
偶数個で使う理由は活版印刷の活字の三点リーダーが二個セットの”……”からの流れだそうです。
〇ダッシュ
これも聞いたことが無いかと思います。
”――――”
これです。
横に引かれた棒のことです。
名前は知らないけど、よく見かけますよね。
これは”だっしゅ”と打って変換すると入力が出来ます。
よくある間違いは
”ーーーー”長音記号
”----”全角マイナス
”────”罫線
です。
よく見ると微妙に違います。
とくに罫線とダッシュは見分けがつきません。
書いてしまうと、もう肉眼では見つけるのは無理かも。
肉眼では見つけられませんがブラウザやテキストエディッタの検索機能【ctrl】+【f】なら見つけられます。
書籍化の場合、横書きから縦書きにした時に誤変換が起こってヤバいらしいです。
まあ、なろうで公開する分には間違えていても問題ないと思います。
気を付けるのは、
計算式でマイナスの代わりに長音記号使ってないか? 4ー3=1
長音記号の代わりにマイナスを使ってないか? ロ-ラ・インガルス・ワイルダー
ダッシュの代わりに長音記号を使ってないか? ーーーーそうだった!
その辺りは書き上げた時に確認しておきましょう。
これ以外にも細かい事は色々有るんですが、気にしないで書いた方がいいと思います。




